
『転職したいなぁ、でも転職していいのかな……』
仕事や会社に悩みがあるけれど、転職に踏み切っていいのかも悩んでしまう。
そんな方は、何に悩んでいるのか自分と向き合ってみることで、次の一歩が見えてくるかもしれません。
「人間関係に悩んでいる」方でも、「誰か一人との相性がよくない」のか「社内の雰囲気が合わない」のか、奥深くの気持ちは異なるものです。
数多くの転職の悩み事例を通じて、まずは自分の気持ちと向き合って、悩みの種をつかみましょう。
1.転職に悩む8つの理由と不満・不安要素
仕事や会社への悩みは千差万別です。
自分が抱える悩みは何なのかわからないと、転職活動を始めてもゴールが定まらずモヤモヤしてしまいがちです。
厚生労働省の「平成24年 労働者健康状況調査」の『仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレス』の回答データをもとに、多くの悩みを寄せられている順から解説します。
まずは8つの転職に悩む理由を通じて、ご自身の気持ちに近いものがないか探してみましょう。
①人間関係で転職するか悩む
- 合わない社員がいる
- 職場内でのハラスメントがある
- 上司の機嫌で社内が振り回される
- 社内の雰囲気が悪い
- 噂や悪口が多い
- 社内の雰囲気が合わない
- 協力体制がない
- 意見や考えを言いづらい・否定される
- プライベートな時間での付き合いを求められる
上司・同僚・会社全体などの関係性や雰囲気、立場での力関係、仕事外での付き合いなどに悩みを持つ方がいらっしゃいます。
「前職で会社の雰囲気や仕事のキツさのギャップに悩み」説明会へ参加して転職しました
②仕事内容で転職するか悩む
- やりがいを感じられない
- あきらめた夢に心残りがある
- 異動して希望しない仕事内容に変わった
- 入社前に聞いていた業務内容と違う
- 会社の方向性が変わった
- 決まったやり方以外で仕事ができない
- 改善案やアイデアを聞いてもらえない
- 昔ながらの慣習に固執して新しい取り組みをしない
- リモートワークで働けない職種
- 決裁権や決断権限が持てない
- 時短勤務で責任ある仕事を任せてもらえない
仕事の内容自体や、働き方について悩んでいる方がいらっしゃいます。
「毎日楽しかったけれど、人生一度きりだし違う仕事がしたい」と転職しました
「幅広い知識が身についたけれど、専門性を極めたい」と転職しました
③労働時間・残業で転職するか悩む
- サービス残業が多い
- 残業代は支払われるが残業時間が多い
- 残業がよしとされる文化がある
- 労働時間は適切だが休憩が長く、拘束時間が長い
- 労働時間が長く心身の疲れが取れない
- 夜勤がある
- シフト制で毎日の労働時間が変化する
- 上司より先に帰りづらい雰囲気がある
- 通勤時間が長い
- 多忙で休憩が取りづらい
- 人が少なくて休憩が取りづらい
- 時短勤務や子どものお迎えに理解が低い
- リモートワークでの働き方が許可されない
残業による労働時間の長さ・疲れ、勤務時間などの働き方に悩まれる方がいらっしゃいます。
「結婚して引越し、家族との時間が取れないと悩み」転職しました
④休日・休暇で転職するか悩む
- 連休がない
- 年間休日が少ない
- 家族や友人と休みが合わない
- 年末年始やお盆が繁忙期で帰省できない
- 有給休暇が取りづらい
- 有給休暇が希望日以外に取らされる
- 休日出勤がある
- 代休がない
- 休日に呼び出される
- 休日も顧客対応しなければならない
休日日数が少ない、休みが周りの人と合わない、有給休暇が取りづらいなどに悩まれている方がいらっしゃいます。
「業界柄平日休み、このままでは子どもの成長を見守れないと悩み」転職しました
「パートさんの代わりに出勤、私生活とのバランスが不安」になり転職しました
⑤将来性で転職するか悩む
- 会社の業績が悪い
- 経営方針がよく変わる
- 新しい変化を好まない社風
- 転勤の可能性がある
- キャリアパスがない
- 長く勤めている社員がいない
- 産休・育休を取っている社員がいない
- この先の生き残れる業界か不安
- バイトから正社員になる制度がない
会社の先行きや体制、自身のキャリアに悩みを持つ方がいらっしゃいます。
会社員の友人の話を聞いて「そろそろきちんと正社員として働かないとヤバイ」と転職しました
若手育成の観点から、50歳前後で早期退職を提案されると先輩に聞き「長く続ける環境ではないかもしれないと感じて」と転職しました
⑥評価で転職するか悩む
- 昇進・昇格しない
- 自分の評価と会社の評価に差がある
- 成果しか評価されない
- 成果ではなく上司との相性で評価されている
- 評価につながらない業務ばかり任される
- 契約社員・バイトで正社員と同じように評価されない
- インセンティブが少ない
- 個人成績がよくても部署の成績が悪いと評価がされない
評価の仕組みがない、正当な評価でないと感じるなどの悩みを持たれる方がいらっしゃいます。
「派遣社員と正社員での待遇差、キャリアアップにも悩んで」転職しました
⑦給与・報酬で転職するか悩む
- 給与が上がらない
- 明確な昇給制度がない
- 賞与がない
- 給与が成果に見合っていないと感じる
- 同業他社と比べて給与が低い
- 他の業界と比べて平均給与が低い
- 給与支払いの遅延がある
- 残業代が支払われない
- 家族を養えない
- 残業が減って収入も減った
- 天候の影響で出勤日数が減ると給与が少ない
給与が上がる仕組みが明確でない、周りと比べて給与が低い、遅延や未払いで正当な給与が支払われないなどの悩みを持つ方がいらっしゃいます。
「アルバイトで保証もなく、保険も昇給・ボーナスもない。安定してないな…」と思い転職しました
⑧スキルアップ・自己成長で転職するか悩む
- 育成・教育の体制が十分でない
- 仕事内容に飽きてきた
- 幅広い業務を任されて専門性が磨けない
- 後輩が入らず教える立場やリーダーになれない
- 自分で成長を感じられない
- 誇れるスキルや専門知識がない
- スキルアップできる仕事かわからない
- 会社からスキルアップを求められるが自分は望んでいない
- 学歴がないがスキルアップできるのか
- 同期よりも成果が出せない
- 後輩に成績を抜かされそう
- 勉強してもスキルアップできない
スキルアップのための体制だけでなく、自らの知識に不安を感じ悩まれる方がいらっしゃいます。
「資格が存在しない営業職から手に職をつけたい」と思い転職しました
「自分が扱えない車種はない、といえるスキルを身につけたくて」転職しました
2.悩みの解消方法が転職なのか、判断する3つの基準
転職に悩んだときは、転職する判断基準を持つとよいでしょう。
なぜなら実は今がベスト・ベターな環境であったり、今の環境で変えられることがあったりする可能性もあるからです。
悩みが明確になり転職することで解決したいと思っても、その方法が最適とは限りません。
3つの客観的な判断基準で「今が転職に最適なときか」チェックしましょう。
- 悩みを解決するための行動を起こした後も、状況が変わらない
- 今の会社で感じるメリットを手放してでも、変えたいものがある
- 他社から求められる市場価値が今の自分にある
※1つでも当てはまったら、転職を前向きに検討してもよいといえるでしょう。
①悩みを解決するための行動を起こした後も、状況が変わらない
転職することで悩みのすべてが解決できるとは限りません。今の悩みが解決しても、新たな悩みが生まれる可能性もあります。
悩みに対して転職という方法を取る前に、一度今の状況が改善できないのか上司や同僚などに働きかけてみる方法もあります。
- 上司や同僚に相談しても、状況が変わらない(他の人が働きかけても変わらない、変えようと動いてくれないなど)
- 自分が変えられないことで悩んでいる(会社の経営方針、制度など)
このようなときは転職を考えるタイミングといえるでしょう。
②今の会社で感じるメリットを手放してでも、変えたいものがある
人間関係、給与、休日、評価など、すべて希望通りの会社や仕事に出会うのは簡単ではありません。
仕事にやりがいを感じている、評価を得ている、人間関係がいい、給与に満足している、残業が少ない、福利厚生が手厚い、など、今の会社で何に満足しているでしょうか?
たとえば、今メリットに感じる「人間関係の良さ」を手放してでも「残業時間を減らしたい」と考えるか、といった視点になります。
メリットを手放して得たいもの・変えたいものがあれば、転職を考えてもよいといえるでしょう。
③他社から求められる市場価値が今の自分にある
転職するためには、当社で活躍してほしい!と企業に感じられ、採用されなければなりません。
他の会社でも活躍できる、ビジネスの基礎なスキル(ポータブルスキル)や、専門スキル(職種・業界・ポジションに応じたスキル)はお持ちでしょうか?
まだ足りないかもしれないと思ったら、今の環境でスキルを磨くことで採用市場での価値も上がり、ニーズの高い人材として転職活動が進めやすくなるでしょう。
「転職や仕事におけるスキル」については、こちらの記事がおすすめ!
【徹底解説】転職に役立つスキル、武器になるスキル
3つとも当てはまらなければ、転職という選択がベストではないとも言えます。悩みの解決や、得たい結果・状況に向けてのアプローチ方法を転職以外でも考えてみましょう。
3 .転職エージェントに相談で自分の考えと答え合わせ
自分が出した答えや次の一歩が不安だったら、転職エージェントに相談してみるのもよいでしょう。
転職のプロ目線で、客観的な考えやアドバイスを得ることができます。もしかしたら、見落としている視点があり考えが深まるかもしれません。
相談時のポイントは、相談事の背景をしっかり伝えることです。
悩んでいること、その悩みに対して考えたこと、次に取ろうと思っている行動などを伝えることで、アドバイザーもあなたの状況や悩みを深く理解することができます。
転職エージェントは無理に転職を勧めるサービスではありませんので、話をしてみて転職のタイミングが今じゃないと感じたら、転職しない決断ができたことも大きな成果といえるでしょう。
ちばキャリでもちばキャリエージェントの担当者が、相談に乗らせていただきます。
「どんな転職エージェントに相談したらいいの?」と思ったら、こちらの記事がおすすめ!
転職エージェントとは|理想のキャリア構築のためのパートナーシップ
まとめ
本記事を通じて、転職の悩みの種を見つけていただけたでしょうか。
なぜ悩んでいるのだろう、どうしたいのだろう、偽りのない自分の声に耳を傾けてください。
- 人間関係で転職するか悩む
- 仕事内容で転職するか悩む
- 労働時間・残業で転職するか悩む
- 休日・休暇で転職するか悩む
- 将来性で転職するか悩む
- 評価で転職するか悩む
- 給与・報酬で転職するか悩む
- スキルアップ・自己成長で転職するか悩む
- 悩みを解決するための行動を起こした後も状況が変わらない
- 今の会社で感じるメリットを手放してでも変えたいものがある
- 他社から求められる市場価値が今の自分にある
自分の本当の気持ちに向き合い、転職を考えた際は3つの判断基準で、今が転職時期なのか判断してみましょう。
考えが煮詰まったり、自分の悩みの答え合わせをしたいときは転職エージェントへ相談を!本記事を通じて、あなたの心が晴れるよう願っています。