
『応募企業に提出する履歴書、パソコン作成と手書き作成、どっちがいいのだろう?』
『書類の作成方法で選考に有利・不利ってあるのだろうか?』
このように履歴書に書く内容は決まっても、書く方法で悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、最近採用活動を始めた企業35社に緊急企業アンケートを実施!
なんと結果によると、企業の51%は「パソコンでも手書きでも、どちらでもよい(こだわらない)」と考えているのです!
そこで今回は、履歴書はパソコン・手書きのどっちがいい?という企業側の視点や、書き方の判断方法について取り上げました。
書き方に悩む時間を、履歴書作成に充てて転職活動を進めていきましょう!
1.履歴書作成はパソコン・手書きにこだわらない企業が51%
ちばキャリを利用している企業へアンケートを取ったところ、51%が「作成方法はどちらでもよい」という回答となり、過半数の企業が形式にはこだわらないことが判明しました。
以前は履歴書は手書きが主流でしたが、千葉県の中堅・中小企業の反応も変化していることが伺えます。
多くの企業が履歴書の作成方法にこだわらない理由、また逆に手書きやパソコンがよいと考える理由は何なのでしょうか。
1-1.企業が履歴書の作成方法より重視するのは質!
企業がどちらでもよいと回答した理由は、「形式より中身が大事」「情報がわかれば形式にこだわらない」「求職者の希望に合わせる」というものでした。
くわしく回答内容を見ていきましょう。
どちらでもよい(こだわらない)
中身重視なので形にはこだわらないという声が大半を占めていましたが、時代に合わせて変化に対応している企業の姿も見受けられます。
会って話せば人となりもわかりますし、会って判断したいので形式にはこだわりません。
応募される方の情報がわかれば問題ないので、作成方法はどちらでもよいです。
時代の変化もあるので、応募者の希望に合わせます。
手書きがよい
手書きの文字から伝わる性格や人となりを大切にされる傾向があります。
また、会社としてはどちらでもよいが、個人的に手書きを好むという採用担当者の方もいらっしゃいました。
手書きは時間がかかるので、それでも応募したいという意欲を感じます。
字で性格が見えますし、字のうまさではなく丁寧さで人柄も感じられるので、手書きがよいです。
当社の場合はこれまでの傾向から、手書き作成の方が職務に合う方が多かったので、手書きの方がよいです。
パソコンがよい
データ送付できるため選考のスピード感、また社内管理の利便性といった点から、パソコンデータの書類を希望される声がありました。
データであれば書類到着のスピードが速いため、選考もスムーズに進むのでパソコンがよいです。
紙よりパソコンの方が扱いやすく管理に手間もかからないので、手書きよりパソコンがいいです。
PC業務が主軸のため、PCスキルを判断できるのでパソコン作成がいいです。
基本的には、履歴書の作成方法はパソコン・手書きどちらでもよく、重要なのは中身となります。
とはいえ、どちらでもよいからこそ作成方法に悩んでしまう場合は、次のような観点から判断してください。
2.パソコンと手書きで悩んだときの8つの判断方法
企業の51%が作成方法はこだわらないので、パソコンと手書きのどちらにしようか悩んだなら、自分が得意な方法で履歴書を作成することをお勧めします。
というのも、例えばパソコンが苦手なのに無理して作るのはミスもしやすく時間がかかりますし、文字を書くのが不得意なのに手書きにこだわると自信を持って履歴書を作れない可能性があるからです。
それでも、『やっぱり好印象を与えたい』や『自分が応募する企業はどっちなの?』と結局悩んでしまうかもしれません。
そこで、パソコンか手書きか悩んだときの判断方法をご紹介します。
①企業の要望・指定された作成方法に合わせる
作成方法を指定する企業もあるので、求人情報の募集要項に記載されていないか確認し、指定があればその作成方法で履歴書を作りましょう。
なお、ちばキャリを運営している中で、手書き指定はあってもパソコン作成の指定は見たことがなく、レアケースといえます。
また、応募書類の郵送を指定されている場合は、昔からの選考方法を変えていない可能性が高いです。
そうなると、企業側が慣れ親しんでいるのは手書きの履歴書。事前郵送を求められる場合は、手書きの方が無難でしょう。
②Webで採用募集をしていない企業は「手書き」にする
ハローワークや折り込み広告などの採用が中心で採用募集でWebを使わない場合、応募書類は郵送や持参で提出することが多くなります。
履歴書をデータで扱う可能性が低いので、企業側が手書きの履歴書の方が慣れ親しんでいると判断できるでしょう。
③会社の代表や社員の平均年齢が高い企業は「手書き」にする
パソコンが普及する以前は、履歴書作成は手書きしか方法がありませんでした。
平均年齢の高い企業の場合、ご自身の就活・転職活動の印象から、履歴書といえば手書きというイメージを持たれている可能性も高いです。
これまでの慣習で馴染みやすい、手書きの方がベターと判断できるでしょう。
④生産性や効率化に意欲的な企業は「パソコン」にする
どの企業も生産性向上や業務効率化に取り組んでいますが、求人情報やHPに明記している場合は意欲的に改善に取り組んでいることが予想されます。
手書きよりもパソコン作成の方が時間も短く効率的ですので、パソコン作成が向いているでしょう。
- 人情や人間関係の温かみを大事にしているから手書きの方がよさそう
- 新しいサービスやITツール導入などに意欲的で生産性アップに取り組まれているからパソコン作成の方がよさそう
発信内容を参考に、そんな判断ができるかもしれません!
⑤Web面接が可能なら「パソコン」にする
コロナ下で一気にWeb面接OKの企業が増えました。Web面接の場合は、基本的に履歴書の提出もオンライン上でのやり取りとなります。
そのため、パソコン作成をしてPDFデータで送付するのが適しているでしょう。
⑥熱意や本気度をアピールしたいなら「手書き」にする
アンケート回答にもありましたが、一般論として、「手書きの履歴書からは気持ちが伝わってくる」という意見もあります。
文字の上手さではなく、丁寧に相手に読んでもらうことを意識して書き上げることで、自分の熱意や気持ちを伝えることができるでしょう。
⑦文字を書くことに自信がある、読みやすさをアピールするなら「手書き」にする
2章の冒頭にも述べましたが、得意な方法を選択し自信を持つことが大事です。
いわゆる美文字で書くのが得意だったり、読み手を意識して読みやすい書き方ができるならば、手書きで作成するとよいでしょう。
⑧応募職種で活かせるスキルや、アピールにつながる作成方法を選ぶ
自己アピールと作成方法が一貫していないと、企業側にチグハグした印象を与えてしまいます。
下記の例のように、アピールしたい要素と作成方法がマッチしているか確認しておきましょう。
パソコンスキルをアピールしたい
応募求人はパソコン業務が主である、今まではパソコンと無縁の職務だったけれど個人的に技術を習得している場合など、「パソコンスキル」が活きる求人へ応募するならば、パソコン作成がよいでしょう。
文字を書く業務がある
賞状や招待状を毛筆で書くような筆耕業務ではなくても、お客様へのDMやお礼状などを手書きで書く場面は職務によっては今でもあります。手書きの業務があるならば、きれいな字が書けるアピールになるでしょう。
その理由は2つあります。
- 応募者からエージェントへ履歴書提出、エージェントから企業へ履歴書提出と、応募書類を連携するためデータの方が扱いやすい
- エージェントの書類添削があり、修正する可能性が大いにある
応募企業の傾向によっては、アドバイザーから手書きを勧められる可能性もありますが、選考をスピーディーに進められる点と、エージェントを介することで書類をブラッシュアップさせる機会があるため、まずはパソコン作成をおすすめします。
3.履歴書をパソコンで作成する3つのメリット・デメリット
履歴書をパソコンで作成する大きなメリットは、効率的に作成できることです。逆にデメリットは環境がないと対応しづらいという点になります。
詳しく見ていきましょう。
3-1.パソコンで作成する3つのメリット
①修正できる
作成した後に誤字脱字などのミスを見つけても、修正できるのがデータ作成の最大の強みです。
②テンプレート化できる
一度作成してしまえば、氏名や住所などの個人情報欄は、転居や年齢が変わらない限り作り変える必要がありません。
応募企業に合わせて、志望動機や自己PRを変えるだけで作成が完了できますので、効率的に作成できます。
③データ送付できる
Web応募の後に履歴書提出を求められた場合、求人サイトのシステムやメールで添付して簡単に送付できることができるので、スムーズな対応ができるでしょう。
3-2.パソコンで作成する3つのデメリット
①パソコンが使える環境が必要
パソコンを持っていない場合、Wordで履歴書を作成することは困難です。
パソコンを貸し出しているネットカフェやハローワークなどを活用したり、スマホで履歴書作成できるサービスを利用するのもよいでしょう。
②書類郵送や持参の場合印刷が必要
郵送や持参の場合はデータではなく現物が必要なので、プリンターがないと提出ができません。
ネットプリントを使うか、USBなどに出力してコンビニや100円均一などのプリンターで印刷するとよいでしょう。
③個性が伝わりづらい
手書きの場合は、文字の大きさ、書き方などから個性が表れます。一方パソコンではフォーマットやフォントの違いはあっても、それほど印象を強く与えることは難しいでしょう。
個性は伝わりづらいですが、フォーマットをアレンジできるのがパソコン作成の強みなので、自分に合うフォーマットを探してみましょう。
4.履歴書を手書きで作成する3つのメリット・デメリット
手書きで履歴書を作成する大きなメリットは、想いをアピールしやすい点でしょう。逆にデメリットは、時間と労力がかかってしまう点です。
詳しく見ていきましょう。
4-1.手書きで作成する3つのメリット
①熱意や丁寧さがアピールできる
相手の読みやすさを考えて書き上げる手書きは、時間も労力もかかります。
企業側もそのことを知っていますので、本気度や丁寧さを伝えられるのが、手書きの最大のメリットです。
②場所を問わず作成できる
書類と筆記用具さえ手元にあれば、自宅のみならず外出先でも作成ができます。
自宅では集中できないから、地域の学習スペースやカフェなどで書くこともできます。
③迷った時の選択肢として無難
長く活用されていたのは手書きの履歴書です。
アンケート回答でも、「会社としてはどちらでもよいが、自分は手書きがよい」「強いて言えば手書き」という意見もあり、「手書きならハズレはない」ともいえます。
本当にどっちで書いていいのかわからない!とそこで思考が止まってしまうなら、手書きを選んで書き進めてしまいましょう。
4-2.手書きで作成する3つのデメリット
①間違えたらイチからやり直し
手書きの最大のデメリットは、ミスをしたら即やり直しという点です。
じっくり丁寧に時間をかけて書き上げた後のミスはショックも大きいですし、集中力に欠けてしまうかもしれません。
事前に見本を作成しておく、書き直す場合は深呼吸したり時間を空けるなど、再び集中できる環境をつくるとよいでしょう。
②書類の購入や印刷など事前準備が必要
手書きの場合は、市販の履歴書を購入したり、ダウンロードして印刷する事前準備が必要です。
そもそもモノを持っていないと書き始められないので、転職活動を始めた段階でいつでも作成できるように書類を購入しておくとよいでしょう。
③字に自信がない場合は不安になる
丁寧に書き上げたといっても、自分の字に自信が持てないと、企業がどう思うだろうかと不安に思ってしまうこともあります。
字を書くことが得意ではないけれど手書きを選択する場合は焦らず丁寧に、文字の大きさを統一させる・まっすぐ書くことを意識しましょう。
5.まとめ
応募企業に好印象を持ってもらいたい!という気持ちから悩みがちな、履歴書はパソコンと手書きのどちらがよいのか?について取り上げました。
- 履歴書の作成はパソコン、手書き、どちらでもよい
- 作成方法よりも内容重視
- 作成方法に迷ったら応募企業の志向や、応募求人によって判断する
- Web採用に慣れている企業はパソコン作成
- 履歴書の郵送提出や社員の年齢が高い企業は手書き作成
どちらでもよいとはいえ、作成方法に悩んでしまったら、上記をもとに判断してみましょう。
一番重要なのは作成方法よりも中身です。
パソコンでも手書きでも、読み手を考えて作成し、自信を持って提出できる内容に仕上げましょう!