あなたにとって適切な転職先か判断するための面接時の逆質問20選

面接の最後に「質問はありますか?」と聞かれたとき、あなたは何を質問しますか?

ここでの質問のことを逆質問と呼ぶわけですが、基本的に逆質問をしないことは避けましょう。その理由は大きく3つあります。

1つ目は、会社への興味や入社意欲の高さを伝えることができないからです。なぜなら、「特にありません」と答えると、「当社で働くことに強い興味が無いのでは?」と、志望度に疑いを持たれる可能性があるからです。

2つ目は、自己PRの機会を失うことに通じるからです。なぜなら、逆質問の内容を通じて、志望度の高さをPRする事ができるだけでなく、「ビジネスコミュニケーションの取れる人」、「相手と状況に応じて的確な会話ができる人」という印象を与える事ができるからです。

そして、3つ目が今回、私が強く伝えたいことですが、逆質問は、その企業があなたにとって適切な転職先かどうかを判断するのにとても有効だからです。

面接は企業に選考してもらう場として捉えがちですが、入社後のミスマッチをなくすためには、求職者側が企業をしっかりと見極める場としても捉えなければなりません。
逆質問はこの面接での見極めにとても重要なポイントとなるのです。

この記事では、選考中の企業が、あなたにとって適切な転職先か判断するための逆質問のポイント具体的な事例を解説します。

この記事を読んでいただければ、面接で採用担当者からの質問に答えて満足するだけではなく、逆質問の機会を活用して、ミスマッチをなくすための積極的な働きかけができるようになるはずです。

1.逆質問をしなければあなたにとって適切な転職先かは判断が難しい

面接逆質問_20選今、選考中の企業があなたにとって適切な転職先かどうかは逆質問をしないと判断するのは難しいです。

なぜなら、面接官の質問に答えることだけで企業を理解することはできませんし、企業側からの一方的な会社説明は、企業が伝えたい部分だけ、アピールしたい部分だけが強調されている可能性が否めないからです。

例えば、その企業に1on1のような上司と部下の定期的なコミュニケーションの場を取る文化がなかったとします。
その際に、社内コミュニケーションの活性化に関する取り組みについて、こちらから質問をしなければ、企業側は積極的に現状について語ってくれるでしょうか?

特に、自分自身が社内コミュニケーションを大事にするタイプであれば、これは転職先の決定要因として重要なポイントです。企業側から説明がない際には、必ず確認しておいた方がよいですよね。

社内コミュニケーションの活性化に対する考え方や具体的な取り組み、現状について質問することで、誠実な会社であれば、1on1が行えていない背景について正直に話してくれるでしょう。社内体制の改善途中だということがわかるかもしれません。
また、返答によっては、その企業がそこに課題感を持っていなかったり、具体的な取り組みをしていないということに気づくこともできるでしょう。

それによって、その企業が自分が転職先に求める要件を満たしているかを判断できるようになるのです。

企業側からの説明やHP、求人広告の内容だけでその企業を判断するのはとても危険です。なぜなら、その企業にどこか魅力を感じた時、そこばかりに関心がいってしまい、他のマイナス要因に気づかなかったり、見て見ぬふりをしてしまう可能性があるからです。ハロー効果ともいいますが、企業への評価にバイアスがかかってしまう恐れがあるのです。

例えば、社長の人柄が魅力的で、この人の下で働きたいという意欲が強くなった際に、社長の印象だけに引きずられて、現場の人もみな魅力的だと感じてしまうことがあるといったケースです。

そんな時は冷静に、現場の雰囲気を確認する必要があります。その時に、逆質問がとても重要になるのです。

2.ポイントごとの逆質問例20選

面接逆質問_5つのポイントこの章では、ポイントごとに具体的な質問例をご紹介します。その企業があなたにとって適切な転職先か判断するために、どのような逆質問をすればよいのかを考えるための参考にしてください。

POINT1 社長の価値観や人柄を確認するための4の質問

社員との接し方組織運営に対する考え方経営理念など、具体的な質問をすることで、あなたの価値観や志向とマッチしているかどうかを判断することが可能です。

1.御社の〇〇という理念を掲げるに至った経緯をお教えいただけないでしょうか?
企業の理念を事前に調べてきているというアピールができると同時に、なぜ社長がその理念を掲げるに至ったかの背景を知ることで、社長の経営に対するスタンスを把握することが可能です。
2.社長が社内コミュニケーションの活性化のために意識していることを教えてください
社内コミュニケーションの活性化という具体的テーマについて質問することで、社長が組織活性についてどのような考え方を持っているか、具体的にどのような取り組みをしているかを把握することが可能です。
3.社長が経営する上で大事にしていることを教えてください
少し抽象的ではありますが、社長が経営をする上で何を大事にしているか、優先順位として高いものを把握することが可能です。
4.〇〇という目標を達成するために、どのような取り組みをしていますか?
企業として目指している目標やを確認すると同時に、目標達成に向けたこだわり、それに関する社員への期待などを確認することが可能です。

POINT2 仕事の内容や仕事への価値観を確認するための4の質問

1日単位、1週間単位での業務量仕事の進め方自分の裁量権などを具体的に質問することにより、その企業での働き方が自分のイメージとマッチしているかどうかを判断することが可能です。

5.現場の方の1日のスケジュールを教えてください。
1日単位での具体的なアクションレベルでの仕事内容を把握することが可能です。また、1週間単位でのスケジュールについて聞くことで、おおまかな業務量を把握することも可能となります。
6.仕事をしていて、楽しいと思ったことやつらいと思ったことを教えてください
仕事のやりがいや厳しさが具体的にイメージできるだけでなく、社員の方の仕事に対する意識や価値観も確認することが可能です。
7.お客様(クライアント)に対してはどのような姿勢で接していますか?
お客様との関係性を聞くことで、その社員の仕事に対する価値観だけでなく、組織全体の価値観を確認することが可能です。
8.〇〇さんの今の仕事の目標を教えてください
社員の方がどのような目標をもって働いているかを聞くことで、仕事の進め方や仕事への向き合い方を確認することが可能です。

POINT求められるスキルや役割を確認するための4の質問

入社後に身につけるべきスキル社内で期待される役割将来的に期待されているポジションなどを具体的に質問することで、求められているスキルや役割が自分の認識と合っているかどうかを判断することが可能です。

9.御社で活躍している人に、何か共通点はありますか?
活躍している方の特徴を聞くことで、具体的にどんなスキルを磨いていけばよいかイメージすることが可能です。
10.若手社員に求めることや、今後こうなってほしいというイメージを教えてください
具体的に将来どうなってほしいかを聞くことで求められる役割を鮮明にイメージすることが可能です。
11.〇〇について学ぼうと思ってるのですが、このスキルは御社の役に立ちますか?
入社後の意欲をアピールできるだけでなく、自分の頑張りたい方向性が合っているかどうかを確認することが可能です。
12.どのような人材を採用したいとお考えですか?
採用したい人物像を聞くことで、会社からの期待、将来に向けて求められていることを確認することが可能です。

POINT評価のポイントを確認するための4の質問

評価される項目評価の仕方フィードバックの仕組みなどを具体的に質問することで、その企業の人事評価の基準が自分の納得できるものであるかどうかを判断することが可能です。

13.◯◯職の行動や成果は、どういった観点で評価されるのでしょうか?
具体的な評価項目を聞くことで自分の期待している内容とマッチしているかどうかを判断することが可能です。
14.人事評価制度の仕組みやフィードバックの仕方などについて教えてください
人事評価に関する仕組みの全体像を聞くことで、人事評価に関するその企業のスタンスを確認することが可能です。
15.リーダーを目指したいのですが、評価制度・昇進制度について教えてください
具体的な目標を伝えることで、仕事内容だけでなく、ポジションを上げていくにあたり何が評価されるのかを確認する事が可能です。
16.御社で評価されている人はどのような人ですか?
評価されている人物像を聞くことで、社長や人事がどのような観点で評価しようとしているのかを判断することが可能です。

POINT5 組織風土や社風を確認するための4の質問

部門間の連携社内でのコミュニケーションの取り方業務外での社員同士の関わり方などを具体的に質問することで、組織風土や社風が自分が働きやすいと感じている雰囲気と違和感がないかどうかを判断することが可能です。

17.御社では部署や事業部によって、組織風土などに違いはありますか?
部門間の具体的な風土の違いを聞くことで、セクショナリズムがあるかどうかを確認することが可能です。
18.社員同士が自発的に教え合うような風土や仕組みはありますか?
社内コミュニケーションの活性化に関して具体的な取り組みや姿勢を確認することが可能です。
19.業務外でのコミュニケーションは活発ですか?
日常業務を離れたところでの社員同士の接し方を聞くすることで、組織風土をより鮮明にイメージすることが可能です。
20.御社の社風を象徴するような具体的なエピソードを教えてください
社風を象徴する具体的なシチュエーションを聞くことで、社風に対する自分のイメージの信憑性を高めることが可能です。

上記に、20個の質問を挙げましたが、これらはあくまで逆質問の例です。
この質問が正解ではありませんし、あなたにとってベストであるとも限りません。
重要なのは、その会社が自分に適切かどうかを判断するために、効果的な質問を考えることです。

ここにあげた質問を参考にしていただき、あなたがすべき逆質問にお役立てください。

説明する会社員ちばキャリ
種村

3.逆質問で確認しておきたい5つのポイント

面接逆質問_5つの確認

POINT社長の価値観や人柄
POINT仕事の内容や仕事への価値観
POINT求められるスキルや役割
POINT評価の基準やポイント
POINT組織風土や社風
その企業が自分にとって適切な転職先かどうかを判断するためには、逆質問が有効というお話をしました。そして、その逆質問を効果的に行うためには、逆質問で確認しておきたいテーマを明確にしておくことが大事ともお伝えしました。

この章では、逆質問で確認しておくべき5つのポイントこんなはずじゃなかった!という実例を交えながら解説します。

もちろん、すべてのテーマについて確認できるわけではないので、優先順位をつけたり、絶対に外せないポイントを押さえておくことが重要です。

POINT社長の価値観や人柄を確認する

逆質問で確認しておきたいポイントの1つ目は社長の価値観や人柄です。

なぜなら、逆質問により、社長の価値観や人柄が自分に合っているかどうかを明確に判断できるからです。

社員との接し方組織運営に対する考え方経営理念など、具体的な質問をすることで、あなたの価値観や志向とマッチしているかどうかを判断することが可能です。また、人柄という点では、質問への返答の仕方も自分との相性を判断する重要なポイントになるでしょう。

例えば、「こんなはずじゃなかった」という転職失敗時の体験談として

  • 社長が超ワンマンで意見を言える雰囲気ではなかった
  • 社員に対する感謝やリスペクトが感じられなかった
  • 儲けることが第一で経営に対する理念がなかった
  • 社内の環境整備への関心が薄かった
といったことを聞くことがあります。

社長の価値観や人柄が自分の価値観と合っていないと、その企業はあなたにとって適切な転職先とはいえません。
面接時にすべてを把握することは難しいですが、だからこそ、効果的な質問を事前に用意しておくことがとても重要です。

POINT仕事の内容や仕事への価値観を確認する

逆質問で確認しておきたいポイントの2つ目は仕事の内容や仕事への価値観です。

なぜなら、逆質問により、仕事の内容や仕事への価値観が自分のイメージと合っているかどうかを明確に判断できるからです。

仕事の全体像だけでなく、1日単位、1週間単位での業務量仕事の進め方自分の裁量権などを具体的に質問することにより、その企業での働き方が自分のイメージとマッチしているかどうかを判断することが可能です。
また、社員が自社の仕事の価値をどのように捉えているかも自分の価値観と照らし合わせておく必要があります。

例えば、「こんなはずじゃなかった」という転職失敗時の体験談として

  • 反響営業と聞いていたのに、飛び込み営業をさせられた
  • 基礎知識の習得に業務時間外での勉強が欠かせなかった
  • 経理事務と聞いていたのに、総務的な雑務のウェイトが大きかった
  • お客様に誠実ではない対応を容認する企業だった
といったことを聞くことがあります。

仕事の内容や仕事への価値観が自分のイメージと合っていないと、その企業はあなたにとって適切な転職先とはいえません。

仕事内容が自分のイメージと違うと入社後に大変苦労しますし、強いストレスを感じます。そもそも入社直後はストレスが高くなりますから、少しでもストレスを軽減するために、仕事内容が自分のイメージと合っているかどうかを確認することが重要となります。

POINT求められるスキルや役割を確認する

逆質問で確認しておきたいポイントの3つ目は求められるスキルや役割です。

なぜなら、逆質問により、自分に求められるスキルや役割が自分の認識と合っているかどうかを明確に判断できるからです。

入社後に身につけるべきスキル社内で期待される役割将来的に期待されているポジションなどを具体的に質問することで、求められているスキルや役割が自分の認識と合っているかどうかを判断することが可能です。

例えば、「こんなはずじゃなかった」という転職失敗時の体験談として

  • 論理的思考力が強く求められるのに自分は苦手だった
  • デスクワークとはいえ、高いコミュニケーション力が必須だった
  • プログラミング思考への適性が想定より低くついていけなかった
  • 苦手意識のあるリーダーシップを強く求められた
といったことを聞くことがあります。

求められるスキルや役割が自分の認識と合っていないと、その企業はあなたにとって適切な転職先とはいえません。

求められるスキルが高すぎても低すぎても入社後に大きなストレスがかかりますし、そもそも求められるスキルがわかっていないと、努力の方向性が見えず、活躍するのが難しくなります。
企業からの期待水準を確認する上でも、求められるスキルや役割が自分のイメージと合っているかどうかを確認することが重要となります。

POINT評価の基準やポイントを確認する

逆質問で確認しておきたいポイントの4つ目は評価の基準やポイントです。

なぜなら、逆質問により、評価の基準やポイントが自分の期待するものと合っているかどうかを判断できるからです。

評価される項目評価の仕方フィードバックの仕組みなどを具体的に質問することで、その企業の人事評価の基準が自分の納得できるものであるかどうかを判断することが可能です。

例えば、「こんなはずじゃなかった」という転職失敗時の体験談として

  • 最終成果だけが求められ、プロセスを評価してくれなかった
  • 社長の匙加減一つで昇給や昇進が決まり、社員の不満が鬱積していた
  • そもそも評価基準がなかった
  • 評価のための面談やフィードバックの仕組みがなかった
といったことを聞くことがあります。

評価の基準やポイントが自分が期待するものと合っていないと、その企業はあなたにとって適切な転職先とはいえません。

評価の基準やポイントに納得感がないと、努力する方向性が定められませんし、組織や上司に不満を持つことになりかねません。入社前に、納得のいく人事評価が行われているのかを確認することは難しいですが、少なくとも、説明やフィードバックの機会を設けているかどうかは重要なポイントとなります。

また、中小企業においては、そもそも人事評価制度がないこともあり得ますので、質問により評価に関するルールや仕組みがあるのかどうかを確認することは必要ですね。

POINT組織風土や社風を確認する

逆質問で確認しておきたいポイントの5つ目は組織風土や社風です。

なぜなら、逆質問により、組織風土や社風が自分の求めているものと合っているかどうかを判断できるからです。

部門間の連携社内でのコミュニケーションの取り方業務外での社員同士の関わり方などを具体的に質問することで、組織風土や社風が自分が働きやすいと感じている雰囲気と違和感がないかどうかを判断することが可能です。

例えば、「こんなはずじゃなかった」という転職失敗時の体験談として

  • 縦割り組織で部門間のセクショナリズムが強かった
  • イエスマンの社員が多く、現場で意見が言える雰囲気がなかった
  • 積極性や主体性が求められる風土になかなか馴染めなかった
  • 教えるという文化がなく、見て学べという古い風土だった

    といったことを聞くことがあります。

    組織風土や社風が自分の求めているものと合っていないと、その企業はあなたにとって適切な転職先とはいえません。

    社内の人間関係や職場の雰囲気に違和感があると強いストレスや不快感を感じるものです。社風は実際に入社してみないとわからないことも多く面接の段階で判断するのはなかなか難しいですが、具体的に質問することで違和感がないかどうかを判断することはとても重要です。

4.まとめ(逆質問リスト付き)

企業への逆質問20選

面接逆質問_質問一覧‗リスト

今回の記事では、その企業があなたにとって適切な転職先かどうかを判断するための、逆面接のポイントと具体的な事例について解説しました。
面接時に活用できるように逆質問リストにまとめましたので、ぜひご活用ください。
企業に選考されるだけでなく、こちらも企業を選考するという意識を持つことが大切ですね。

「ちばキャリ」が
千葉での転職を成功させるための
転職ノウハウや求人情報を毎週配信!

千葉で転職したいのだけど・・・

  • 希望にマッチした求人が見つからない
  • 自分に合う仕事の探し方がわからない
  • 地元企業に転職するにあたっての注意点を知りたい
  • 転職活動の進め方がわからない

ちばキャリにしか載っていない
地元優良企業の求人情報

  • ちばキャリにしか載っていない地元優良企業の求人情報
  • 千葉の求人における業界研究や職種研究
  • 自分に合う仕事の探し方ノウハウ
  • 千葉の中小企業に転職する際の注意点
  • 千葉での転職活動の進め方ノウハウ

千葉で働きたい!

と思っている方
ちばキャリにお任せください!

千葉県に地域密着し、
成長意欲の高い中堅・中小企業を中心に求人情報をご提供したいという思いのもと、
転職者向けの求人情報、
新卒学生向けの就職情報をご提供します。

ちばキャリで仕事を見つける