仕事を辞めたい時にすぐに決断してはダメ~まずやるべき3つのこと~

仕事を辞めたい時

仕事を辞めたい!
誰もがそう思う瞬間を経験されているのではないでしょうか。

会社の人間関係に疲れた…
成果を出しているのに思ったように評価してくれない…
仕事内容と給与が見合わない…
想定外の残業が多い…

など、仕事に関して思うようにことが進まない状況の中で、ふと、もう嫌だと思う瞬間がありますよね。

そんなとき、「もう辞めたい!」と投げ出したい気持ちになりがちですが、この時に安易に「辞める」という決断や行動に走らないことが重要です。
なぜなら、衝動的に辞めることを決断してしまうと後から後悔することが多いからです。

仕事を辞めることで状況が好転することはもちろんありますが、
・転職しても同じ状況に陥ってしまった
・転職によって労働条件が悪くなってしまった
・思いの外、転職活動に苦労することになった
といった状況になることも少なくなく、後悔しているという話を伺うケースは枚挙にいとまがありません。

そこで、この記事では、「仕事を辞めたい!」と思った時にどんな対処をするのがよいのかについて解説します。
この記事を読んでいただくことで、衝動的に安易な決断を下すことを避ける一因になればうれしく思います。

1.仕事を辞めたいと思った時にやるべき3つのこと

仕事を辞めたいと思った時にやるべき3つのこと
仕事を辞めたいと思ったときに、衝動的に仕事を辞める決断をする前に、やるべき3つのことについて解説します。
これをやらずに衝動的に決断をすると後悔や失敗をする可能性が高まるので要注意です。

①冷静になる

仕事を辞めたいと思った時にやるべきことの1つ目は、冷静になることです。
なぜなら、冷静でない状態、いわゆる感情的な状態では、心理的に好ましくない判断をしがちだからです。

感情的になっている時にありがちな判断や行動としては、例えば以下のようなものが挙げられます。

・きちんと検討しないまま物事を決めてしまう
・将来への自信を失い、低い目標設定に基づいて判断してしまう
・環境を変えればすべてが改善すると将来に過大に期待してしまう

感情的になっていると、物事を深く考えることができなかったり極めてネガティブな状態になったり極めて楽観的な状態になったり、と心理的に安定しません。そのような状態では、効果的な解決策を考えることが困難であることは想像に難くないでしょう。

ですので、「仕事を辞めたい!」と強く思った時に、感情的になっている可能性が高いことを認識し、まずは冷静になることを優先すること。そして、すぐに決断や行動を起こさないことが大事なのです。

具体的に冷静になるための方法としてお勧めの方法を3つご紹介します。

落ち着くための時間を取る

冷静になるための方法の1つ目は落ち着くための時間を取ることです。なぜなら、時間を確保することで、とりあえず心理的に安心することができるからです。

心理的に安心するためには、やるべきことが決まっているのが理想ですが、やるべきことを決めるための時間をとることを決めるだけでも効果は大きいものです。まずは時間を確保するという、簡単な決断をすることから始めましょう。

そして、心理的に安心することで、思考も少し前向きになったり開放的になります。
例えば、
・せっかく時間を取るのだから、カフェに行ってみよう
・自然の中でリラックスしてみよう
といった余裕が生まれることもあるでしょう。

このように、具体的な時間を確保することは、感情的な状態から脱するためにとても有効です。自分が感情的になっていることを認識したら、まずは、今度の週末に考えようといった漠然とした計画ではなく、土曜日の〇時~〇時に時間を取ろうと具体的に計画してみてください。

気持ちを吐き出す

冷静になるための方法の2つ目は気持ちを吐き出すことです。なぜなら、自分一人で悩みを抱えていると、ネガティブな感情がどんどん大きくなってしまう可能性があるからです。

例えば、
・怒りが反芻してより大きな怒りになってしまう
・不安が連鎖して仕事だけでなくプライベートも楽しめなくなる
・強い孤独感で気持ちが落ちこんでしまう

といったことが起きがちです。ネガティブな感情が必要以上に大きくなっている状態ですので、適切な判断を下すための環境として好ましくありません。

この状態を脱するために、誰かに相談することで、自分は一人ではないという安心感を得ることができますし、気持ちをアウトプットするという行為によって冷静になることもできるでしょう。
このように、誰かに相談し、気持ちを吐き出すことは、感情的な状態から脱するためにとても有効です。

自分が感情的になっていることを認識したら、友人やメンターに相談してみてください。適当な相手がいないときは、カウンセリングを受けるのも選択肢の1つではないでしょうか。

何か別のことに没頭する

冷静になるための方法の3つ目は、何か別のことに没頭することです。なぜなら、何かに没頭することで、注意を別のものに向け気持ちをリセットすることが可能だからです。

比較的簡単に没頭しやすいこととして、例えば、
・ランニング
・筋トレ
・読書
・楽器の演奏
・ゲーム

といったようなものは良いかもしれません。

これらのことに集中して取り組むことによって、頭の中を占めていた仕事を辞めたいというネガティブな感情を一時的に忘れ、気持ちをリセットすることができるでしょう。
このように、何か別のことに没頭することは、感情的な状態から脱するためにとても有効です。

自分が感情的になっていることを認識したら、何か別のことに没頭してみてください。運動の好き嫌いはあると思いますが、体を動かすことは気持ちの切り替えに適しているのではないでしょうか。

②仕事を辞めたい本当の理由を探る

仕事を辞めたいと思ったときに、やるべきことの2つ目は、仕事を辞めたい本当の理由を探ることです。
なぜなら、自分の仕事を辞めたい本当の理由が把握できていなければ、その後の判断を誤ったり、判断が正しかったかどうか自分で自信を持てなくなるからです。

多くの場合、仕事を辞めたいと思う気持ちは、様々な不満や不安が重なり合って、構成されているものです。具体的に何かがきっかけになったのでしょうが、それはトリガーに過ぎません。ですので、仕事を辞めたいと思った背景である、不満や不安などの要因を洗い出すと同時に、その中のどの要因が一番大きな要因なのかを探ることが大事なのです。

例えば、人間関係に疲れた評価されていない残業が多いといったことが仕事を辞めたいと思った理由として挙げられるでしょう。しかし、これでは仕事を辞めたい理由として少し不十分と言えます。もう少し深掘りすることで、自分がどんな不満や不安を持っているかに気づくことができるでしょう。

これらを深掘りするには、以下のようにもう少し自問自答することが必要です。

■人間関係に疲れた
 ・ある特定の人との関係がうまくいかないことが嫌なのか?
 ・部門のメンバーと仕事上の価値観が合わないことが嫌なのか?
 ・業務以外のコミュニケーションを取らないビジネスライクな社風が嫌なのか?
■評価されていない
 ・成果が給与に反映されていないことが嫌なのか?
 ・承認の言葉をもらえないことが嫌なのか?
 ・評価の基準やプロセスが明確でないことが嫌なのか?
■残業が多い
 ・単純に仕事量が多いことが嫌なのか?
 ・やらされ仕事が多いことが嫌なのか?
 ・計画的ではなく突発的に残業が生じるのが嫌なのか?

自問自答した結果、自分が何に一番不満を持っていたのか、不安をもっていたのかに気づけるでしょう。
評価されていないことに不満を感じていたのだけど、実は褒めてくれたり、承認してくれる関係性が欲しかったということであれば、制度ではなく上司とのコミュニケーションへの期待が本当の不満の要因だったことに気づいたりするわけです。

仕事を辞めたいと思う本当の理由、これらの不満や不安の要因を把握していないと、仕事を辞めることや転職することでは、問題解決ができないことも多くあることが想像できると思います。

ですから、「仕事を辞めたい!」と強く思った時に、一時的な感情ではなく、その裏側にある様々な不満や不安を紐解いて、仕事を辞めたい本当の理由を探ろうとすることが大事なのです。

ちなみに、仕事を辞めたい本当の理由を探るための方法としてお勧めなのが、不満を書き出すことです。頭の中で考えるだけでなく、具体的に書き出すことで、自分の状態や気持ちを俯瞰して見ることができるようになりますので、ぜひ試してみてください。

③解決策を探る

仕事を辞めたいと思ったときに、やるべきことの3つ目は、具体的な解決策を探ることです。
なぜなら、前述しましたが、②で見つかった仕事を辞めたい本当の理由は、仕事を辞めることで解決するとは限らないからです。

②の事例をもとに考えてみましょう。例えば、仕事を辞めたい理由が、部門のメンバーと仕事上の価値観が合わないことが嫌だったことだとします。

これは仕事を辞めること、転職することで解決できるでしょうか?

おそらくできません。なぜなら、次の職場で、周りのメンバーと仕事上の価値観が合うかどうかはわからないからです。

では、どうしたらよいかということですが、それは今の職場でやれることにまず向き合うことです。
周りのメンバーの仕事上の価値観を理解する方法を探ったり周りと価値観を合わせるための行動をとったり職場のコミュニケーションをよりよくするためのチャレンジをすることによって、この問題への対応力を上げることが解決策となるのです。

伝わりにくいかもしれませんが、部門のメンバーと仕事上の価値観が合わないという退職理由は、職場環境を理由にしている限り、自分ではなかなか解決できない問題です。
これを自分で解決できる問題にするためには、職場環境とのマッチ度を事前に確認するスキルを高めたり職場環境を自分で改善するスキルを高める必要があるということなのです。
そのことに気づかなければ、転職をしたとしても問題解決に至るかどうかは運任せということになってしまうのです。

基本的に、人間関係というのは、ほっといて良くなるものではありません自ら人間関係の改善に向けたアプローチを行うことが求められます。そして、その行動を繰り返すことによって、好ましい人間関係構築のスキルが上がっていくものなのです。

このように、「仕事を辞めたい!」と強く思った時に、具体的に解決策を探ることまでした上で、決断を下すことが好ましいということを知っておくことが大事です。

具体的な解決策を探らずに仕事を辞めたり、転職をすることで失敗する事例は数多くあります。
例えば、以下にような事例はよく聞くケースです。

・社内の人間関係が嫌で辞めたのに、次の職場でも人間関係に悩む
・評価に不満があって辞めたが、次の職場でも正当な評価が得られない
・転職して給与は上がったが、残業時間が増えたことに不満が生じる

転職しても同じ不満や悩みを抱えることがありますし、新たな不満や悩みが生じることもあります。

転職そのものが今の不満や状況を改善してくれることは少なく、課題解決に向けて向き合うことで自分のスキルを上げなければ、転職をしても同じ局面に陥るケースが多ですから、過度に転職に期待しすぎないことをお勧めします。

【注意点】我慢しすぎてはいけない
ここまで、仕事を辞めたい時にやるべき3つのことについて解説しましたが、1つやってはいけないことがあります。それは、我慢しすぎることです。

なぜなら、我慢しすぎると、心に大きな負担がかかり、ダメージが蓄積されるからです。ダメージが蓄積されるとひどい場合は鬱になり、復帰にものすごい時間がかかります。

前述したように、冷静になる、仕事を辞めたい本当の理由を探る、解決策を探るということはもちろん大事なのですが、考える余裕もないくらいストレスが溜まっている時は、我慢せず逃げることを選択してください。

心理的に圧迫され、メンタルが落ちれば落ちるほど、決断そのものをすることすらできなくなりますので、要注意です。
仕事を辞めたいという状態が続くようであれば、できるだけ早い段階で、冷静に自分の状態を把握するための時間を確保することをお勧めします。

2.仕事を辞める理由となる主な3つのテーマ

仕事を辞める理由となる主な3つのテーマ
この章では、仕事を辞める理由となる主な3つのテーマをご紹介します。前章でも、事例として仕事を辞める理由について解説しましたが、改めて整理したいと思います。
仕事を辞める理由としては、大きく次の3つのテーマに集約されます。
①人間関係
②会社への不満
③仕事への適性

参考までに、実際に、エン転職が行った退職理由に関するアンケート調査を見てみましょう。

「職場の人間関係が悪い」(35%)、「給与が低い」(34%)、「会社の将来性に不安を感じた」(28%)が上位でした。
年代別に見てみると、20代は他の年代に比べて
「仕事内容が合わない」(20代:26%、30代:20%、40代:15%)
「残業・休日出勤が多かった」(20代:25%、30代:21%、40代:11%)
と回答する方が多いことが分かりました
【出典:『エン転職』1万人アンケート(2022年10月)「本当の退職理由」実態調査

それぞれの理由を3つのテーマに分類していみると以下のようになります。
・職場の人間関係が悪い    →人間関係
・給与が低い         →会社への不満
・会社の将来性に不安を感じた →会社への不満
・仕事内容が合わない     →仕事への適性
・残業・休日出勤が多かった  →会社への不満

それぞれについてもう少し詳しく解説します。

①人間関係

仕事を辞める理由の1つは、人間関係です。つまり、職場の人間関係がよくないことです。仕事を一緒にする同僚や上司との関係が良好でなければストレスが掛かるのは当たり前ですね。

人間関係が良くないというのは、どんな場合かというと例えば、

・日常的に挨拶や声掛けがない
・お互いに信頼や感謝、思いやりがない
・売上や成果至上主義でギスギスしている 
・社内に派閥ができてそれぞれが対立している

などといった状態でしょうか。

人間関係を理由に仕事を辞めなくてよいようにするためには、人間関係の良い職場を選ぶ人間関係を改善するための働きかけをする人間関係に左右されない働き方をする、といった方法が考えられます。

前章でも解説しましたが、人間関係のまずさに対して自ら働きかけができる状態を作ることで、解決への糸口を見つけたいですね。

②会社への不満

仕事を辞めたいと思う理由の1つは、会社への不満です。会社に不満があるとストレスが掛かるのは当たり前ですね。

会社への不満として、どういったものがあるかと言えば、例えば、

・能力に見合った給料を貰えない
・実力を正当に評価してもらえない
・上司の方針に納得できない
・有給休暇を取得させてもらえない
・労働時間が長い

などといったことでしょうか。

会社への不満を理由に仕事を辞めなくてよいようにするためには、上司とのコミュニケーションを密にする職場改善への意見を発信する経営側のポジションに就く、といった方法が考えられます。

こちらに関しても、会社への不満に対して自ら改善のための働きかけができる状態を作ることで、解決への糸口を見つけたいですね。

③仕事への適性

仕事を辞めたいと思う理由の1つは、仕事への適性です。自分にはこの仕事は向いていないと思っている状態で仕事をしているとストレスがかかるのは当たり前ですね。

自分にはこの仕事は向いていないと思うのはどんな時かというと、例えば、

・コミュニケーションが苦手なのに営業職に就いている
・計算や数字の扱いが苦手なのに経理の仕事をしている
・やりたい仕事があるのに無関係の業界で仕事をしている

などといった状態でしょうか。

仕事への適性を理由に仕事を辞めなくてよいようにするためには、仕事の内容や求められるスキルを理解した上で入社する自分の強みを活かした成果の出し方を見つける苦手なことを克服してできるようにするといった方法が考えられます。

本当にその仕事に適性がないのであれば、仕事を辞めて、キャリアチェンジをすることが大事ですが、仕事への適性はある程度その仕事を極めてみないとわからないものでもあります。
目の前の仕事にしっかりと向き合い、must(やるべきこと)→can(できること)→will(やりたいこと)の順でキャリアアップを目指したいですね。

3.まとめ

この記事では、仕事を辞めたいと思った時に、衝動的に仕事を辞める決断をしないために行うべき3つのことについて解説しました。
①冷静になる
②仕事を辞めたい本当の理由を探る
③解決策を探る

また、一般的に仕事を辞める理由となる3つのテーマについてもご紹介しました。
①人間関係
②会社への不満
③仕事への適性

仕事を辞めることで、自分の不満や不安はすぐに解消されるわけではなく、一旦踏みとどまってしっかり考え直すことの重要性に気づいていただけたのではないでしょうか。

転職は人生における大きな転機です。しっかり準備をして臨めば人生をプラスに変えることができますが、準備不足だとマイナスに変えてしまうこともあります。
仕事を辞めたいと思った時には、この記事を思い出していただき、安易な退職や転職を思いとどまっていただけるとうれしく思います。

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