30代で未経験の職種に転職したいと考えている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
「未経験の職種に就くには遅いかなあ?」
「今の仕事と接点のない職歴書で選考を通過できるだろうか?」
などと不安に思っている方も多くいらっしゃるかもしれません。
でも安心してください。30代から未経験の職種に転職することは十分可能です。
ただし、押さえておいた方が良いポイントがいくつかあります。
この記事では、30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておいた方が良いと思う5つのポイントについて解説します。
記事を読んでいただければかなりの不安が解消されるはずですので、しっかり準備をして自信を持って未経験職種への転職にチャレンジしていただければと思います。
1.30代で未経験職種に転職するために押さえておくべき5つのポイント
①30代の未経験者に企業が求めることを理解する
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべき1つ目のポイントは、30代の未経験者に企業が求めていることを理解することです。
なぜなら、企業が新卒でもない30代の社員を未経験で採用するには明確な期待があるからです。
期待がなければわざわざ30代の未経験者を採用し、教育するという労力をかけることはありません。その企業からの期待に応えられない、もしくは応えられるとイメージできないようでは選考を通過することは難しいと考えられます。
企業が30代の未経験者に期待することはいくつもあります。
例えば、
・幅広い経験を活かしてほしい
・専門性を活かしてほしい
といった期待があるでしょう。
ですが、企業が30代の未経験者に一番期待していることは明確です。
それは即戦力として活躍してくれることです。
さすがに未経験者ですから、入社してすぐにというわけではないでしょう。しかし、早くて半年、遅くとも1年以内には、先行投資(未経験者の採用と教育にかけた労力)を回収できるだけの活躍をしてくれることを期待していると考えられます。
転職にあたっては、そのことを念頭に置いて転職活動をする必要があります。
入社後、半年もしくは1年以内にどうやって期待されている付加価値(売上や貢献度)を上げるか。
そのイメージがつかないようであれば、転職は難しいでしょうし、仮に転職が実現したとしても、入社後に苦労することになるでしょう。
そのために、これまでの別職種での経験で培ったスキルをどう活かすを考える必要がありますし、入社後にどのように必要なスキルを早期習得するかを考える必要もあります。
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべきポイントは、企業からの期待を理解し、それに応えるための準備をすることです。
②明確な転職の軸を持つ
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべき2つ目のポイントは、明確な転職の軸を持つことです。
なぜなら、30代は社会人として中堅に差し掛かる年齢であり、即戦力として活躍するには、キャリアの選択に一貫性や覚悟が求められるからです。
30代で未経験職種に就いて活躍するのは簡単なことではありません。企業はそのことがわかっていますから、入社後に簡単に諦めるような人材は採用したくありません。ですから、未経験の職種を選ぶ明確な理由を知りたいのです。
明確な転職の軸がなく、キャリアの選択に説得力がない例としては、例えば、
・今の仕事が嫌だから
といったケースです。
これらの理由では、採用企業からもなかなか受け入れられないでしょう。
そもそも「なぜ転職したいのか」、「なぜいまさら未経験職種に就きたいのか」について、自分の気持ちと向き合えていなければ、説得力のある説明はできません。
今までと違う分野に移るとなれば、環境は大きく変わり、学び直すことも数多くあります。入社後にその苦労を乗り越える決意や覚悟があるか、企業は少なくともその姿勢をチェックしていますので、それを企業に伝えられるだけの説得力のある理由を自分自身で持つこと、そして、それを伝えることが重要です。
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべきポイントは、明確な転職の軸を持つことです。
転職の軸を定めるための方法については、別記事(【プロが解説】自分に適した求人の探し方のコツは3つの手順を踏むこと)で解説していますので、参考にしてください。
③今の会社でポータブルスキルを磨く
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべき3つ目のポイントは、ポータブルスキル(業種や職種が変わっても持ち運びができるスキル)を持つことです。
なぜなら、ビジネススキルの中には、職種未経験でも通用する様々なスキルが存在し、30代にもなって何かしらの強みを持ったスキルを磨けていない人物に、新たな職種特有のスキル習得を期待することは難しいと考えられるからです。
ポータブルスキルとしては、例えば、
・仮説立案力
・問題解決力
・タスク管理能力
・リーダーシップ
といったスキルが挙げられます。
これらのスキルは、未経験職種へのチャレンジであっても、すぐに使えたり、応用して使うことが可能です。ポータブルスキルを活用することで、職種未経験であっても早期に活躍する可能性が高められるのです。
そのためにも、未経験職種への転職を考えている方は、転職までに、ポータブルスキルを磨くことを意識しておくことが重要です。現状で、まだ確固たるポータブルスキルが身についていないようであれば、未経験職種への転職活動を開始する前に、早急に身につける努力をしましょう。
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべきポイントは、ポータブルスキルを磨く意識を持つことと具体的に準備をすることです。
④30代未経験の転職に可能性のある分野(業界や職種)を知る
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべき4つ目のポイントは、未経験の転職に可能性のある分野(業界や職種)を知ることです。
なぜなら、未経験者の活躍の余地が大きい分野(業種や職種)を選択しないと、選考通過の可能性が低いですし、入社後に魅力的なキャリアビジョンを描けないからです。
30代といっても、個人の長い社会人人生全体から見るとまだまだ前半です。10年先、20年先を考えた長期的なキャリアビジョンを描くことが重要です。
未経験者の活躍の余地が大きい分野として、例えば
・業務を通じてハイスピードでスキル習得が可能な分野
・これから高成長が見込まれる分野
といった分野が挙げられるでしょう。
具体的な職種としては、高度なスキルが必要とされない分野では、配送・ドライバーなどの仕事、業務を通じてハイスピードでスキル習得が可能な分野では、介護関連の仕事や販売・接客の仕事、これから高成長が見込まれる分野では、IT開発の仕事などがイメージしやすいですね。
30代になってからIT開発者として、プログラミング技術を習得していくことは簡単なことではありませんが、業界の成長性を考えるとチャレンジする価値はありますし、未経験者を育てる前提で受け入れてくれる会社も多くあるわけです。
このように、30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべきポイントは、未経験者の活躍の余地が大きい分野(業種や職種)を知るということです。
⑤待遇や条件の一時的ダウンは覚悟する
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべき5つ目のポイントは、待遇や条件の一時的ダウンは覚悟することです。
なぜなら、企業からの期待はあるとしても成果が未知数の30代の未経験新入社員に、経験のある前職の給与や条件を保証してくれるほど世間は甘くないからです。
とはいえ、待遇や条件に関して妥協しなさいということではありません。一時的ダウンに留めるという意識が重要なのです。早い段階で待遇や給与を前職と同じ水準に戻す、前職の水準を超えるという目標を持つとモチベーションにも繋がりますね。
例えば
・どのタイミングで昇給があるのか
などを確認しておき、人事担当者といつ、どれくらいの給与を取りたいのかを共有しておくことも大事です。
未経験職種への転職とはいえ、その仕事で早期に活躍する意思と覚悟があるのであれば、給与UPにも自信と目標を持つことが大事です。
30代で未経験職種への転職をするにあたって押さえておくべきポイントは、待遇や条件の一時的ダウンを覚悟すること、そして、どのタイミングで水準を戻すか目標を持つことです。
2.まとめ
この記事では、30代で未経験職種に転職するための5つのポイントについて解説しました。
30代での未経験職種への転職の機会は増えてきています。というのも、以前ならほぼ20代が採用されてきた業種や企業の中にも、30代以上の人が中途採用されるケースが見られるようになって来ているからです。
②明確な転職の軸を持つ
③今の会社でポータブルスキルを磨く
④30代未経験の転職に可能性のある分野(業界や職種)を知る
⑤待遇や条件の一時的ダウンは覚悟する
この5つのポイントを押さえて、未経験職種への転職をきっかけとした新たなキャリアビジョンをしっかりと描くことが大事ですね。
未経験職種への転職を恐れず、新たな一歩を踏み出していただければと思います。