自分にとって転職は早いのか、逆に、すでに遅いのか。。。
20代で転職を考えるにあたってはいろいろと悩むことがあると思います。
20代での転職ってどうなの?という疑問に関して、私たちは全く心配する必要はないと考えています。
転職のタイミングにしても、早い・遅いをそれほど気にすることはありません。
大事なのは、転職を成功さえるためのポイントを押さえておくことです。
20代で初めて転職する方も、すでに転職を何度か繰り返してしまった方も、将来に大きな可能性を持っている年代なので、転職成功のポイントをしっかり押さえた上で思い切りチャレンジして欲しいと思います。
この記事では、転職成功のポイントを押さえるにあたって、採用企業が20代に期待していることや社会人経験のまだ浅い20代だから気をつけておくことなど、転職活動の基本的な部分を解説します。
また、同じ20代でもバックグラウンドが違うと取るべき対策も異なってきますので、年齢別にもう少し細かいケーススタディなどもご紹介します。
ご自身の状況を踏まえて、転職活動に向けた再チェックをしてみてください。
1.20代で転職を成功させるための5つのポイント
- 採用企業が20代に期待していることを知る
- 自分の特性やスキルを把握する
- 意欲やビジョンを明確にする(キャリアビジョンを描く)
- 選考で効果的なアピールをする
- 転職理由が薄くないかを確認する
①採用企業が20代に期待していることを知る
20代での転職成功のポイントの1つ目は、採用企業が20代に期待していることを知ることです。
採用企業が20代に一番期待しているのは、「大きく成長する可能性があるかどうか」ということでしょう。
なぜなら、企業が欲しい人材とは、長く継続的に活躍できる人材であることが多いからです。長く継続的に活躍するためには、入社後に成長していくことが欠かせません。
もちろん、即戦力としての活躍を望んでいることも事実ですが、それ以上に、着実に成長し、長く継続的に活躍できることに期待していると言えるでしょう。
着実に成長し、将来の会社の核となって活躍する人材にはいくつかの共通点があります。
例えば、
・失敗を恐れずチャレンジしてみる主体性がある
・自己成長に対する貪欲さや自己啓発意欲がある
・チャレンジングなキャリアビジョンや野心がある
といった点が、着実に成長する20代の共通点と言えます。
採用企業は、採用する人材の伸びしろを把握するために、これらの共通点があるかどうかを知りたいはずです。このように、採用企業の目線で、どのようなことを求められているのかを把握しておくことが、転職成功のポイントの1つです。
また、これらの共通点は大きく2つの要素に分かれます。
1つは、「特性やスキル」。
もう1つは、「意欲やビジョン」です。
この2つの要素を把握しておくことが次の転職成功のポイントにも通じます。
②自分の特性やスキルを把握する
20代での転職成功のポイントの2つ目は、自分の特性やスキルを把握することです。①で解説した着実に成長する20代の共通点を構成する1つ目の要素である「特性やスキル」を、自分が持ち合わせているかどうかを把握するのです。
なぜなら、自分の「特性やスキル」を把握しておかないと、本当に自分に伸びしろがあるのかどうかを自己判断できないからです。自分の伸びしろがわからなければ、自分の将来に自信が持てませんし、今後の努力の方向性も見えなくなってしまいかねません。
例えば、
・相手の意見を素直に受け入れられる
・失敗を恐れず一歩踏み出すことができる
など、過去の経験を振り返り、自分の「特性やスキル」を把握しておくと、それが仕事で成果を出すための強みや武器になることがわかるでしょう。
自分の強みとなる特性やスキルを認識できた人は、それをアピールすることができますし、逆にそれが弱いと感じた人は、特性を見直して行動を改善したり、スキルを磨き直したりと、強みを作るための努力をするという選択ができることとなります。
このように、自分の特性やスキルを把握することは転職成功のポイントの1つとなります。
③意欲やビジョンを明確にする(キャリアビジョンを描く)
20代での転職成功のポイントの3つ目は、意欲やビジョンを明確にすること、キャリアビジョンを描くことです。
①で解説した着実に成長する20代の共通点を構成する2つ目の要素である「意欲やビジョン」を明確にするのです。
具体的には、働くことを通じて、何を成し遂げたいのか、どんなことをしたいのかという目的や目標を明確にするということになります。
なぜなら、目的や目標が明確でないと、それを実現するための適切な手段(すぐに転職する、今の会社でキャリアアップを目指す、〇〇のスキルを身につけた後に転職する、など)の選択ができないからです。
また、企業からの期待値が下がり、新たなチャレンジができる機会が減る可能性もあります。
例えば、
・マネジメント能力を身につけて組織をリードする立場になる
・スキルを活かして独立をする
など、将来のビジョンが明確になっていれば、20代に学んでおきたい知識や身につけておきたいスキルも明確になります。また、これらを公言することで、周囲から効果的なサポートやアドバイスを貰うこともできるでしょう。結果、転職活動における強みが増すことに繋がります。
20代というのは、ある程度失敗を恐れず大胆な行動が許される時期でもあります。この時期を最大限有効に使うためにも、早い段階でキャリアビジョンを描きたいですね。
このように、意欲やビジョンを明確にすることは転職成功のポイントの1つとなります。
④選考で効果的なアピールをする
20代での転職成功のポイントの4つ目は、選考で効果的なアピールをすることです。
なぜなら、たとえ大きく成長するポテンシャルを持っていたとしても、それをしっかりと伝えられなければ企業から認めてもらえない可能性があるからです。
例えば、
・今の会社で自分が主体的に取り組んでいる姿勢が伝わらなかった
・自分のサポートが部門の成果に大きく寄与していることをアピールできなかった
など、自分自身の成果や存在価値をうまくアピールするのは難しいものだと思います。
実績を明確に説明できれば良いですが、実績を証明できない業務や、組織としての成果への貢献度の説明が難しい業務もありますので、アピールする方法を熟考することが必要です。
また、選考においては、書類による選考や面接による選考など、アピールする場面も変わりますので、それぞれへの対策が必要となります。
しっかりとアピール方法を検討した上で、自分の本当の価値を効果的に伝えて、選考を有利に進めたいですね。
このように、選考時に効果的にアピールすることは転職成功のポイントの1つとなります。
⑤転職理由が薄くないかを確認する
なぜなら、転職理由が薄いと、転職しても環境にたいした変化がなかったり、逆に悪化する可能性もあるからです。
例えば、転職理由として
・新しいチャレンジをする環境がない
・上司と自社サービスの価値に対する考え方が合わない
といったことがあるとします。確かに現状に不満でしょうし、環境を変えればもっとできるのではないかと感じることもあるでしょう。
しかし、これらの理由は転職理由としては薄いと言わざるを得ません。もう少し深掘りしないと本当の課題が見えてこないからです。
なぜ思うような評価を得られていないのか?なぜ新しいチャレンジができないのか?
これらには外的要因だけでなく、内的要因、つまり、自分自身にも要因があるということが多いものです。それらを見つめ直して、転職理由として妥当かどうかを改めて確認する必要があるのです。
転職することによって今抱えている課題が解決できる、今以上のパフォーマンスが出せるという自負を持てることが大事です。
このように、転職理由が薄くないかを確認することは転職成功のポイントの1つとなります。
2.年齢別の転職成功のポイント解説
2-1 高卒者の場合
① 20歳~23歳
1章でご紹介した5つのポイントの②の部分ですね。
この年齢は、高校を卒業し、数年間社会人として地道に働いてきたという時期に当たります。
高校を卒業してすぐに社会人となった場合は、工業系の専門職などでない限り、高度なスキルや技術がなくても活躍しやすい仕事に就いている可能性が高いでしょう。
具体的には、例えば、アパレルや小売店、飲食店などの販売職や接客スタッフであったり、個人向けの営業職、メーカーのラインスタッフや機械オペレータなどに就くケースが多く見受けられます。
自分の強みとなる特性やスキルを認識できていないケースが多いでしょうから、自分の特性を見直して行動を改善したり、スキルを磨いたり、強みを作るための努力をすることが大事になります。
早い段階で、今後のスキル習得の方向性を見つけることをお勧めします。
② 24歳~26歳
1章でご紹介した5つのポイントの③の部分ですね。
この年齢は、社会人としての経験が5年を超える時期となりますので、①と違い、何かの分野でベテランとして活躍している、もしくはベテランとして期待される時期に当たります。
すでにその分野で大きな成果を出していて、仕事内容にも満足しているのであれば、転職において、敢えて業種や職種を変える必要はないかもしれません。しかし、あまり目立った成果を出せていない、仕事への適性を感じられないということになると、業種や職種の変更を検討する必要があります。
今の仕事がうまくいっていても、うまくいっていなかったとしても、これまでの社会人経験を踏まえて、この先、何を成し遂げたいのか、どんなことをしたいのかという目的や目標を明確にすることが重要となります。
ここで、目的を明確にしないままに安易な転職をしてしまうと、急激に選択肢が狭まってしまうので、要注意です。
転職の目的を明確にした上で、そこに向けた意欲を高めていくことをお勧めします。
③ 27歳~
この年齢は、社会人として約10年が経過している時期となりますので、すでにキャリアビジョンや仕事観が確立されていることが求められる時期と言えます。
転職に当たっては、1章の⑤で触れたように、明確な転職理由をもって、転職活動をしていることが理想でしょう。
とはいえ、継続的に積み上げてきたスキルや仕事観がないということであれば、改めて1章の②でご説明したように、自分の「特性やスキル」を把握するところからやり直してみましょう。
ここがなくして、転職活動がうまくいくことはなかなかありません。
ですので、仮に転職活動が迷走しているようであれば、原点に戻ることをお勧めします。
2-2 大卒者の場合
① 22歳~25歳
この年齢は大学を卒業し、社会人デビューして入社3年未満という時期にあたります。今後の伸びしろを増やすためにも仕事の基礎力を身につけたい時期です。ビジネスマナーはもちろんですが、報連相や業務設計などの基本的なビジネススキルも磨いておきましょう。
ここでいかに実務レベルのスキルを積むかが転職活動に大きな影響を及ぼします。もちろん、スキルアップしたい分野が明確になっていない場合は、自分自身の特性やスキルを把握し、まずは分野を明確にすることが大事です。
大卒の場合は、高卒以上に速いスピードでの成長が望まれていることが多いので、早い段階で習得するスキルの方向性を見極めたいですね。
その上で、できる限りスキル習得をしておくことをお勧めします。
② 25歳~27歳
この年齢は、新卒で入社して、3年から5年目くらいの時期に当たります。ある程度仕事ができるようになり、自信がつく時期でもあります。
自信がついていれば、もっと自分を試したい、この先どうしていこうかを考えるでしょうし、逆に仕事に魅力や満足を感じられていないと、ネガティブな理由で転職を検討してしまうこともあるでしょう。
ですので、転職する理由が妥当なのか、前向きな理由になっているかどうかが重要となります。どの会社においても、中堅社員に近い立場で即戦力としての活躍が求められる時期でもありますので、今の会社でまだなにかできるのではないかという視点も忘れないようにしましょう。
転職理由をしっかり見直して、問題なければ、自信をもって転職にチャレンジすればよいですし、転職理由が薄いと感じれば、転職活動を見直すことも必要となります。
改めて、転職理由が薄くないかを見直すことをお勧めします。
③ 28歳~
この年齢は、入社後5年を超え、会社の中ではリーダー層や中堅社員として認識され始める時期です。
実務における実績やスキルが気になるだけでなく、リーダー、マネージャー、などキャリアの選択肢が増える時期でもあります。
1プレーヤーとしてだけでなく、この先、組織の中でどのようなポジションで活躍したいのかを改めて考えることが求められますので、意欲やビジョンを再考することがとても重要なのです。
転職活動においては、その上で、自社に残るのか、転職するのかを検討することが必要かもしれません。
役割の変化する時期ですので、ビジョンを改めて明確にすることをお勧めします。
3.20代の転職Q&A
なぜなら、転職が早いか遅いかは自分自身の環境によるところが一番だからです。現状を受け止め、適応することが重要です。
例えば、今の仕事があまりに自分の適性とマッチしていないというのであれば、すぐに転職を検討した方がよいこともありますし、会社の雰囲気が良く、気が付いたら入社7年目だったということもあるでしょう。
転職が早かろうが遅かろうが、その時にできるベストをすればよいのです。
ただし、転職を検討する際は2章を参考に、年齢やタイミングに合わせてポイントとなる活動を行うことが大事ですね。
今後の転職のスケジュールの立て方を確認したい方は、別記事(【保存版】あなたの希望通りに転職するためのスケジュールの立て方)もぜひ参考にしてください。
なぜなら、20代はまだまだポテンシャルが重視される世代と言えるからです。
例えば、業務におけるスキルが低いということであれば教育サポートを重視している会社を選ぶこともできますし、研修やセミナーを受けることで自分自身で補完することも可能です。また、未経験でも活躍しやすい職種や業種を研究してチャレンジすることも可能です。
ポイントとなるのは、自分の特性やスキルを把握し、どんな仕事であれば、それらを活かして、実務スキルのアップに効果的につなげていけるかを考えることですね。
転職に役立つスキルを確認したい方は、別記事(【徹底解説】転職に役立つスキル、武器になるスキル)もぜひ参考にしてください。
なぜなら、会社の採用活動の方針や組織風土によって、転職回数への捉え方が全く違うからです。
例えば、新卒採用をメインにしている会社や堅い業界の会社は転職回数が多いことをネガティブに捉えることが考えられます。一方、特別なスキルを求められない仕事や入社後に努力することで必要なスキルを身につけられる会社は、転職回数にこだわらず、門戸を広く開けてくれていることが多くあります。
転職回数が多いと一般的には転職に不利になりやすいということはありますので、すでに転職回数が多いということであれば、将来を考えた時に、次の会社で大きな実績を上げ、ディスアドバンテージを吹き飛ばすくらいの強みにしたいところです。
ですので、次の転職先の選択がとても重要となります。
なぜなら、採用企業が仕事観を図るにあたって、空白期間やフリーターの期間があることを転職回数の多さと同じように評価に加える企業も多いからです。
例えば、前述の新卒採用をメインにしている会社や堅い業界の会社などは、転職回数と同じくネガティブに捉えることが多いかもしれません。
重要なのは、なぜ空白期間があったのかを明確に説明できることです。もし、特段の理由がないということであれば、なぜ、その期間を終えて、正社員として働く気になったのかという覚悟を説明できるようにしておくことです。
将来に向けてステップアップしていくという人生設計を見直そうとしたきっかけをエピソードとして語れるようになっていることが望ましいですね。
メリットやデメリットはとらえ方次第だからです。
敢えて、一般的なメリットとデメリットを語るとすると20代の転職のメリットとすれば、選択肢が多いことでしょうか。
20代であればポテンシャルで採用してくれる企業もまだまだ多くあるため、やってみたいという仕事につけるチャンスが多いものです。
特に、基本的なビジネススキルが早い段階で身についたら、いろいろな業界や職種にチャレンジできます。30代になると専門的なスキルや知識を求められるので、そうはいきません。
一方、デメリットは特にないように思います。
敢えて言うとすると、ポテンシャルで採用されやすい時期なので、現職で抱えている課題と向き合わずに安易に転職をしてしまいがちということでしょうか。
安易な理由による転職にその後のキャリアを大きく変えてしまうこともありますので、要注意ですね。
4.まとめ
この記事では、20代で転職を成功させるための5つのポイントに加え、年齢別に気をつけるポイントについて解説しました。
20代で初めて転職する方もいれば、すでに複数回転職している方もいます。
転職が早いか遅いかと気になるところはあると思いますが、一般的な評価は気にせず、今の自分の環境でどのように適応するかを考えることが大事です。
将来へのポテンシャルの大きい時期なので、安易な転職をせず、しっかり準備をして迎えたいですね。