当社は、「環境測定機器」と呼ばれる、大気や水の状態を調査する機器の販売・メンテナンス全般を行っている会社です。業界大手・東亜ディーケーケー株式会社の製品を専門に取り扱い、公共施設(浄水場など)・民間企業(工場など)どちらでも多くの実績をあげています。
本社所在地:千葉市中央区浜野町938番地3 メゾンドトミー1F
設立:昭和60年12月4日
従業員数:8名
代表者:代表取締役 奥川 善久
会社HP:http://evn-kks-syoukai.com/
導入の理由 |
・新卒採用市場の環境変化により採用戦略の見直しを迫られた |
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導入前の課題 | ・中途の採用活動において応募の数も質も満足いくものでなかった ・採用活動に手間暇やコストをかけることを避けていた |
導入後の成果 |
・技術者(未経験者)2名、事務1名の採用ができた |
有限会社ケー・ケー・エス商会 代表取締役 奥川 善久 氏
当社は、環境測定機器(大気や水の状態を調査する機器)の販売・メンテナンスを専門に行う企業です。社員10名未満の小規模企業ながら、業界大手メーカーを凌ぐ技術力と知識を誇る特約店として、千葉県で強固な信頼を築いています。高い技術力こそが当社の最大の強みであり、行政や民間企業から寄せられる難易度の高い依頼にも対応できる能力を持っています。
当社の提供するサービスは、単なる機器の販売・メンテナンスにとどまりません。現場の条件に応じたカスタマイズや調整を行うことで、現場ごとのニーズに合わせた柔軟なソリューションを提供することができます。この強みを生かして着実にお客様との信頼関係を築き、業績を伸ばしてきました。
しかし、こうした技術力を維持・向上し続けるためには、質の高い技術者の採用と育成が不可欠で、技術者の採用と育成が重要な経営課題となっています。
以前は、理系大学出身の新卒者をハローワーク経由で採用し、化学や電気に精通する技術者を育成していました。2~3年に1名ほど採用できていましたが、定着率は半分程度にとどまり、会社の規模はなかなか大きくならない状況が続いていました。それでも当社の技術力に対する需要は高く、行政や新たな民間企業からの受注依頼が絶えず、常に採用の必要性は感じていました。
そのような状況の中、7~8年前から理系人材の採用が非常に難しくなり、採用戦略を見直す必要に迫られたのです。
新たに採用戦略を考えるにあたり、当社で17年以上活躍している文系出身の技術者の成長が大きな手がかりになりました。彼は、入社当初こそ化学や電気の知識に乏しかったものの、数々の難局を持ち前の向上心と努力で乗り越え、一流の技術者に成長しました。
この成功事例をもとに、文系出身者でも向上心さえあれば十分に育成できるという確信を持ち、理系出身者にこだわらず、あらゆる人材に門戸を広げることを決断したのです。
ただ、その後チャレンジした高卒新卒者の採用では、結果としてうまくいきませんでした。
2名を採用したものの、当社の仕事の特徴である顧客からの高い要求に対応できず、短期間で退職してしまったのです。この経験を踏まえて再度採用基準を見直し、最終的に大卒中途採用を軸とする方針を固めました。
この新方針のもと、ハローワークやIndeedの無料掲載などで採用活動を行ったのですが、当然のことながら現実は甘くなく、当社が求める技術者候補はなかなか見つかりませんでした。そのような中、取引先の銀行の担当者から「千葉での採用なら『ちばキャリ』が良いのではないか」というアドバイスを受け、2023年春に初めて「ちばキャリ」を利用したのです。
しかし、当初の結果は芳しくなく、応募は2件、両名とも当社が求める要件には合致せず、採用には至りませんでした。この状況に、改めて採用の難しさを痛感し、さらに深く採用戦略を見直すことになりました。
正直、一度は技術者の採用を諦めかけました。でも、改めて自身の立場を見つめ、諦めるわけにはいかないと思い直しました。
私が経営者として舵を取れるのは、おそらくあと10年ほど。その間に次世代の技術者を育てることが、私の使命なのだと。
技術者の育成には時間がかかります。私が社長のうちに次世代の技術者を育てるには、今、採用しなければならない。タイムリミットは近いのだと覚悟を決め、再度採用活動に取り組むことにしたのです。
どの求人媒体を使うかということも改めて考えましたが、メンテナンスの現場では緊急対応が求められることも多いため、千葉県在住の技術者が必要だと判断し、再度「ちばキャリ」を使うことに決めました。そして、2024年4月に「ちばキャリ」の最上位プランを24週間で長期契約したのです。
結果は驚くべきもので、技術職には10名以上の応募が集まり、6月と7月に1名ずつ採用が決定。さらに、同時に募集した事務職にも30名以上の応募が殺到し、その中から1名を採用することができました。
なぜこれほどの反響が得られたのか?その理由は「ちばキャリ」の提案による求人原稿の改善にあったと感じています。
今回の掲載にあたり、私は「ちばキャリ」の制作の方の提案をよく聞いて、求人原稿の内容を大幅に変更することにしました。
従来の原稿では、当社の仕事に必要な技術的なスキルや仕事内容の説明に重きを置いた内容としていたのに対し、新しい原稿では、私の想いや会社のビジョンを前面に打ち出していきたいとのことで、改めて取材を受け、私も話せることはすべてしっかり伝えました。
また、職種名も「計測機器の設置・メンテナンス」から「環境測定機器のサービスエンジニア」に変えたいという提案を受けて変更しました。技術的なハードルを高く見せない工夫をしたいとのことでした。
このような多様な提案を私は真剣に受け止めて、求人原稿の内容を大きく変えたことで、未経験者からの応募も増え、充実した成果につながったのです。
多数の応募者の中から選考するにあたり、最も重視したのは、長く働いてくれる人材かどうかという点です。
そのため、面接では当社の現実を隠すことなく話し、厳しい条件も率直に伝えました。技術的な勉強の必要性があることはもちろん、時には休みが削られることがあるという現場の厳しさを隠さず説明することで、応募者の覚悟を確認しました。
また、前職で厳しい環境を乗り越えてきた経験や、過酷な状況に耐える力があるかどうかも重要視しました。
そうして採用した社員たちは、異業種からの転職でありながら、厳しい環境で努力してきた経験を生かして、前向きに取り組んでくれており、期待が膨らんでいます。
最近、私は会社の将来像を積極的に社員に共有することを大切にするようになりました。
例えば、「この取引先とは来年こういう関係を築きたい」「次の年度にはこの会社と新たな取引を開拓したい」といった具体的なビジョンを示し、それに伴う仕事量や人材の必要性を話すことで、社員が自分の将来像を描きやすくし、成長意欲を高めたいと考えているのです。
技術者の育成に決まった正解はありません。過去には、良かれと思って行ったことが逆効果になり、社員が辞めてしまったこともありました。
だからこそ、今は一人一人にしっかりと向き合い、それぞれのペースや特性に合わせた育成を心掛けています。短期的な即戦力を求めるのではなく、長期的な視野で一人前に成長させる覚悟を持って育成に臨んでいます。
当社は、採用できる体制を持つことができました。まずは、今年採用した2名の技術者をしっかりと育てます。
そして、さらに多くの技術者を採用して、メーカーの期待に応え続けていく体制を強化していきたい。それが、私たちの今後の目標です。
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