
大手PCメーカーのパートナーとして製品の品質管理に貢献してきた実績とノウハウを活かして、企業等で使用するPCや周辺機器のライフサイクルを支えるサービスを展開。製品導入・保守、キッティング・リペア、製品評価など多様な領域で、企業や教育機関、イベント運営などに貢献しています。
本社所在地:千葉県習志野市茜浜2-3-6 日通2号倉庫 2階
設立:1972年4月27日
従業員数:50名
代表者:代表取締役会長兼社長 由川 久子
会社HP:http://comet-ind.co.jp/
|
導入の理由 |
・派遣社員中心の体制から正社員比率を高める方針に転換したい ・ハローワークでの応募が減少し、新たな採用チャネルが必要になった |
|---|---|
| 導入前の課題 | ・「キッティング」という職種が認知されておらず、ミスマッチが起きやすかった ・コミュニケーション力のある人材が集まりにくかった |
| 導入後の成果 | ・UPS設置業務など複数職種で累計7名以上を採用 ・プロジェクトマネージャーとして活躍する人材も輩出 |

コメット工業株式会社 執行役員 長田 栄 氏
当社は、オフィス向けのPCのキッティング(設定作業)を中心に、PC周辺機器を含めた保守・運用を行うIT支援企業です。企業や教育機関などのITインフラ構築の基盤作業を支える「ITブルーのCOMET」を掲げ、多くの大企業のIT導入を支える縁の下の力持ちとして、年間3万台以上のキッティングを行っています。
創業当初はカメラのストロボ基板製造から事業をスタートし、その後PC検査事業へ。さらに現在のキッティング事業へと、時代の変化に合わせて当社は事業の軸足を移してきました。
事業環境が大きく変化する中で、収益構造の転換やスタッフの再教育などが必要となり、当社のこれまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。だからこそ、このような変化がある中で社員として残ってくれた人を大切にする意識が当社には強くあります。そうして長く働ける環境づくりに力を注いできたことが、今の組織基盤につながっています。
かつてPC検査を事業の主軸とした時代は、学生のアルバイトやパートの人材を中心に業務を行っていました。特別な技術が必要というわけではなく、比較的人材を集めやすい環境でした。しかし、転機が訪れます。当社が検査業務を担っていた大手PCメーカーとの取引がなくなるということがわかったのです。
そこで私たちは、PCのキッティングというオフィス向けのサービスに事業の主軸を切り替える決断をしました。これまでと違い、専門の技術や知識が必要な仕事であり、多くのスタッフにとって学び直しが必要だったため、知識習得の負荷は軽くありませんでした。どうしてもついてこられずに辞めてしまう社員もいました。でも、会社の変化に適応し、残ってくれた社員も多くいました。
こうして試行錯誤を重ねながら約10年、キッティング事業が軌道に乗りました。人材の採用も強化してきました。ハローワークで正社員の募集をしながらも、仕事量の波が激しかったこともあり、当初は派遣社員を多く活用することで柔軟に対応できる体制を模索してきました。
しかし昨今、派遣スタッフの人件費は高騰しています。当社の業務は幅が広いため、業務の追加によるコスト増や交通費の負担などを考えると、派遣スタッフの人件費は正社員のそれとほとんど変わらないことがわかってきました。また、派遣スタッフでは、新たなスキルの習得を促すことも、担当のお客様を持ってもらうのも、正社員と比べると難しい。今後は、正社員雇用を軸としていく方が当社の環境に合っていると私たちは判断しました。
そんなタイミングで、信頼する社労士の先生から紹介されたのが「ちばキャリ」でした。実は当時、ハローワークでは応募が思うように集まらなくなっていました。そんな時に「ちばキャリは千葉特化の求人サイトで、うちの採用では大きな成果がありましたよ」と社労士の先生に紹介されて、そのような地域特化の媒体があるならぜひ利用してみたいと考えたのです。
実際に利用してみたところ、着実な応募を確保できるようになっただけでなく、ハローワークの応募者よりも明らかに意欲的な人が応募してくれるようになったと感じています。
キッティングの仕事というと、PCのセッティングということで一見簡単に見えるかもしれませんが、実は非常に難易度の高い仕事です。大量の数をこなさなければなりませんし、お客様ごとに設定の条件が違います。そして、納期も厳しい。また、受注した後に条件が急遽変わることもあり、毎日複雑なマルチタスクで動かなければなりません。予定が組みにくく、不安定な面も多いのです。
ですので、採用ではしっかりと人物を見極めなければなりません。当社では採用基準として、PCに関する知識や経験以上に、コミュニケーション力を重要視しています。
複数のお客様のPCのキッティングを状況に合わせて納期に間に合わせていくためには、チームワークがとても重要となります。周りに気を配り、コミュニケーションをしっかり取れる人じゃないと通用しないのです。採用面接には、コミュニケーション力をしっかり見極めるために、社長と専務、キッティング部門の責任者である私の3人で臨み、3人の意見を踏まえて最終的な決定をしています。
ただ、そもそも「キッティング」の仕事に興味を持つ人は、コミュニケーション力に自信がない方が多いという問題があります。「キッティング」という職種で募集すると、どうしても「PCは好きだけど、コミュニケーション力はちょっと…」という方からの応募が多くなってしまいがちだったのです。
でも、「ちばキャリ」に採用のご支援をいただくようになってから、この問題が改善してきました。「コミュニケーション力が重要」という当社の採用基準をよく理解いただいて、原稿の表現を工夫していただいたのです。
「チームで協力しながら仕事を進める」「お客様と直接やり取りする機会が多い」といった、当社にとって重要な要素を、採用ターゲットとなる方に合った表現で巧みに加えていただけたことで、単なるPC好きではなく、人と関わる仕事を求める方からの応募が着実に増えました。求人原稿の訴求が、的確なマッチングにつながっていると感じています。
「ちばキャリ」で採用した社員の中には、現在プロジェクトマネージャーとして活躍しているメンバーもいますし、最近では、キッティングだけでなく、PCの入出庫作業や周辺事業であるUPS(無停電電源装置)の設置業務など、複数の領域、職種で採用成果が出ています。
また、採用後の定着にも好影響があると感じています。
当社は社員の健康に気を配ることを大切にしており、健康優良企業として5年連続で表彰されているのですが、入社した社員と話をしていると、こうした取組みに関しても求人原稿を読んで事前に知ってくれているようで、入社前から好印象を持ってくれていることが、入社後の定着にもつながっているのだと思います。
毎年の経営計画の中で、正社員比率を高めることを目標に挙げていますが、これらの採用成果により、数十人いた派遣社員は一桁まで減りました。派遣社員中心だった人員構成を劇的に転換し、正社員メインの組織への変革を進めることができています。
繰り返しになりますが、キッティングの仕事は簡単ではありません。PCの初期設定というイメージから想像されるとっつきやすさとのギャップがあるため、離職率の高さが話題になることが多いのですが、実は当社の離職率はとても低い状況です。
「社員が辞めない」状況を維持できている要因の一つは、適材適所です。一言でキッティングといっても、実は作業は多種多様です。当社では、一人一人の得意分野、不得意分野を把握し、それぞれが無理なく力を発揮できる仕事を任せていけるように気を配っています。
採用基準として重視しているコミュニケーションスキルを活かして、リーダーや現場スタッフが意思疎通を図りながら、一人一人を適材適所で活かせるように配置の最適化を図っているのです。
また、担当のお客様を持つことで責任感を持ってもらうようにしていることも大きいかもしれません。お客様にとっては困った時にすぐに電話して相談できる存在であり、営業以上に強い信頼関係を築くことができます。そういった信頼関係を築くことで、自分の価値を感じてもらえていることが、仕事に対する意欲につながっている面があると思います。
その他、人事評価制度の整備にも力を入れています。社員が知識やスキルをブラッシュアップしていけるように、スキルチェック表を整備した上で、これができたらこのランクという形で段階的に評価・育成できる仕組みを構築したのです。
「ステップ1はここまでできること」というように定義して、「お客様向けに窓口対応ができたら次のレベルだけど、今は〇という状態だから、次は◎の状態を目指そう」というような話し合いをしています。
これにより社員一人一人が明確な目標への意識を持つことができるようになり、例えば、3年で一人前を目指すというような「ステップ」で着実な成長を促すことができるようになっています。このような取り組みを通じて、仕事への意欲が高まっていることも定着率の向上につながっているのではないでしょうか。
試行錯誤しながらこうした仕組みを構築してきたことが、低い離職率を実現するだけでなく、着実に社員が成長できる環境の整備にもつながっています。
企業として成長していく過程で、経営の安定性を保つためにも、キッティング事業だけでなくサーバー事業などにも手を広げた時期もありました。チャレンジを続ける中で、失敗もあれば、成功もありました。そのような経験を経て、最終的にキッティング事業にはまだまだ奥深さがあることに気づきました。
一人一人がスキルや技術を高めていくことで、より多くのお客様の課題解決ができるのです。例えば、プリンター・モニター・ネットワークなどに関わる現地作業をキッティングに含めて提供したり、まだまだ伸ばせる領域が多くあります。
社員のスキルが高まるほどに奥行きが増していくこの事業を、私たちはさらに深掘りして事業を成長させていきます。そのためには、正社員として大きく成長が期待できるキッティングスタッフが必要ですし、既存のお客様に対してさらなる付加価値を提案できる営業担当者も必要になってきます。
しっかりと将来に向けた採用戦略を立て、引き続き「ちばキャリ」を活用しながら、事業を伸ばしていきたいと思います。
RELATION
CONTACT
ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください
お役立ち資料は
こちらから
お電話でのお問い合わせはこちら
平日 10:00~18:00