ー前職は?
都内でトラックドライバーをしていました。
ー元々は東京の方なのですか?
生まれは千葉なのですが、住んでいたのは幼少の頃だけで。仕事は東京で始めました。
ーどんなきっかけで今の会社に転職してきたのですか?
千葉に住んでいた祖母が亡くなった時に、千葉に戻ろうと決めたんです。ここで何かしたいとか、そういう明確なものがあったわけではありません。ただ、千葉に住むということは決めて、じゃあ仕事も探さないと、ということで、千葉で仕事を探し、大同工業の求人を見つけました。でも、エレベーターの設置をすると言われても、具体的にどんなことをするのか、初めは全くイメージできませんでした。
ー何が決め手になって、この仕事を選んだのでしょうか。
生まれ育った市原に住むということは決めていたので、その近くで働けるというのは前提としてありました。それと、色んな現場に行けるのがいいなと思いました。工場勤務とかだと、基本的には同じところで仕事することになると思うのですが、それがちょっと苦手で。色んなところに行って仕事できる方が性に合ってるんです。その上で、最終的に決めたのは、ここなら手に職つけられると思ったからです。
ー実際にお仕事を始めてみて、いかがでしたか?
初めは、何もできない…と思いました。親方の仕事を見て覚えていったのですが、独り立ちのタイミングになって、いざ自分でやってみようとすると、何もできないんです。今まで何を見てきたんだろうって愕然としました。
ー難しいんですね。
難しかったです。
ーでも、その仕事を12年続けておられる。今は、どう思っていますか?
楽しいです。エレベーターの据付の仕事は「何でも屋」と言われたりするのですが、本当に手がける領域が広くて、溶接も、電気工事も、アンカードリルも、何でも自分でやります。だから初めは大変なのですが、できるようになると、自分の手で一つの仕事を仕上げていく充実感がすごく大きいんです。