
ー先生になる前は、どんなお仕事をされてきたのですか?
初めは銀行です。窓口ではなく、後方事務で通帳を作ったりデータ入力をしたり、いわゆる「裏方」の仕事をしていました。
ただ、その頃に仕事とは関係なく体調を崩してしまって。結婚を考えていた時期でもあったので、無理のない働き方をしようと転職をして、結婚して、パート勤務に切り替えて、家庭をつくっていくことに専念しようとしていたのですが、そのタイミングで学生時代の先生から電話がかかってきたんです。
ーどんな電話が?
「学校で、家庭科の先生をやってみないか」というお誘いでした。私、中学校の家庭科の教員免許を持っていたんです。それで、急に空きが出てしまったところに臨時で入ってほしいというお話でした。新しい生活に向けて引越しを決めたところで、明日にはもう電話番号が変わるというタイミングで…。いま思うと、運命のようなものを感じます。
東京都の中学校だったのですが、私は「やる」と決めて千葉の自宅から通いました。初めは通常学級の家庭科の授業を担当し、2年目からは特別支援学級も担当しました。通常学級を見ながら特別支援学級にも関わる形で、サポートの先生にも入っていただきながら、少しでもお役に立とうとがんばりました。長い通勤も、何とか乗り切りました。その後、出産を前に退職して、私にとって「1度目」の先生の仕事は、ここで一区切りとなります。
ーその後は、どうされていたのですか。
子育てを楽しんでいました。私は基本的に、家庭を大事にできるようにということを第一に考えて行動してきたと思います。その願いが叶った日々でした。息子が幼稚園に入って少し手が離れたタイミングで、無理のない範囲で、近所のテニススクールでフロント業務のパートの仕事も始めて、毎日を楽しんでいました。
ーテニスが得意なのですか?
いえ…全然。運動神経ゼロなんですけど、自宅から近かったんです(笑)
ーそうなんですね(笑) そこから、どんな経緯で先生の仕事に戻ってこられたのでしょうか。
息子が小学校に上がってしばらく経った頃、息子が通う学校からのお便りの中に、「会計年度職員(非常勤)として教員の仕事をしてみませんか」という募集があったんです。
特別支援学級で生徒の学習をサポートしたり、通常学級との交流学級(通常学級の生徒と一緒に授業を受けること)に付き添ったりする仕事でした。
ーその仕事に応募されたということなんですね。
はい。
ーどんなきっかけがあったのでしょうか。
息子の一言が、きっかけになりました。