株式会社クランベック
乗り越えるたびに、仕事を好きになっていった。

乗り越えるたびに、仕事を好きになっていった。

S・Sさん(40)
2015年入社
前職:アパレルショップの販売員
現職:景観工事の営業

正直、立派な理由はありませんでした。

―入社の経緯を教えてください

入社したのは約10年前。30歳の頃でした。

前職はアパレル関係の仕事をしていたのですが、給与面も含め職場環境の将来性に不安があり、退職。そのあと1年間は定職に就かずに、国内外を旅したりして、気ままに過ごしていました。

―そうだったのですね!どうやってクランベックを知ったのですか?

そろそろちゃんと職に就かないとと思い、企業の合同説明会に参加したときにクランベックを知りました。

給与も安定してそうだし、立地も自分の希望と合致していて。福利厚生も充実していたので、この会社なら自立して暮らしていけそうだと思い入社を決めました。

―仕事内容や景観工事にも興味があったのですか?

うーん、正直その点は深くは考えていませんでした。未経験だったので、イメージも付いていなかったですし。

しいて言えば、自分は美大を出ていて、学生時代に写真研究をしていたので、「景観」は自分の興味のある分野でした。ただ、いま思えば…という程度で、当時はそんな立派な理由はありませんでしたよ。

―前職とはガラッと異なる仕事ですが、始めた頃はどのように感じましたか?

想像以上に泥くさい仕事だと思いました。
工事の受注に向けた営業活動もそうですし、受注後の段取りや現場の管理業務も。

工事を獲得するには、会社の実績や技術力はもちろんですが、他社よりも費用を抑えて提示することも決め手となります。自社で受注できるように、資材を取り扱うメーカーさんだったり、施工してくれる職人さんなど、多方面と交渉して、調整する必要があります。

現場の安全パトロールなど、時々現場に行って進捗を確認することもあります。景観工事は屋外なので、天気や気温にも左右されやすかったり、現場では安全第一で一人一人が真剣に作業している分、時には厳しい言葉で注意をされることもありました。

―10年前は今以上に、現場の環境も厳しいものだったのでしょうか

そうですね。ただ、自分が入社した当時と比べて、今はだいぶ、言葉遣いも含めて紳士的というか、一人一人を尊重し合っているように感じます。

―どのようにして、仕事を覚えていったのですか?

最初は先輩と一緒に仕事をしながら、そして少しずつ、数万円単位の小規模な工事から任せられるようになりました。都度、先輩に聞きながら仕事を覚えていきました。

30歳で、しかも未経験で入社して、自分は遅れをとっているんじゃないかと焦りを感じることもありましたが、周りの先輩方がいつも助けてくれて、仕事を教えてくれました。

何もわからなかったからこそ「早く一人前になりたい」という気持ちも強かったですし、会社の人だけでなく、一つ一つの工事で一緒に仕事をする人たちにも色々なことを教わって。周りの人に助けられながら、ここまでこられたのだと感じています。

乗り越えるたびに、魅力を知っていった。

―Sさんの中で、印象に残っている工事はありますか?

入社3年目のときの、東京都赤坂の再開発に伴う景観工事です。当時の自分にとって、最も大規模な現場で、なおかつ大突貫工事(短期間で一気に仕上げる工事)でした。

多くの人員が必要だったので、背に腹は代えられないと片っ端から協力会社さんに電話をかけて、力を貸してもらえないかを交渉しました。中には電話をかけると「赤坂の現場でしょ?大変そうだね」とすでに噂を聞いていた職人さんもいたくらいです。

最終的に50名近くの職人さんに現場に入ってもらい、作業が円滑に進むように、図面をコピーして、作業内容を書き込んで毎朝職人さんに渡しました。

―50名近く…すごいですね

はじめは「絶対に終わらない」とすら感じていた工事でしたが、無事に予定通り完了したときには、涙が出るほど嬉しかったです。この現場は、後に賞もいただけました。

―応接室に表彰状が飾ってありますね

そのとき一緒に仕事をした元請け企業の方はもちろん、職人さんとも繋がりができて、今でも一緒に仕事をすることもあります。

やや無理を言っても、最終的にきっちり現場を収めてくれる職人さんは本当に頼もしく、かっこいいですし、赤坂での工事のときも「クランベックに恥をかかせるわけにはいかないから」と自社を大切に想ってくれる人たちを知って、何よりこの仕事を自分に任せてもらえたことが、一つの自信になりました。

―営業活動から工事完了まで一貫して手がけるこのスタイルに大変さは感じなかったのですか?

もちろんやることも多いですし、覚えることもたくさんあります。

ただ、一貫して管理ができる分、営業サイドと現場サイドで溝が生まれにくいため工事の進めやすさもありますし、色々なことができるようになるため、自分にとってもプラスになっていると思います。

自分で見積もりをして、その予算内で無事に工事が終われば、成果として正当に評価をしてもらえますし、現場で色々な人と関係性ができると、次の仕事を紹介してもらえることもあります。

このスタイルは、評価ややりがい、そして自分自身の成長など、色々な面で魅力の方が大変さよりも大きく上回っていると感じています。

―なるほど

以前は見積もり作成や発注などの事務仕事も、営業担当が行っていましたが、現在は営業事務の社員もいるので、分業も進んでいます。

また、景観工事は土木工事の仕上げの部分であり、「見えるところ」を手がけるので、「きれいになったね」というビフォーアフターが一目でわかり、そういう点でもやりがいが大きいと思います。

一見、営業も工事管理も…となると、ハードルが高いと感じる人もいるかもしれないですが、それ以上に魅力がたくさんある仕事だと知ってもらいたいですね。

これからは、仲間を支える側へ。

―「1級土木施工管理技士」の資格をお持ちなのですね

1級は3年くらい前に合格しました。最初は2級からチャレンジしましたよ。

帰宅後に勉強って正直難しいじゃないですか。会社の福利厚生で学校にも通わせてもらって、そこで勉強して無事取得できたんです。

―着実にキャリアを築かれていますが、今後の目標はありますか?

後輩の育成です。今までは自分が若手の立場だったのですが、直近で3名の若手社員が増えて、いよいよ自分が教える立場になったんだと、変化を実感しているところです。

自分がやってきたことを誰かに伝えるというのは、それはそれで難しさがありますし、自分のやり方が絶対ではないんだと後輩を持って学ぶこともたくさんあります。仕事を属人化させずに、何かあったときに互いに助け合える体制にしていけるといいなと思っています。

―立場が変わると、見えることもたくさんありそうですね

そうですね。自分がこうやって続けてこられたのも、周りの仲間が助けてくれて、仕事を教えてくれたからだと思っていますし、今いる若手社員はもちろん、これから入ってくる社員にも、気軽に相談のしやすい環境を作ってあげたいと思っています。

3名の若手は今まさに仕事を覚えている最中で、これから入る方も彼らとほぼ同期になるので、支え合える仲間がいて、すごく良い環境なんじゃないかと感じています。自分自身も、同期の存在が大きかったので。

―同期の方がいらっしゃるんですね!

まったく同時期というわけでないのですが、近い時期に入社した同年代の社員が自分含めて3人いるんです。

傷の舐め合い…じゃないですけど、当時はお互い共感し合って、励まし合って、一緒に成長することができて、彼らの存在があったからこそ頑張れたことも多かったと思います。

だから、若手社員にも時々「おれの愚痴でも話してこいよ〜」なんて言うこともあります(笑)

―最後に、Sさんにとって仕事をするうえで大事にしていることを教えてください

正直でいることですかね。普段の仕事の中でも、わからないことや困ったことがあれば正直に伝えること。そうすることで、自分も幾度となく、周りの人に助けられて、成長してこられたと思います。

後輩たちにもその点を意識して伝えています。自分自身、これからは仲間を支える立場としても、まだまだ成長していきたいと思っています。

企業担当者の声

頭脳明晰、なおかつ努力家であるSさん。未経験での入社で最初は覚えることも多かったと思いますが、資料を一つとっても細かいところまでしっかりと自分で考えて作成し、そういった積み重ねが、大規模な工事の管理や今まで受賞した数々の賞など、大きな成果にも繋がっているように感じます。後輩の育成や社内マネジメントにも挑戦したいと手を挙げてくれて、今後のさらなる活躍に期待しています。(代表・川村より)

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