事務職への転職のメリデメ・注意点 事務職への安易な転職は危険! 

事務職

事務職に転職したいと感じている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、ちばキャリでも希望職種を選択している登録者の約半数が事務職を希望職種として選択しており、事務職への転職要望はとても高いのです。

しかし、この人気の高い事務職への転職ですが、私は、将来のキャリアを考えると安易に事務職に就きたいと考えるのはお勧めしません。

なぜなら、事務職への転職はメリットも多いのですが、実はデメリットも多いからです。

事務職に転職するのであれば、事務職としてどうなりたいのか、そのためにどんな努力をするのかを明確にしておくことが大事です。

そこで、この記事では、事務職に転職するメリット、デメリット、注意点について解説します。これらの状況を理解した上で、事務職への転職を検討してほしいと思います。

1. 事務職に転職する4つのメリット

事務職に転職するには4つのメリットがあります。
これらのメリットが自分の価値観とマッチするかどうかを確認することが仕事選びには重要となります。それぞれについて解説します。

① 退社時間がコントロールしやすい

事務職に転職する1つ目のメリットは退社時間がコントロールし易いことです。

なぜなら、事務職の仕事は、ルーチンワークが多かったり、対社外よりも対社内の仕事が多かったりと、業務の調整がお客様の事情に左右されず、社内やチーム内で完結させやすいからです。

急ぎの仕事やトラブルがない限り定時で帰れることが多いですし、例えば、今週の水曜日はどうしても定時で退社したいので、事前に社内共有しておくことで協力してもらうなど、前もって根回しすることで退社時間をよりコントロールできるということもあります。

中には、フレックス制やフルフレックス制を導入している会社もあり、勤務時間を前後にずらすことで業務とプライベートのバランスも取りやすいという特徴があります。

このように退社時間がコントロールし易いというのが、事務職に転職するメリットです。

② 未経験でもチャレンジしやすい

事務職に転職する2つ目のメリットは未経験でもチェレンジしやすいことです。

なぜなら、パソコンスキルやITスキル、コミュニケーションスキルが求められるものの、ものすごく高い水準が要求されるわけではなく、比較的早く習得できるスキルが多いからです。

例えば、エクセルで表計算をする、簡単な経理ソフトの入力をする、など、それほど高度ではない事務作業が幅広く求められます。

ですので、飲食や小売店、アパレル業界で接客業をしていた方、フリーターなど、事務職が初めてという方やスキルがまだ未熟な方でも十分にチャレンジできるのです。

このように未経験でもチャレンジしやすいのが事務職に転職するメリットです。

③ 身近な人のサポート役として感謝を感じられる

事務職に転職する3つ目のメリットは、身近な人のサポート役として感謝を感じられることです。

なぜなら、事務職の仕事は基本的に、他の社員のサポート業務なので、縁の下の力持ちとして身近な人を支える役割を担うことが多いからです。

ですので、例えば、急な仕事にすばやく対応できたり、相手よりも先にミスに気づいてあげられたりすると、直接的に感謝をしてもらえることが多くなります。

自分で直接的に売上を上げる、自分が前面に立って業務を完結するということよりも、他のメンバーの業務を背面からサポートして感謝がほしいとという方にはやりがいを感じやすい環境です。

このように身近な人のサポート役として感謝を感じられるのが事務職に転職するメリットです。

④ 資格を持つことで有利に働く仕事もある

事務職に転職する4つ目のメリットは、資格を持つことで有利に働く仕事があることです。

なぜなら、事務職にはスキルを証明したり、スキルを磨くための指標となる資格が多くあるからです。

例えば、PCのスキルを証明するMOSや経理知識を証明する簿記など、資格を取得することで自分のスキルをしっかりアピールしたり、スキルアップの明確な目標を持つことが可能です。

具体的な資格を取得することで、スキルを持っているスタッフとして一目置かれることもありますし、実際に実務面で資格取得を通じて得た知識やスキルが活きることも多くあります。

このように資格を持つことで有利に働く仕事があるのが、事務職に転職するメリットです。

2. 事務職に転職する4つのデメリット

事務職に転職するには1章でご紹介したメリットがある一方で、4つのデメリットがあります。
これらのデメリットを踏まえた上で、事務職への転職を考えることが重要です。それぞれについて解説します。

① 仕事が地味でルーティンワークが多い

事務職に転職するデメリットの1つ目は、仕事が地味でルーティンワークが多いことです。
なぜなら、単純な入力作業や分析作業、雑務などが多いからです。

例えば、データ分析のためのデータ入力を毎日行う、書類整理やファイリング整理を行うといった単純作業が少なくありません。
そのため、会社によっては、何年経っても業務内容が変わらなかったり、営業職などのように昇給が望めない、社内でコミュニケーションを取るチャンスが少ないなんてこともあり得ます。

地味な仕事、ルーティンワークが多いことを把握した上で、事務職への転職を考えることが大事です。

② 努力や実績が認められづらい

事務職に転職するデメリットの2つ目は、努力や実績が認められづらいことです。
なぜなら、業務の成果を売上をはじめとした直接的な数字を指標にして図ることが難しかったり、やって当たり前ということが多いからです。

例えば、データ入力や伝票処理など、ミスなく納期までにこなすのは当たり前なので、遅れた時、ミスした時ばかり目立つということもありますし、営業サポートして書類や資料の作成を行っても、どれだけ売上に貢献できたかは判断の難しいところです。

そのため、努力が実績が認められづらいという可能性があります。

また、業務の成果を数値で図りにくいため、そもそもMBO(目標管理)の設定も難しく、工夫が必要となります。どのように成果を評価するのかを上司としっかり対話して決められる風土があるかどうかで大きな違いがあります。

身近な人のサポート役として感謝は得られる一方で、努力や実績が認められづらい、評価されづらいということは認識しておくことが大事です。

③ 将来的にITやAIに代替される仕事分野が多い

事務職に転職するデメリットの3つ目は、将来的にITやAIに代替される仕事分野が多いことです。

なぜなら、①でご紹介したルーティンワークなどは、RPAやAIが人間以上に得意な分野だからです。

例えば、毎日のデータ入力などは、RPAのソフトを組めば、ミスなく着実に行うでしょうし、クラウドサービスやアプリなどを使うことで、分析作業や雑務などの業務も極端に少なくなります。

これらの業務は企業においては、一番削減して効率化したいところでもあります。ですので、将来的にITやAIに代替される仕事分野が多いという特徴があります。

将来的にITやAIに代替される仕事分野が多いことを認識して、ITやAIができないジャンルの仕事をこなせるように力を磨いていくことが大事です。

④ スキルアップの余地が少ない

事務職に転職するデメリットの4つ目はスキルアップの余地が少ないということです。

なぜなら、ルーティン業務やサポート業務は、ある程度のレベルに達するとそれ以上の創意工夫が難しく、スキルアップのレベルが上限に達するからです。

例えば、エクセルでのデータ整理も関数を活用して資料を作ってしまえば、後は単調な入力業務だけになりますし、経理事務の仕事も簿記の仕組みを理解してしまえば、単純作業がメインとなり、仕事でのスキルアップの余地が極めて少なくなります。

そのため、より専門性の高い分野にキャリアアップするということを考えないと、すぐにスキルが求められる業務に対して上限に達してしまい、スキルアップや給与アップの可能性が低くなってしまうのです。

ある程度のスキルを身につけると、スキルアップの余地が少なくなる可能性を理解しておくことが大事です。

3. 事務職に転職する際の5つの注意点

ここまで、事務所に転職する際のメリットとデメリットについて解説しました。
それらを踏まえて、事務職に転職する際の注意点として5つまとめましたので、参考にしてください。

① 競争倍率が高い

事務職に転職する際の1つ目の注意点は、競争倍率が高いということです。
なぜなら、希望者が多く、需要と供給のバランスが取れていないからです。

例えば、千葉県における直近2022年4月の有効求人倍率は、0.94倍ですが、事務職に限ると0.24倍となっています。転職エージェントのDODAが発表している求人倍率においても全体は1.85倍なのに対して、事務職に限ると0.25倍となっており、求人数よりも求職者数が圧倒的に多いことが見て取れます。

平均値である求人倍率が高いので、待遇や環境が良い求人には応募が殺到することが容易に想像できます。
他の職種と比べても、希望の求人の選考を通過する確率は低くなるでしょう。

ですので、事務職に転職する際は、競争倍率が高いことを前提に準備することが大事です。

② 長期的なキャリアビジョンが重要

事務職に転職する際の2つ目の注意点は、長期的なキャリアビジョンが重要ということです。
なぜなら、前章のデメリットの③でもお伝えしましたが、将来的にITやAIに代替される仕事分野が多く、スキルアップの余地が少ないからです。スキルアップせず仕事のレベルが上がらないと、仕事やポジションごと淘汰される可能性もあります。

例えば、一般事務から営業サポートの役割とした対社外の交渉事が多くなる営業事務としてコミュニケーション力を磨くとか、経理事務から経理職としてより専門的な業務に携わるとか、長期的なキャリアビジョンを描かないと、将来的に仕事を失う可能性もあるのです。

ですので、事務職に転職をする際には、長期的なキャリアビジョンを描いておくことが大切です。

③ 給与UPが難しい

事務職に転職する際の3つ目の注意点は、継続的な給与UPが難しいということです。
なぜなら、前章のデメリットの④でもお伝えしましたが、ルーティン業務を行っているだけでは、スキルアップの余地が少なく、ある一定レベルを超えると、日常業務だけでは業績への貢献度を高めることができなくなるからです。

たとえば、前述の②のように具体的にスキルアップのできる職種に仕事の幅を広げていくほか、社内の生産性を上げるためのディレクション業務を行う、事務部門のマネージャーに就くなど、役割を広げたり役職を上げたりしないと給与UPは難しいと言えるでしょう。

ですので、事務職に転職をする際には、②の長期的なキャリアビジョンを描くことと合わせて、給与UPに関しても目標をしっかりと設定しておくことが大事です。

④ 志望動機の作成が難しい

事務職に転職する際の4つ目の注意点は、志望動機の作成が難しいということです。
なぜなら、事務の仕事は、どの企業でも仕事内容に大きな差異がなかったり、業務範囲が広かったりして、特別な動機を表現することが難しいからです。

例えば、他のメンバーのサポート役として役立ちたい、データ入力や分析を通じて業務改善を実現したいとは言っても、なぜその会社で行う必要があるのかということになりがちです。
待遇がよいから、働きやすそうだからということがきっかけであっても、それでは、企業の関心を引くことは難しいでしょう。

ですから、事務職に転職をする際には、志望動機の作成が難しいことを認識した上で、将来的なキャリアビジョンと照らし合わせて、なぜその会社で勤めたいと感じたのかをしっかり自己分析することが大事です。

⑤ 未経験だと受かりづらい

事務職に転職する際の5つ目の注意点は、未経験だと受かりづらいということです。
なぜなら、①でお伝えした通り、競争倍率が高いからです。

未経験でもチャレンジしやすいというメリットがある一方で、競争倍率が高いため、選考時にはスキルが高い方や経験の豊富な方と相対的に比較されることになります。

例えば、未経験だけど他の職種でのこんな経験が役立つとか、事前にPCスキルを磨いて資格を取得したなど、未経験者でも経験者に何か勝る武器を持つことが求められるのです。

ですから、事務職に転職をする際には、未経験だと受かりづらいことを認識した上で、緻密な戦略を練ることが大事です。

4. 事務職での転職に関するよくあるQ&A

Q1事務職でのキャリアビジョンの描き方を教えて欲しい

A事務職でキャリアビジョンを描くには、キャリアアップすることを目標におくとイメージがしやすくなります。

なぜなら、前述したように日常業務をこなすだけでは、一定レベルに達するとスキルアップや給与アップが望めなくなるからです。キャリアビジョンを描くためには、たとえば、仕事の専門性を高めたり、仕事の幅を広げる、経歴やポジションをあげるといったキャリアアップをしっかりと目標に定めることがポイントとなるのです。

例えば、仕事の専門性を高めたり、仕事の幅を広げることで、組織(会社)からの信頼感が高まり、新しい仕事のチャンスをもらえたり、自分がやりたい仕事や部門への異動を打診する発言力を得ることができます。また、経歴やポジションが上がれば、実務を担当するのではなく、仕組みを構築したり、マネジメントする立場になります。

それによって将来のキャリアビジョンのイメージが湧くようになるはずです。

その上で、具体的にどうやってキャリアアップを実現するかを考えておくとよいでしょう。
キャリアアップには2つのパターンがあります。1つは、自社内でのキャリアアップ、もう1つは転職によるキャリアアップです。

いずれを選択してもよいと思いますが、キャリアアップすることで新しい働き方が見えたり、目指したいというロールモデルに出会えることもありますので、まずはキャリアアップを目標にしてもらいたいと思います

詳細は、別記事(キャリアアップの最大のメリットは人生の豊かさが増すこと)でも触れていますので、参考にしてください。

Q2志望動機の書き方を教えて欲しい

A事務職に転職するにあたって効果的な志望動機を書くためには、準備と実践の2つのステップで進めることが大事です。いくら志望動機を書くスキル(実践スキル)があっても、適切な準備ができていなければなかなかうまくいきません。
なぜなら、事前準備ができていないと、志望動機に自分の本心がしっかりと表現できず、採用担当者に響くメッセージを伝えることができないからです。

仮に文章がうまくても、中身が伴っていないと良い結果にはつながりません。
例えば、「なぜ自分がその仕事に向いていると思うのか?」、「なぜその仕事がしたいのか?」、「なぜその会社で働きたいのか?」など、いずれも深い洞察がなければ書けないもの。

ですので、まずは、適切な準備を行う必要があります。
準備の手順は、以下の3ステップとなります。

1.事務の仕事内容と適性を理解する。
2.事務に興味を持った理由を整理する
3.その会社に興味を持った理由を整理する

仕事内容と適性をしっかり理解した上で、自分がその仕事、その会社に興味を持った理由を明確にします。この準備ができれば、後は、実践として具体的に文章化するだけです。

そのためのポイントは、①PREP法で書く②肯定的に書く③第三者からの評価を盛り込むといったことがありますが、まずは、自分自身で志望動機をしっかりと把握することが需要ですね。
詳細は別記事(一般事務の志望動機の書き方 ~転職成功者の事例を紹介します~)でも触れていますので、参考にしてください。

 

Q3面接でよく聞かれる質問を教えて欲しい

A事務への転職に当たり良く聞かれる質問は、大きく次の3つに集約されます。

経験・スキル
②仕事観
③志望動機。

なぜなら、企業が知りたいのは、その応募者に「即戦力として活躍できる素地があるか」、「自社の風土にマッチするか」ということだからです。

例えば、実務スキルが高くても、仕事観が合わなければ採用しませんし、逆に仕事観や志望動機に共感しても実務スキルの向上が見込めないということでは採用しません。ですので、これらの3つの質問が多くなされるのです。

具体的な質問例をピックアップしてみます。

【仕事観】
・事務職の役割は何だと思いますか?
・事務職で楽しいと思う仕事はどんなことですか?
・事務職の仕事において最も重要だと思うスキルは何か、その理由も併せてお答えください。

【経験・スキル】
・使い慣れているソフトウェアやオフィス機器はありますか?
・事務職としてやりがいを感じたプロジェクトについて教えてください。
・割り当てられた仕事に関する指示が不十分だった場合、どう対応しますか?
・大規模なチームのサポートを任されたとき、うまく対処できましたか?
・事務職の仕事でいちばん難しいことは何だと思いますか?
・スキルアップのために努力していることはありますか?

【志望動機】
・なぜ事務職を志望したのですか?
・入社後にどのようになりたいですか?
・なぜ当社で事務をやりたいと考えたのですか?

質問の形は数多くありますが、多くの質問が、この3つのテーマに集約されます。
これらについてしっかり考えておくことが大事ですね。

5.千葉県で事務職に転職するための求人一覧

千葉県で事務職に転職したいという方は、実際に求人をみてみることが大事だと思います。そこでこの章では、ちばキャリに掲載されている、千葉県の事務職の求人をご紹介します。

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6. まとめ

この記事では、事務職に転職する4つのメリットとデメリット、5つの注意点についてまとめました。
事務職として働くには、時間のコントロールがしやすく、ワークライフバランスを取りやすいというメリットがある一方で、長期的なスキルアップをしたり、キャリアビジョンを描くのが難しいというデメリットもあります。

だからこそ、キャリアアップを意識して、どのようなスキルを磨いていくのか、どのようなポジションを目指していくのかを考えることがとても重要なのです。

ぜひ、しっかり将来像を描いた上で、事務職としての転職を成功させていただきたいと思います。

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