営業職として10年後のキャリアプランとは

営業職として10年後のキャリアプラン

現在、営業職に就いている方で、具体的に転職活動を始めたのだけど、10年後にはどうなっていたいんだろうと改めて疑問に思った方もいらっしゃるでしょうし、実際に面接で聞かれて困ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、営業職として10年後のキャリアプランを考えた時に、どんな選択肢があるのか、そして、キャリアプランを描くにあたってどんな方法で進めればいいのかについて解説します。

営業職としての将来像をしっかり描いて、転職活動に活かしてください。

1.営業職として10年後のキャリアプラン12パターン

営業職の10年後の将来像として、考えられるキャリアプランを3つの方向性で12パターンご紹介します。

もちろん、キャリアプランの選択肢はここでご紹介したものだけではありませんが、営業職としての主要なキャリアの拡げ方は網羅していますので、ここから応用していくと良いと思います。

営業職として10年後のキャリアプラン12パターン

1-1 突出したプレーヤーになる

まず、1つ目の方向性は、営業職として突出したプレーヤーを目指すことです。ここでは市場価値の高い営業職を目指すための7つの分野をピックアップしました。

突出したプレーヤーになる

①新規開拓のプロフェッショナルになる

1つ目の分野は「新規開拓」です。
新規開拓の仕事は、文字通り、新規顧客を開拓する仕事です。業界によって営業手法は多様化してきていますが、飛び込みやテレアポを主体に行っている企業はまだまだ多いのが実態です。

新規顧客開拓専門の営業アウトソーシング会社が増えてきていることを考えても、これらの手法で新規開拓することのできる営業は市場価値としても高いと言えます。

この仕事に求められる重要なスキルとしては、目標達成力ストレス耐性となります。新しいお客様との出会いを築くこと、目標を達成することなどにやりがいを感じられるでしょう。

新規開拓のスキルを身につけることができれば、業界を問わず活躍のチャンスがありますし、今回ご紹介する別の方向性でのキャリアプランの構築にも発展しやすくなります。

②インサイドセールスのプロフェッショナルになる

2つ目の分野は「インサイドセールス」です。
インサイドセールスは、電話やメール、ビデオ会議システム等を用いてお客様と非対面でのコミュニケーションをとる役割となります。

営業活動のすべてを行うのではなく、見込み顧客の獲得から商談設定までを行う役割と提案からクロージングまでを行う役割に分かれるなど、より専門性の高いスキルが求められる仕事です。

この仕事に求められる重要なスキルとしては、非対面でのコミュニケーションスキル社内での連携スキルです。営業プロセスの一部を専門的に担うことになりますが、得意分野で徹底的に成果を上げられることがやりがいにつながるでしょう。

インサイドセールスの発達している業界はまだ限られていますが、これからさらに増えていくことが予想されますので、専門性の高いスキルを持った営業として市場価値が高まるはずです。

③メールマーケティングのプロフェッショナルになる

3つ目の分野は「メールマーケティング」です。
メールマーケティングは、後ほどご紹介する「マーケティング職」の一分野となることもありますが、メール配信を通してお客様とコミュニケーションを取り、営業活動をしやすくする仕事です。

展示会やイベントなどで積極的に名刺交換し、名刺交換で得たアドレスへメールを配信してアプローチしたり、自社サイトから問合せや資料請求をしてくれた見込み顧客に製品・サービスに関する資料をメールで送付し、購買意欲を高めるといった役割を果たします。

この仕事に求められる重要なスキルは、企画立案力データ分析能力となります。ゴールを達成するために、誰に対して、どんな内容の情報提供をどんなスケジュールで行っていくか、何をもって施策の成功・失敗を判断するかといったことを考える仕事になるので、思い通りの成果が出た時の達成感はとても大きなやりがいとなります。

テレマよりも効率の高いメールマーケティングに力を入れている企業様は増えていますので、設計から実行、改善までのPDCAを回して成果を出せるスキルを身に着けられれば、市場価値は大いに高まることでしょう。

④ルート営業のプロフェッショナルになる

続いての分野は「ルート営業」です。
ルート営業は、既存のお客様を手厚くフォローしながら、契約を継続したり、追加発注をもらったり、新規のお客様を紹介してもらう仕事です。

卸や商社などでは、配送を伴う業務もあり体力が求められるケースもありますが、お客様との距離が近く、長く深いお付き合いができるポジションを担います。

この仕事に求められる重要なスキルは、ヒアリング力継続力(粘り強さ)となります。自社とお客様との関係を大きく発展させたり、お客様と仕事を超えた関係を構築したりできるのがやりがいとなります。

専門性の高いスキルが求められるわけではありませんが、臨機応変な対応や日頃の関係性構築など、人柄や性格に応じた独自の営業スキルを身につけることで市場価値を高められます。

⑤マーケティング職になる

続いての分野は「マーケティング」です。ここからご紹介する⑤⑥⑦は純粋な営業職というより、営業と極めて関連性の高い営業関連職ともいえるでしょう。

マーケティングは、製品・サービスが売れるための仕組みを作ることで、営業の販売活動を後押し・サポートする仕事となります。通常の営業職と比べると、より潜在的な顧客を掘り起こす役割が求められます。

この仕事に求められる重要なスキルは、仮説立案力ITリテラシーとなります。
こんなアプローチをすれば消費者はこういう行動をとるかも?といった仮説を立て、リスティング広告やオウンドメディア、SNSなど様々なツールを使って戦略を立てることが求められます。

仕組みを構築することで単発ではなく長期的に成果の出せることが大きなやりがいに繋がります。

過去の営業手法や場当たり的な営業手法の成果が落ちている中で、製品やサービスが売れる仕組みを構築できるスキルを身につけることで市場価値を高められます。

⑥営業アシスタントになる

続いての分野は「営業アシスタント」です。
営業アシスタントとは、文字通り営業職をアシストする役割です。営業に関する事務業務に加えて、取引先に同行するなど直接的な営業活動のサポートまでを行います。

営業職として人並み以上の成果を出しているけれども、営業アシスタントとして、より突出した成果を出せるケースがあります。

この仕事に求められる重要なスキルは、事務処理能力コミュニケーション能力となります。

受発注業務から顧客対応、書類やプレゼン資料の作成と業務は多岐にわたりますが、営業が本来の力を存分に発揮するための縁の下の力持ちとして貢献していることにやりがいを感じられます。

営業力の底上げ、組織全体の業績の向上に貢献できる優秀な営業アシスタントは営業部門に欠かせない役割としてとても高い市場価値を発揮します。

⑦カスタマーサポート職になる

続いての分野は「カスタマーサポート」です。
カスタマーサポートは主にお客様からの問合せやクレームへの電話対応を行う仕事でお客様の抱える課題をスピーディに解決することが役割です。

カスタマーサポートにおいても、この職種に就くことで、純粋な営業職としての成果以上の突出した成果を出せるケースがあります。

この仕事に求められる重要なスキルは、ヒアリング能力課題解決能力です。
「お客様は何を求めているのか」を把握した上で適切な解決策の提示を求められる大変な仕事ですが、お客様の課題を解決することで、満足度のUPに直接つながるところに大きなやりがいを感じられます。

製造業だけでなく、ITサービスやアプリなどを提供するIT企業など、メーカー機能のある企業には必ず必要な分野ですから、問題解決力の高いカスタマーサポートは高い市場価値を発揮します。

1-2 管理職になる

2つ目の方向性は管理職を目指すというものです。管理職としてのキャリアアップには次の2つのパターンが考えられます。

管理職になる

⑧営業マネージャーになる  

1つ目は「営業マネージャー」になるというキャリアプランです。
シンプルに営業職として活躍した後、そのまま部下や後輩を指導するマネージャー、管理職になるといったイメージですね。

マネージャーの役割は個人だけでなく、組織(チーム)として成果を発揮することで、営業戦略の立案や売上管理、メンバーの育成、チームマネジメントなどが具体的な仕事となります。

この仕事に求められる重要なスキルは、リーダーシップです。自分一人ではなく、チームで目標達成をしたり、メンバーの成長を実感できることがやりがいとなります。
組織、チームとして大きな成果を上げられる営業マネージャーはとても市場価値が高い存在となります。

⑨他部署のマネージャーになる

2つ目は、他部署のマネージャーになるというキャリアプランです。

営業職として活躍した後に、営業現場での経験を活かして、営業部ではなく関連部署のマネージャーになるというイメージです。今行っている営業活動の延長線に限ってキャリアプランを考える必要はないということです。
マネージャーの役割は基本的に①の営業マネージャーと変わりません。

1-1でご紹介したマーケティング部門や営業アシスタント(事務)部門、カスタマーサポート部門など、営業経験を活かしてマネージャーとして活躍できる分野は多岐に渡ります。

豊富な営業経験があり、部下の育成や能力発揮をサポートするスキルを磨いていれば、様々な部署のマネージャーとしても高い市場価値を発揮することが可能です。

1-3 経営者になる

3つ目の方向性は、経営者になるというものです。
経営者といってもいくつかのパターンが考えられますので、ここでは3つのパターンをご紹介します。

経営者になる

⑩提携企業として独立する

1つ目は、提携企業として独立するというパターンです。

営業職として突出したプレーヤーになれば、正社員ではなく、個人事業主として、自社から業務委託を受ける形で独立する道が開けます。独立することで収入を増やすことも可能でしょうし、自社以外の商品を扱ったり、社員を雇って組織化することも可能となります。

所属していた会社との良好な関係を維持しながら、経営者の道を歩むというキャリアプランを描けます。

最近では、タニタなどが個人事業主としての独立を推奨していますし、弊社でも2年勤務した営業職が昨年個人事業主として独立し、ちばキャリの代理店として活躍しています。

⑪社内で独立する

2つ目は社内で起業するパターンです。
こちらは⑩とは違い、現状とは別の新しい事業を立ち上げるイメージとなります。自ら企画することもあれば、会社から任されることもあるでしょう。

営業力だけでなく、マーケティング力を磨き、商品やサービスを売る仕組みを構築するスキルを身につけていれば、新たな事業を起こせる可能性が高まります。

社内のリソースを使いながら独立するのはとても魅力的な選択の1つです。サイバーエージェントなどのベンチャー企業では、社内起業を促進していますので、こういったキャリアプランも描きやすくなりますね。

⑫全く別企業として独立する

3つ目は、完全に独立する、起業するパターンです。
営業スキル、マーケティングスキル、マネジメントスキルなどを活かして、自分自身が本当の経営者として独立するというキャリアプランです。
いきなり独立するのではなく、営業のプロフェッショナルなった後に独立する、管理職になった後に独立するというパターンも考えられます。

難易度は高いですが、営業は経営の根幹とも言える役割を担っているので、営業職の経験を活かして独立することは十分可能です。

実際、リクルートを始め、営業職から経営者になるというキャリアプランを築いている方は多くいます。私自身も営業経験を活かして、勤務していた会社の事業とは全く異なる事業で起業しました。

2.営業職としてのキャリアプランの描き方

1章で、営業職の10年後のキャリアプランの例として12のパターンをご紹介しましたが、いずれかのパターンを選べば理想のキャリアプランができるというような簡単なものではありません。

そこで、この章では、将来のキャリアプランをどのように描けばよいのか、その描き方について解説します。
キャリアプランを描くにあたっては、「Will、Can、Must」というフレームワークがとても有効となります。

私は、キャリアプランを描く際には、このWill→Can→Mustの順で考えていくとイメージしやすいのではないかと考えていますので、その点を詳しく解説します。
Will Can Must

2-1 Will(やりたいこと)を想像する

キャリアプランを描くにあたって、一番良いのは、Will(やりたいこと)を想像するということ。
人はやりたいことをやっている時が一番楽しいですし、能力を発揮できる傾向が強いものです。ですので、仕事としてやりたいことが明確にあればそれに越したことはありません。

やりたいことを見つけるには、人に会ったり、本を読むことがとても効果的です。ロールモデルやメンターを見つけることで、キャリアのイメージは広がりますから。また、やりたいことというのは、今の仕事の延長線である必要もありません。

しかし、好きなことやりたいことを混同してはいけませんし、趣味としてやりたいこと仕事としてやりたいことは明確に分けることが大事です。具体的に説明すると、以下のようなイメージです。

前者は、ラーメンを食べるのが好き→ラーメン屋になるというパターン。
後者は、ラーメンを食べるのが好き→ラーメンブロガーになるというパターン。

前者が簡単にうまくいかない可能性が高いのは想像がつきやすいですが、後者も意外にはまりがちな落とし穴です。ラーメンを食べるのが好きだから、食べ歩きをしてブロガー、インフルエンサーとなるという方向性は悪くないのですが、それを仕事にするには生半可な覚悟ではうまくいきません

なぜなら、世の中にラーメン好きは山ほどいて、ブロガーになること自体は簡単だからです。参入障壁の低い仕事ほど競争が激しく、その分野で生き残っていくのは大変なことのです。

最近では、youtuberが人気の高い職種としてランキングされていますが、youtuberとして成功している人はほんの一握りに過ぎません。人気youtuberがどれほど愚直に地道な努力を続けているかを知っておくことは大事ですね。

このように、やりたいことを追求すれば良いという短絡的な考えにならないように注意する必要はありますが、やりたいことを想像することは、キャリアプランを描く上でとても重要なことです。やりたいという気持ちはすべての原動力になりますので、本気でやりたいと思える仕事に出会えるのは理想です。

1章でご紹介したキャリアプランのパターンと関わりたい商品、サービスなどをリンクさせながら、やりたいことを想像してみると良いでしょう。

2-2 Can(できること)をブラッシュアップさせる   

では、やりたいことが見つからない、やりたいことはあるがそれを仕事として追求する覚悟はない。
そんなときはどうすればよいだろうかという話ですが、その際は、Can(できること)をブラッシュアップさせていくことが有効です。

そんなに好きという訳ではないけれど、結構得意なことってないでしょうか。営業の分野でいうと、新規開拓はそんなに好きではないけど、特に苦にはならない。結果、人よりもアポは多く取れるみたいなイメージです。

このようなケースはそのスキルをもっともっとブラッシュアップさせるということでキャリアプランが描けます。

できることを仕事にすると自信がつきますし、仕事を通じてさらにスキルアップして、いつの間にかそれが好きになっていたというパターンもあり得ます。
ですので、できることを徹底的に極めていくというキャリアプランの描き方もとても有効なのです。

2-3 Must(やるべきこと)を徹底的にやり抜く

最後に、やりたいことが見つからず、特にできること、得意なことがない場合はどうすればよいかということですが、その時は、Must(やるべきこと)、与えられている仕事を徹底的にやり抜くということが大事です。

与えられている仕事をやる中で、できることを増やしていく、できることのレベルを上げていく。その上で、先程述べたキャリアプランにつなげていくという描き方です。

Willを大切にしようという風潮もありますが、仕事として成り立つほどの強いWillを持つのはそんなに簡単なことではありません。ですから、Can、Mustからしっかり積み上げていくということもとても大事ですね。

※実際に転職エージェントで多くの転職希望者と面談していても、Willが明確に固まっているケースは少ないものです。しかし、Canがしっかりある方はキャリアビジョンを考える上で、比較的選択肢が広がりますので、様々な発想が出てきやすくなります。

Willがなかなか見つからない時は、無理にWillを見つけようとするのではなく、Can、Mustを大事にしてほしいと思います。

3.まとめ

この記事では、営業職の10年後のキャリアプランの例として、3つの方向性で12パターンご紹介しました。他の記事でもご紹介しましたが、目標設定によって取るべき手段は変わります。

ぜひ、この機会にキャリアプランをしっかり描き、目標設定をした上で、日常の営業業務に取り組んだり、転職活動を見直していただければと思います。

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