転職活動においてスカウトを活用すると聞くと、なんだかメリットが大きい気がしませんか?
対面や書面で直接スカウトされることもあるでしょうが、最近では、転職サイトからスカウトメールを通じてスカウトされるケースが増えています。
しかし、このスカウトメール、なんだか怪しいなあ、と思ったことはないでしょうか?
毎日のように大量のメールが届くこともありますし、自分の希望条件や過去の経験と全然マッチしていない求人のスカウトが来ることも少なくありません。
そんな経験をすると自分のことを本当に調べて送ってきているだろうか?と不安になりますよね。スカウトメール=怪しいと思うのも当然のことかもしれません。
ですが、このスカウトメールをうまく活用することで転職活動の質を高めることが可能なことも事実です。
そこで、この記事では、スカウトメールを転職活動の質を高めるために活用するための5つのステップをご紹介します。
企業からのスカウトメールを完全に無視をするのではなく、メリットを理解して、うまく活用してみましょう。
STEP1.スカウトメールについて理解する
1-1 スカウトメールの仕組みとは
もちろん、検索段階では、個人情報の特定はできず、年齢や居住地(エリア)、職種経験や保有資格などから対象者を絞り込んでスカウトメールを配信することができるようになっています。
スカウトメールの配信にあたっては、汎用のテンプレートを利用することもできますが、一般的には、対象の相手にパーソナライズ化したスカウトメールを配信することが多いでしょう。
転職サイトによっては、配信したスカウトメールが既読になっているかどうかを確認したり、スカウトされた登録者がスカウト先の企業に対して、好印象、興味なしといった意思表示のリアクションが取れる仕組みになっているものもあります。
参考までに、スカウト担当者が登録者を検索できる項目として一般的なものを以下にご紹介します。
・未既婚 ・現住所 ・最終学歴 ・転職回数 ・直近の年収
・希望職種 ・希望業界 ・希望勤務地 ・希望年収
スキル・経験
1-2 スカウトメールのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
1次選考を突破できる可能性が高い | 企業から興味を持ってもらっているという安心感から勘違いをしてしまう可能性がある |
効率的に転職活動ができる | 希望していない業種や職種の企業からもスカウトメールが届く |
面接確約や前職の給与保証など、選考や待遇面で優遇される場合がある | スカウトメールが届いたからといって、必ずしも面接や採用に繋がるわけではない |
想定していない企業からのスカウトが届くので、視野や選択肢が広がる | 転職活動の軸が決まっていないと、興味が広がりすぎたり、ぶれてしまう可能性がある |
スカウトメールを活用して転職活動を行うにはメリットとデメリットがあります。
企業から興味を持ってもらった上でのスカウトメールなので、スカウトを承諾することで、1次選考を突破する可能性が高かったり、選考や待遇面である程度優遇される可能性があるというメリットがあります。
一方で、企業側が関心を持ってくれていると思うことで、勝手に好印象を抱いたり、自分が高く評価されているという思い込みをしてしまう恐れもあります。
また、転職活動の軸が決まっていないと、興味の範囲が漠然と広がってしまい、企業選びがぶれてしまうといった可能性もあります。あくまで、初めの接点に過ぎないと考え、冷静に受け止めることが大事です。
STEP2.スカウトメールが受けられるサービスに登録する
転職活動でスカウトを最大限活用するための2つ目のステップはスカウトメールが受けられるサービスに登録することです。
スカウトメールが受けられるサービスは大きく2つあります。スカウト専門サイトのスカウトメールサービスと、一般的な転職サイトのスカウトメールサービスです。
この章では、両者の違いについて簡単に説明します。
2-1 スカウト専門サイトのスカウトメールサービス
代表的なダイレクトリクルーティングサイトとしては以下のようなものがあります。
これらのサービスでは、採用企業側においては、採用することによって成功報酬として費用が発生することが一般的です。採用成功によって費用を払うことにコミットしていることに加え、スカウトを行うことでしか採用成功が実現しないサービスになりますので、丁寧で本気度の高いスカウトメールが多い印象があります。
中小企業においては、人的資源の不足から、なかなか積極的なスカウト配信が行えないのが実情ですが、それでも、直接優秀な人材を採用しようと、スカウトサービスを利用して人材発掘に勤しむ企業は増えてきています。
まだまだ、スカウト配信数は少ないものの、年間で5名以上の採用につなげている企業様がいらっしゃるなど、地元企業にとっても求職者にとっても、価値あるサービスに育ってきていますので、千葉県での転職を考えている方は、ぜひ利用を検討ください。
2-2 一般的な転職サイトのスカウトメールサービス
採用企業側においては、配信数に応じて事前に費用を支払うのが一般的ですが、最近では、求人広告掲載のオプションとして無料で利用できたりするので、気軽にスカウトメールが配信できるというメリットがあります。
一方で、スカウトメールの配信や配信結果には追加料金がかからないので、とりあえず数を打とうと定型的なスカウトメールを機械的に配信することにもつながりやすいという一面もあります。
STEP3.良いスカウトメールを見極める
転職活動でスカウトを最大限活用するための3つ目のステップは、良いスカウトメールを見極めることです。
スカウトメールには良いスカウトメールと悪いスカウトメールがあります。その一番の違いは、スカウトメールが自分個人向けにパーソナライズ化されているかどうかでしょう。
スカウトメールの配信者は、果たして自分の登録情報をどれだけ確認した上で、スカウトメールを配信してきているのか?
それを見極めるために、まずはスカウトメールの種類や判断基準をつかんでおきましょう。
3-1 スカウトメールの種類
スカウトメールには大きく3種類あります。それぞれを解説します。
①転職サイトからの自動送信メール
例えば、転職サイトの中には、求職者が登録したプロフィールに対して、企業側が興味を示したことを意思表示できる仕組みがあるものもあります。そのデータをもとに、転職サイトが自動でスカウトメールを配信します。
配信されるメールは基本的に定型文なので、誰に送っても当てはまる内容になっています。
自分のプロフィールに興味を示した企業の求人情報なので、スカウトメールの1つとは言えますが、イメージとしては、メルマガや広告メールにも近しいと考えてよいかもしれません。
②企業の人事・採用担当者からのメール
2つ目は、採用活動を行っている企業の採用担当者から送られてくるメールです。これがいわゆる一般的なスカウトメールに当たります。
メールの件名や本文のはじめに「〇〇会社の採用担当の△△です」などと、具体的な担当者名が入っていることが多いでしょう。
採用担当者が求職者の登録情報をもとに検索をかけた上で、個別に送っていますので、パーソナライズ化されたスカウトメールになっている可能性が高くなります。そのため、1次選考の突破率が高かったり、前職の給与保証といった優遇措置があったりと、大きなメリットがあることもあります。
もちろん中には、いくつかの条件で検索した上で、一斉メールを送っている可能性もありますので、内容をしっかりと確認することが大事です。
③提携している転職エージェントからのメール
転職サイトでは企業の代理人として転職エージェントの利用を許可しているケースが多くあります。転職エージェントが採用企業の求める人物要件に基づき、スカウトを行い、自分たちで面談した上で、採用企業に紹介を行うのです。
企業との面接の前に、転職エージェントとの面談というステップが増えることとなりますが、転職エージェントにおいては採用まで繋げないと成果につながらないので、比較的、マッチングの確度が高い求人へのスカウトメールが届くケースが多いでしょう。
また、スカウト対象企業への選考が落ちたとしても、転職エージェントのサービスに登録することで、希望条件にマッチした別の求人を紹介してくれるケースなどもあります。
3-2 良いスカウトメールの見極め方
そのためには、次の3つのステップで確認することが重要です。
2.自分の経歴や希望を確認した上でのスカウトメールなのかを判断する
3.具体的にどんな提案なのかを判断する
まず、配信されてきたスカウトメールが3-1で解説したどの種類のスカウトメールなのかを確認します。
次に、そのメールが自分の経験や希望条件を加味した上で送られてきたものなのかを確認します。
そして、最後に先方からどのような提案を受けているのかを確認します。
最近では、企業との相性を確認してもらうために、すぐに面接を打診するのではなく、面接前の面談という形でカジュアルな情報交換の場を提供する企業が増えていますし、書類選考免除ですぐに面接してくれるというケースもあります。
あなたのプロフィールを詳細に確認した上でのスカウトであれば、具体的にメリットのある提案があることも多いですから、先方の提案内容をしっかり確認することが重要です。
今回ご紹介しているスカウトメールではなく、取引先や縁故で直接的にスカウトされるケースもあるでしょう。その際においても、自分の経歴や希望を確認した上でのスカウトなのかどうかを確認することはとても大事です。なぜなら、スカウトを通じて入社した際にミスマッチが生じると、肩身の狭い思いをしたり、辞めづらいなど、気を遣うことが増える可能性がありますし、自分の能力や経験以外の部分に関心があってスカウトされるケースもあるからです。
例えば、取引先に声を掛けられ転職したものの、前職でお付き合いのあった他の顧客に入り込むことを期待されていたなどということも考えられます。自分自身ではなく、自分の顧客に興味があったというケースですね。
スカウトされて入社したものの数カ月も経たずに辞めてしまうというケースも少なくありませんので、先方が自分のどこに関心を持ったのかを確認しておくことが欠かせません。
STEP4.スカウトメールが届きやすいプロフィールを作る
前章までは、スカウトメールが届いた後の対応策をお話しましたが、転職活動においてスカウトを最大限活用するためには、そもそもスカウトメールが届きやすいプロフィールを作っておくことが重要です。
そのためのポイントは3つです。
2.経験では、実績やスキルを明確にわかりやすく書く
1つ目は、転職サイト内で、経験職種や保有資格、希望職種など、プルダウンやチェックボックスで選択する項目に関して、漏れずに入力することです。
なぜなら、企業側が検索する際にこれらの条件が登録されていないと、そもそも検索に引っかからないからです。
たとえば、事務の実務経験のある方や自動車免許を持っている方など、採用企業においては、人物要件における必須条件に該当する項目があります。その際に、その項目が正確に登録されていないと、検索結果から漏れてしまう可能性があるのです。
こういったケースは、機会ロスにつながりますので、これらの検索項目は漏れずに登録しておくことが大事です。
2つ目は、実績やスキルを明確にわかりやすく書くということです。
なぜなら、いくらスカウト担当者が真面目だとしても、多くの登録者のプロフィールを細かい部分までチェックするのは至難の技だからです。
例えば、職歴を記載する際に、上部に保有スキルや実績がわかりやすく強調されていれば、スカウト担当者の目に止まりやすいでしょう。スカウト担当者が登録されたプロフィールを読んだ時に、必要な情報が伝わりやすい書き方をすることが大事です。
3つ目は、自己PR欄には重要なキーワードを記載するということです。
なぜなら、スカウト担当者が登録者を検索する際に、フリーワード検索を使うことがあるからです。その際に、検索されやすいキーワードがあると検索に引っかかりやすくなります。
例えば、企業が設計職を募集している際に、利用しているCADの種類で検索するなどということがありますので利用しているCADの種類を登録しておくことは重要です。その他、資格や経験業界、業界特有のツールなども検索されやすいキーワードの1つですので、検索されやすいキーワードを意識して記載することが大事です。
STEP5.スカウトメールに適切な返信をする
企業側からのスカウトとは言え、メールを受けた時点で、人物の見極めが始まっています。ビジネスコミュニケーションを通じて、自分の人となりを理解してもらったり、基本的なビジネススキルや高い仕事力があることを感じてもらうことが大事です。
選考通過の確率を上げるためには、次のようなポイントを記載すると良いでしょう。
2.スカウトを受け、応募して選考に参加する意思があること
3.スカウトを受けようと思った理由(簡単な志望動機)
4.その他聞いておきたい質問や、簡単な自己PR
スカウトメールを見た結果、若干興味はあるけど、まだ応募までは迷うということであれば、4番目の逆質問はとても有効です。逆質問に対する答え方や返答の内容によって、その企業の本質を知ることも可能となります。
まとめ
この記事では、転職活動でスカウトを最大限活用するための5つのステップについて解説しました。
2.スカウトメールが受けられるサービスに登録する
3.良いスカウトメールを見極める
4.スカウトメールが届きやすいプロフィールを作る
5.スカウトメールに適切な返信をする
このステップを活かして、スカウトを最大限活用して、転職活動の質を高めましょう。