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ちばキャリを利用して採用がうまくいった企業様の取材に行ってきました。
今回は、鎌ケ谷市のナカノ株式会社
同社は鉄・非鉄金属のリサイクルを行っている会社です。

鉄・非鉄金属のリサイクルは、業種別審査辞典によると、「鉄くず問屋」という業種に分類されます。
鉄くずは鉄スクラップともいい、鉄鉱石と同じく重要な製鉄原料。鉄スクラップからリサイクルされた鋼鉄は、若干不純物を含むため鉄鉱石から生産された鋼鉄よりは品質が劣りますが、資源リサイクル事業としてとても社会貢献意義の高い事業となります。
ちなみに、鉄スクラップを主原料に銑鉄をつくる電気炉は、鉄鉱石を熱処理する高炉に比べ、二酸化炭素の生産量あたり発生量が少なく、最近では高炉メーカーも二酸化炭素発生量低減の目的に原料の10%強は鉄スクラップを使用しているとのことです。

トラックドライバー及び構内作業」のスタッフがちばキャリを通じて採用できたとのことで取材してきました。
なんと、今回初めて女性の現場スタッフを採用したとのことです!

中野社長のお話を聞いて、私が驚いたのは、この仕事の奥の深さ。
ドライバー、構内作業、鉄スクラップと聞くと、いわゆる3Kな仕事のイメージが湧いてきます。

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きつい仕事だけど、重機や建設関連の様々な資格が取得できるので、技術系のスキルを高めることでキャリアを築いていけるのが一番のメリットかなと思っていたのですが、実は知識の習得も重要となる仕事なのです。

鉄だけでも30種類、非鉄金属を入れるとさらに50種類ぐらいの種類があり、それを見分けて、それぞれの特徴や収益性を理解できるかがどうかがキャリアの差。ですので、現場系の仕事という認識だけでなく、鉄に関する興味リサイクルという事業に対する興味があるかどうかで将来のキャリアに大きな差がつくわけです。

正直、学歴の高くない方が多い業界ではありますが、高校の化学くらいはしっかり理解していないと鉄や金属の知識に精通することはできません。とはいえ、これまで勉強してきたかではなく、これから勉強していくかが重要
なので、入社後にしっかり勉強したいということであればしっかりサポートするとのことです。
社長の社員教育にかける思いや人柄が出ていますね。

しかし、一言で「鉄」といってもものすごい種類があるんですね。
もちろん、私は鉄のことは全然わかりません。
鉄の種類に関心を持ったことがあるとすると、アップルウォッチを買った時くらいでしょうか(笑)
アルミにするか、ステンレスにするか、チタンにするか。。。
アルミは傷つきやすいのではないかと思い、チタン製が欲しかったのですが、高いし納期も遅いということだったので、最終的にステンレス製を購入したということを思い出しました。
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そんなことからチタンみたいな高級金属を仕入れたら儲けも大きいのではないかと社長に聞いてみたのですが、実は逆で、チタンはなかなか商売にならんと。
チタンは精密機械などに使われる金属なので純度が高くないとだめらしく、スクラップでは使えないそうなのです。
なるほどと目からウロコだったのですが、こんな素人レベルの知識から始まり、もっと専門的な知識が必要になるとのことです。

ですので、鉄のリサイクル会社で長く活躍しよう、キャリアアップしようと考えると、金属やリサイクルの仕組みなどに対する好奇心がないと務まりません。ただ、逆に言えば、現場系の仕事ではあるものの、しっかりと知識をつけていくことで貴重な人材として希少価値が高まっていきます。
言い方は悪いですが、学歴のない人でも全然リスタートして、キャリアップしていくことのできるチャンスに溢れた仕事なのです。

詳しいインタビュー内容は、弊社の制作が別途まとめますので、詳細は乞うご期待。
私は取材役として、貴重な勉強をさせていただきました。
2021.6.4


種村 剛(ちばキャリ キャリアコンサルタント)

大学卒業後、大手損害保険会社に入社。営業職として4年勤務した後、コンサルティング会社に転職。その後、2003年より現在の会社で営業や制作、キャリアアドバイザーに従事。 数多くの中小企業の採用活動に携わり、企業経営者、人事担当者の視点に立った転職サポートを行うことがモットーにしています。

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