太田プレス株式会社
自分にも嘘をつかない選択で、ミスマッチのない転職が叶った

自分にも嘘をつかない選択で、ミスマッチのない転職が叶った

S・Hさん(36)
2012年入社
前職:住宅営業
現職:T型溶接ナットの製造(機械オペレーター)

今度こそ、自分に合う場所で働きたかったんです

―太田プレスに入社されたのは?

畑違いの業界から23歳で入社して、いまでは13年目です。

―以前は何を?

住宅営業を1年半ほどやっていました。

―なぜその業界を選んだんですか?

特に理由はなくて内定が出たから入社しようで決めちゃいました。
何も考えていなかったぶん、入社後はずっと苦しかったんです(苦笑)

―理由を伺っても?

ノルマがある仕事の精神的な厳しさだけじゃなく、転勤や平日休みといった、学生の頃には想像していなかった部分にも悩まされて。友人や家族に会えない環境が想像以上にきつくて「この働き方は自分には合ってない」と思い、退職を選びました。

―転職で叶えたかったことは…?

「自分のことを大切にできる職場で働きたい」です。
そのうえで、入社後のミスマッチやギャップをなくしたいと強く思っていました。

―ミスマッチをなくすためにどんな行動をしましたか?

とにかく聞きました。もう、それに尽きます。

太田プレスを知ったきっかけは、転職活動中に参加した「工場見学イベント」でした。たぶん転職支援サービスを行っている会社のイベントだったと思うんですが、そこに太田プレスが出展していて。「ものづくりってちょっと楽しそうかも」と、申し込んでみたんです。

当日は、どの参加者よりも質問を投げかけていたと思います。
「この機械なんですか?」みたいな、いま思えば恥ずかしい質問もいっぱいしましたけど、ひとつひとつ本当に丁寧に答えてくれて。

どんな製品を作ってるのか、どんな特徴があるのか、誰に届けているのか…
製造工程を見せてもらいながら説明してもらったことを、いまでもよく覚えています。

―決め手は?

ピンときたことです。

人事担当の方が、「正直、残業は多めなんです」って、最初から包み隠さず教えてくれて。職場のことも、待遇のことも、ちゃんと話してくれたんです。
そうやって知っていれば、僕も不安はなかったですし、多少残業があっても、土日や季節の休みはきちんと取れるって、会社カレンダーを見せながら丁寧に説明してくれたのを覚えています。

人事担当者からかけてもらった言葉が、すごく心強かった

―未経験業界への不安は?

もちろん、ありました。
「機械いじり楽しそ~」「カッコいいなぁ」みたいな気持ちだけで、本当にやっていけるのかなって、不安でした。

でも…

未経験でスタートした先輩がたくさんいる(というか、ほとんど)って聞いて。「みんな最初はできないよ。5年~10年かけて一人前になっていく仕事だから、大丈夫!」や「じっくり経験を積んでください」と、言っていただけたことで、背中を押されました。

―実際やってみてどうでしたか?

難しいけど、楽しいです。毎日いろんなことを考えながら製品を作っています。
先輩の製品を見て「すっげぇ」と思うこともあれば、「俺ならもっと上手くやれるかも」って思う日もあったり(笑)

製品に「作り手の個性」が現れる

―どのような仕事を任されているのですか?

うちは主に自動車に使われるナットを製造している会社で、僕は入社してからずっと第1工程(材料から形を造る「冷間圧造」という工程)を担当しています。

1日で数万個同じ製品を造る大量生産なのですが、僕は昨日の自分よりもきれいな製品を造るために、日々改善・改良を繰り返しています。
「こうしよう」といった狙い通りにいくとやっぱり嬉しいですね。

―狙い通りとは?

例えば、同じ製品でも「誰が作ったか」が見た目でわかることがあるんです。
仕上がりの微妙な違いやクセ、精度の傾向から、作業者のこだわりや工夫がにじみ出る。いい意味で「作品」みたいな感覚があって、ものづくりの奥深さや面白さを感じる瞬間なんです。

すいません、うまく説明できてるか分かりませんが…

―いえいえ!私も作り手なのでそういった感覚はとても分かります

僕たちの仕事は機械を使ったものづくりなので、基本的に機械の設定後は、トラブルがないか見守るだけなんです。ただ、定期的に「ちゃんと動いているか」のチェック(製品検査)があって、そのときは自分の製品だけじゃなく、他のメンバーが作った製品も見ます。

「形がきれいだなぁ」とか、「今日の○○さんは寸法(※)攻めてるなぁ」とか。
製品を見ると、その人がどんなこだわりを持って生産してたのかが伝わってくるんです。

逆に、先輩から「今日Sがつくったやつ、厚さ(※)ちょっとバラついてるけど…」なんて、ズバッと指摘されることもあります。

うまくいった日も、いかなかった日も、ごまかしがきかない。
ものづくりって、ほんとに正直だな…って感じます。だからこそ、やりがいも大きいんです。

―いいですね

見た目のきれいさを突きつめる人もいれば、スピード重視(生産重視)の人もいて。
同じ仕事でも、ちょっとした“流派”みたいなものがあるのも、この仕事の面白さだと思います。

―ちなみに、Sさんのこだわりは?

途中で機械を止めないこと。そして、過去の自分がつくった最高の出来を更新し続けることです!
金型の設置からものづくりのすべてが始まるんですが、ここがうまくいくと作業中のトラブルも少なくて済むんです。生産数はもちろんですが、金型に余計なダメージを与えずに、きれいな製品をつくり続けることにこだわっています。

(※)厚さ・寸法は、規定より±0.2ミリ以内に収めるようにしています

連携が「トラブル回避」にも繋がる

―お話を聞いていると、とても充実しているように感じます

目に見えて成長を感じられるので、楽しいですね。
まぁ…しんどいことも多いですが(笑)

―例えば?

原因不明な機械トラブルや不良品が出たときです。今でも「なんで?」って思うようなトラブルに遭遇しますもん。考えられる理由を一つひとつ探って対応するのですが、それでも解決しないときは、根気よく耐久戦。

でも、焦らないことが大事で。

「数年前に似たような事例あったよなぁ」とか「あの時の先輩のトラブルに似てるかも」って、頭をフル回転させます。それでもダメなら、素直に周りの仲間たちに頼っちゃいます。10年経ったいまでも、変わらず。こういった相談も、遠慮なくできるチームです。

―チームワークがありますね

すごく感じます。

周りの仕事を見て学ぶことも多いですし、自分に関係ないトラブルの話でも、覚えておくといざというとき役に立つんです。僕はわりと自分から話しかけに行っちゃうタイプなので、検査をしていて「いいなぁ」と思う製品があったら「どんな設定したんですか?」って聞きにいったりもします。

―普段からコミュニケーションは多いんですか?

けっこう話してます。仕事の話も、世間話も(笑)
作業の合間にちょっと雑談したりもするので、コミュニケーションは多い方だと思います。

「ライフステージの変化」にも前向きになれた

―転職して変わったことは?

本当に色々ありますが…
転職していなかったら、結婚へと踏み出すことはできなかったと思います。

入社して3年目に結婚して、マイホームも買いました。いまでは子どもとの時間もたくさんあって、すごく充実しています。育休は2回取らせてもらったのですが、2人目のときには、上の子を見るために時短勤務もさせてもらいました。すごく協力的に助けていただき、本当にありがたかったです。

―ミスマッチはなかった?

なかったです!
プラスの意味で、入社前に聞いていた通りの会社だなと。これも事前に包み隠さず話してくれた担当者のおかげだと思っています。

―最後に入社を迷っている方にひとこといただけますか?

僕自身、まったくの未経験で入社しましたが、過去の自分といまの自分を比べると、確実に経験値が上がっていると感じます。最初は先輩に助けてもらっていたことでも、いまでは自分で落ち着いて対処できる場面も増えてきました。

きっと、みなさんも安心して、ひとつずつ成長していける環境だと思います。一緒に、ものづくりを楽しみましょう!

企業担当者の声

Sさんに初めて会ったのは、工場見学イベントを行ったときでした。
10名ほど参加者がいたのですが、誰よりも積極的に質問してくれたのがSさんで、「この職種は未経験なのに、こんなに興味を持ってくれる方がいるんだね」と、工場長と話したことを覚えています。

入社後も、一生懸命に仕事を覚えてくれて、いまではとても頼もしい人材へと成長してくれました。

同じ工程を担当しているメンバーは40代・50代が中心。Sさんは13年目になりますが、年齢的には、まだまだ若手です。
これから当社を支えてくれるリーダー的な存在になってくれると期待しています。

(人事担当者より)

この企業の他のインタビューはこちらから