
―前職は何を?
工場の設備管理をしていました。配管が壊れたり蒸気漏れが起きた時の修理対応を行う、なんでも屋みたいな役割で、管理と言っても自分で手を動かすこともありましたね。
―今のお仕事を教えてください
お客様から依頼を受け、制御盤や配電盤、ポンプ盤などの図面を設計しています。図面を書いて、部品を選定、部品の発注、納期の調整などを行っています。完成後の検査も設計担当がやっています。
―転職のきっかけは何ですか?
きっかけは、「台風」です。
ある年に大きな台風が来て、工場の屋上にある「盤」が倒れてしまったんです。冷蔵庫よりも大きな盤でした。中を見てみたんですけど、自分ではさっぱりわからない。図面もなくてどうしようと思っていた時に、以前からCPS機電の営業社員がよく工場に来ていたことを思い出して、ダメ元で連絡してみたんです。
そうしたら、すぐに駆け付けてくれて。
「図面もないし、自分はこれがどういう動きをするものなのかもわからないけど、修理できませんか?」と相談したところ、中を見て全部チェックして、まっさらな状態から図面を書き起こしてくれたんです。もちろん盤は無事に新しいものに交換してもらえました。
その時に、ハッとして。
機械に関しては今までメーカーさんとやり取りをしていて自分でもできるようになっていたのですが、電気に関しては何がどう動くのかもわからない。それなのに、何もないところから作れちゃう人がいるんだなと、衝撃を受けたんです。
電気に関してこんな仕事ができる人がいるということをそこで初めて知って、私もやってみたいなと思ったのがきっかけです。
―衝撃の出会いだったんですね
そこから半年ぐらい経った時に、その営業に来てくれていたCPS機電の社員さんに「自分もやってみたい」と相談したんです。そしてCPS機電の社長に面接していただき、入社することになりました。
―じゃあ、設計は未経験だったんですか?
全くの未経験でした。CADも触ったことがないような状態でしたね。
―すごい挑戦ですね
本当にそうですね。何もわからないところに入ったので、最初は何もできませんでした。
―40代後半で新しいことに挑戦するって、勇気のいることだと思います
今思うと、自分でもよくやったなと思います。家族もいるので転職をする怖さはありました。でも、それだけ感動したんですよね。不安よりも、挑戦すればできることが増えるだろうなっていう、やってみたい気持ちが一番ありました。