41CW-obVihL._SX351_BO1,204,203,200_.jpgキャリアづくりの教科書(著者:徳谷 智史)

最近、Newspicksの記事「【罠】年収が「上がる」転職こそ気をつけて(2023.6.30)」にも紹介されていましたが、2万人のキャリアを支援してきたというEggFORWARD代表の徳谷智史の著書。

昨日は、自社の報酬水準と市場価値のズレがあると採用は難しい、やりがいで給与が低いことはカバーできないといった内容の記事をご紹介しましたが、別の観点で給与に関して考えさせられたのでご紹介します。

徳谷氏は、複数の転職エージェント会社と共同で、1万人以上のキャリアについて、転職時だけではなく、転職の一定期間後まで追跡してデータを取り、研究を行ったことがあるそうですが、その中で「30代後半〜40代以降で年収水準が大きく上振れていく人」には明確に共通点があることがわかったそうです。

その共通点とは、

彼らはキャリアのどこか(20代、30代のいずれか)で、目先の年収にとらわれることなく(つまり一時的に年収が下がるリスクを取ってでも)、自身の能力が上がるような経験を選択していた。

とのことです。

30代後半~40代以降で年収水準が大きく伸びる人には、転職活動において、目先の収入よりも自分の中長期的な能力・市場価値の向上を選択する局面がありがちということですね。
これは、採用する側にとっては重要なポイントだと思います。

・市場価値が劇的にあがる環境を提供できること
・能力が上がり、実績を出した後に、年収水準が大幅に上がること

が約束できれば、優秀な人材の採用には有効だということです。
同業他社と比べて、給与に若干見劣りがあったとしても、その人の市場価値を劇的に上げられることを見せてあげれば、採用で勝ち目があるかもしれません。

採用力を上げるために給与水準を高めることは重要ですが、目先の給与以上に惹かれる要素を持っておくこともとても重要です。
入社後のキャリアイメージを沸かせられる環境整備と、そのことを採用広報として配信することができるとよいですね。

地域に根差した求人メディアとして、そんな求人を増やしていきたいと思います。