今週、千葉県の7月の雇用失業情勢が発表されました。
それによると、 有効求人倍率(季節調整値)は 0.88 倍で、前月比 0.05 ポイント低下となりました。
これで、7カ月連続で前月の水準を下回っています。

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新規求人倍率(季節調整値)は 1.54 倍で、前月比 0.02 ポイント上昇となりました。
ちなみに、正社員に限ると有効求人倍率は0.64 倍となり、前年同月と比べ 0.26 ポイント低下しています。
また、千葉県の有効求人倍率を、職種別にみると
事務的職業0.23倍 ・販売の職業0.78倍 ・サービスの職業1.90倍
となっています。

職種ごとに大きな差が出ています。
事務職に関しては、4人に1件の求人数から5人に1件の求人数に近づいてきています。
経験を持った即戦力でないと事務職への転職はなかなか難しいかもしれませんね。

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産業別にみると6月は一部の業種で前年同月を上回っていましたが、7月は主要11産業すべてが再びマイナスに。特に新型コロナの影響を受けやすい宿泊業・飲食サービス業は63.8%減と減少幅が最も大きくなりました。
気になるのは、新規求人数で、前年同月に比べて30.1%減少。先月の対前年比が15%の減少なので先月よりも対前年同月の落ち込みが激しくなっています。

※有効求人倍率とは公共職業安定所で扱った月間有効求人数を月間有効求職者数で割ったもので、求職者1人に対して、何人分の求人があったかを示すものです。一般に、有効求人倍率は景気と一致して動く特徴があります。
※新規有効求人倍率とは公共職業安定所で扱った新規求人数を新規求職者数で割ったもので、一般に、新規求人倍率は景気に先行して動く特徴があります。


全国の有効求人倍率においても、1.08倍で前月から0.03ポイント低下し、6年3カ月ぶりの低水準となりました。総務省が発表した7月の完全失業率も2.9%と前月比で0.1ポイント悪化しています。
コロナ禍を受け、今後も有効求人倍率は低下傾向にあるのではないかと予測されます。完全失業者数でみると、昨年末から44万人の増加、前月からは2万人の増加となっており、まだまだ増えそうな勢いですね。



千葉県の発表によると求人市場は大変厳しい状況ですが、ほんの少しですが明るい情報もあります。
それは、全国の求人件数は若干の回復傾向にあることです。

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弊社も所属している全国求人情報協会が発表した7月の求人数は全体計で733,166件で、前年同月比-52.0%と大幅な減少ではあるものの、前月の-58.2%と比較し6.2%の改善、若干の回復傾向が見られます。
ちなみに、職種別にみると、医療/福祉サービスは-31.6%、IT技術者は-32.4%、営業職についても-45.5%と全職種平均よりも落ち込みは少ない状況となっています。

民間の求人メディアの求人件数の合計が増えているということは、それだけ採用にコストを投下する企業が増えているということですから喜ばしいことではありますね。


また、民間のデータということで言えば、dodaエージェントサービスを運営するパーソルの発表によると2020年7月の求人倍率は1.61倍(前月比-0.05pt/前年同月比-0.87pt)となっています。
求人数は前月比96.1%、前年同月比68.7%、一方、転職希望者数は前月比98.9%、前年同月比105.7%となっています。

まだまだ求人市場は冷え込んでいますが、営業現場の肌感的には少しずつよくなっている感じがします
少しずつ未経験者募集の求人も増えてきていますので、ちばキャリエージェントでも、引き続きマッチングサポートに注力してまいります。
営業職や比較的コロナ禍の影響を受けていない製造業の求人などが好調です。