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50歳で決断を◆正社員雇用・70歳になっても働けるスキルを求めた転職

高稲 靖雄さん
(男性 / 50歳)

高稲 靖雄さん お写真
Before
溶接工
After
溶接工・鉄骨製作スタッフ

記事の目次

23歳で飛びこんだこの業界。20年以上職人(溶接工)として勤務

これまでの経歴を教えてください

高校卒業後に勤めたのはアパレル関係の倉庫業でしたがそこを1年で退職し、空港貨物関係の倉庫管理の仕事へ転職し3年ほど勤めました。

溶接の仕事に飛び込んだキッカケは、父親が1人親方で溶接工の仕事をしていたことです。私が社会人になって4~5年目くらいに「お前も溶接やってみるか?」と誘われ、父から、知り合いの会社を紹介してもらい、その会社で学ぶことになりました。
全くの素人だったので、溶接のイロハ・溶接関係の資格取得(技術的な資格~溶接管理技術者など)は、1社目で色々と経験させていただきました。

今回の転職まではずっと同じ会社にいたのですか?

いいえ、もう1社所属は変えています。

これも父の紹介で入った会社の時に知り合った方なのですが、私の自宅の近所に住んでいた方で。「高稲さん、溶接やってんならウチに来ない?」と声を掛けていただき、その会社へ移動しました。

なるほど。

その会社では鉄骨の溶接をメインにやっていたこともあり自分はクレーン関係の資格を取らせていただいて。実際、スキルアップになり自分自身も仕事の幅も広げることができました。でも、気づいたら「いつの間にかクレーンでの仕事がメイン、溶接はヘルプ程度」と、自分の求めていない案件ばかり頼まれるようになってしまったんです。

職人として自分のスキルに自信があったので、この環境に少し納得いかず…

紹介の手前、退職することに多少後ろ髪惹かれる部分はありましたが、思い切って「紹介の輪から外れた、自分のことを知らない会社へ行こう」と感じ、今回の転職を決意したんです。

「70歳になっても働ける手に職は何か」新しいスキルも求めていました

ちなみにもう半分の転職理由は…?

溶接は一生手に職とは言われていますが「年を取ったときに目が見にくくなったら…」「思うように体が動かなくなってきたら…」って考えると、精密さを求められる溶接ができなくなる時期がくるとも思っていて。

いまあるスキルに驕って「動かなくなったら簡単な溶接でいいや」という考えは、自分にはできないし、周りにも迷惑をかけるでしょ?

極端な話ですが、この先60・70歳まで働きたいと考えたら「溶接工だけでは食っていけない」と感じて「高稲さんが○○できるから今日はこれやってもらおう!」と頼まれる『専門家から何でも屋』に『痒いところに手が届く人材』になろうと思ったんです。

それもあり、溶接工は主軸としつつ、他にもスキルを得られる会社に勤めたいとも思い行動に移しました。

転職キーワードは「溶接」「正社員」「アットホーム」

転職サイトは複数使ったんですか?

初めての求人サイトだったのでいくつか登録しましたね。でも、いまいちピンとこなくて。

でも、絶対探してやる!って気持ちで見ていた時に、自宅が千葉県ということもあり、通勤を考えたときに「ちばキャリ」を中心に企業を探していました。

応募はどのくらいしたのですか?

三和工業所だけです。

どういったところに惹かれたんですか?

求人にあった「三和工業所はこんな職場…♪」という部分です。会社のアットホームな雰囲気を感じることができて、自分もこの環境で働きたいと強く思ったんです。

正直な話、稼ぎたかったらいままでのように職人として、会社から案件もらって動いた方が稼げると思っていて。稼げることより「人間関係」を優先したかったんです。私には今年小学生になる子どもがいるのですが、求人の「子育てを経験した方・子育て中の方が多く」という部分にも、子育てに理解がありそうな会社なのかな?と感じ、三和工業所だったら「家庭を守ること」を優先に考えられると感じたんです。

50歳の転職であること、小さいお子さんもいたりと、奥様の反対はなかったのですか?

いままでの働き方は正社員ではなかったので「正社員で働いてくれる」と、逆に安心されました。妻も声に出して伝えてくることは少ないですが「やっぱり不安だったのか…」とその時改めて感じました。

もちろんこの年の転職には不安はありましたけど、最近よく「実は50代からの転職は難しくない」「50代が求められている」という記事を見かけていたので「むしろいま動くのがチャンスなのかも」と思い、行動しましたね。

想像通りに温かい職場「もっと頑張ろう」と前向きになれる環境です

三和工業所には直近での入社でしたよね…?

今年(2023年)の1月末入社です。なので、まだ3週間ですね(笑)

経験があっての転職と思うのですが、もう業務は本格的にやっているんですか?

いえいえ!いままでとは扱ってきたモノが違うので、まだ本格的にはスタートしていないです。

いままでは「溶接」しかやってこなかったので、いまは「鍛冶・組立」などにも携わらせていただき「三和工業所の事業(何を扱っているのか)」を仕事を通して知ることから行っています。とはいえ、基礎知識はあるので、ここ数日は少しずつ柱の溶接なども一部任せてもらっています。

会社員として勤めているメリットってどういったところに感じますか?

三和工業所は「鍛冶(金物)・鉄骨」などの大小の溶接・組立、製作物の塗装、クレーンを使っての作業など、色んな業務があるんです。職人としてやっていると「溶接の案件がないと仕事がない」という時期もあるのですが、複数やっているからこそ「案件が途切れず働き続けられる」という点が大きいですね。

職人だと案件数=収入へ直結ですが、案件数で働いていないので、「安定した収入」があるという点でも安心できます。

あとは「人を育てる」という部分に携われるの楽しみな部分ですね。職人のときって極端な話頼まれた仕事以外やりたくないし、仕事量が金額に見合わないと面倒を見ることまで考えなくて。

でも、会社員として安定した環境で仕事がやれるので、自分のスキルを惜しみなく教えてあげたいし、最終的には「後輩は育ててから引退したい」と思うときも多くなってきて。組織で働く楽しさもかなり感じていますね。

実際の会社の雰囲気はどうですか?

求人とのギャップはなく、人の優しい会社と感じます!

スキルを仕事にしている分、仕事をしているときは黙々と仕事に打ち込んでいる方が多いですが、休憩時間や工場内ですれ違った時に、仕事のこと・休日のことなど話す機会も多くて。子どもの話や、通勤ルートについて道の混み具合とかそんなことも話したりしますね。

入社直後はさすがに緊張していましたが、みんながたくさん話しかけてくれて、とっても安心したのを覚えています。でもこういった行動が気軽にコミュニケーションできると感じさせてくれて、最近では、自分からも話かけに行く機会も増えてきましたね。

先日子どもの保育園関係で半休をいただいた時には「1日休まないの?無理しないでいいよ~」と言ってくれる職場で。気を遣ってくれる温かさが嬉しくて「もっと頑張ろう!」ってなっちゃいました(笑)助け合いができる雰囲気なのは、いいですよね。本当に。

「AW検定を受けてくれないか?」経験者だからこそ分かる、会社からの嬉しいお願い

これからの目標は?

求人にロボット溶接のことも書いてあったので「ちょっと動かしたことあります。正式に教えてもらえたらやってみたいです」なんて、面接のときに売り込んだんですよ(笑)しっかりと「やってもらおうと思っているよ」と言っていただけて、期待してもらっているのも嬉しいですよね。

また、前の会社で「工場溶接のAW検定(※)」に合格していて。三和工業所でも「ぜひ取得を目指してほしい」と言っていただけていて。難しさを知っている分プレッシャーも大きいのですが、資格の凄さを知っているので声を掛けてもらえるだけでも嬉しくて。
めちゃくちゃプレッシャーですよ?でも、やってやろうっていう気持ちになりますね。

(※)AW検定:AW検定協会による建築鉄骨溶接の技量検定。建築特有の複雑なディテールや多様な溶接姿勢など、高度な技術を証明することができます。

自分がやってみたいことの実現だけでなく、溶接工として会社が期待してくれているのも伝わってくるので、1つずつレベルアップしていき、会社になくてはならない人材になりたいと思っています。

本日はありがとうございました。

採用窓口の声

Kさん

正直な話、50歳ですと、いま工場で働いているスタッフと同世代になってしまうのもあり、将来を考えると若手人材が欲しいと採用を行っているので、「せっかくの応募だけど50歳の方か」悩んだのも事実です。

ですが、連絡をした際のメールの丁寧さ、留守電に繋がった際の折り返しの速さなど、高稲さんの人柄や真面目さが垣間見える部分があって。彼の人当たりの良さは、工場スタッフと仲良くなるのが早そうかなと感じたんです。職場の雰囲気を知っていただきたく、面接時には職場見学も行いました。
入社後のいまも持ち前の人当たりの良さを発揮してくれていて、会社の雰囲気がより明るくなりましたね。

また、彼が以前取っていた「AW検定」。工場ごとに試験を受け直さないといけないのですが、このスキルを取得できるスキルを持っているということは、当社にとってなかりプラスになると強く感じたのも採用に至った背景です。
ただ、プレッシャーに感じさせてしまっているのは精神衛生的にも良くないので、これは社長と応相談だ…と思っています。

企業情報

会社名
株式会社三和工業所
事業内容
鋼構造物製造業、鋼製建具製造業
求人情報
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