【トラブル回避】転職検討~円満退職するための全手法

「転職しようと思うんだけど、会社ってどう辞めたらいいんだろう」
「揉め事なく上手に会社を辞める方法について知りたいんだよなぁ」

なんて、転職を考え行動している方は、このように感じることが多いかと思います。

会社を辞めて次に行くために必ず通る道である「退職の意思を会社へ伝える」こと。そして、理想を言うのであれば、「円満に退職」したいですよね。円満退職とは文字通り「会社と従業員が揉め事やわだかまりなく退職できる」状態であることです。

今回は、そんな悩み・理想を持っている方へ「円満退職するために必要な方法」を段階に分けてお教えしていきます。皆さんが少しでも気持ちよく「会社を辞め、次へ行くため」のサポートになればと思います。

目次

1 円満退職をするために必要な方法

1-1 転職検討〜退職〜入社までのフローを把握する

まずは転職検討~次の会社に入社するまでのスケジュール感を自分自身で把握しよう。

その理由として退職意思を告げる際、上司から「この後どうするか決まっているのか?」など引き止めにあった場合に「次は決まっている」というように退職の覚悟がある旨をハッキリと伝えられる、というメリットがあるから。

「円満退職」までのステップの第一段階として、自分の転職活動〜退職〜入社までのフローをしっかり把握し、そのスケジュールにそって動くことが大事である。下記を参考に、スケジュール感を確認してほしい。

転職から退職までのフロー

1-2 転職するためのスケジュールを組む

スケジュール感を把握したら、次は実際にスケジュールを組んでいこう。繰り返しになるが、「円満退職」までのステップの第一段階として、自分の転職活動〜退職〜入社までのフローをしっかり把握し、そのスケジュールにそって動くことが大事である。

上記の図を参考に、ゴール(転職先への入社希望時期)からの逆算をしていきます。後々慌てない様に、引き継ぎ資料の作成も徐々に進めていくことをオススメ転職スケジュールの細かい組み方やガントチャートについては、下記記事にてご紹介しています。

【保存版】あなたの希望通りに転職するためのスケジュールの立て方

また、スケジュールをたてて転職活動をしていくことで、勤め先だけでなく、転職先にも「いつごろに辞める予定で動いている」と伝えやすく、転職先にとっても新しい人を迎えやすいメリットが発生します。

1-3 転職先の決定

転職希望先の企業から内定通知書が届き、正式に内定を受諾、転職先が決定。転職先の決定後は、できるだけ早く会社に退職の意思を伝え、退職の手続きを進めていきましょう。

1-4 会社に退職の意思を伝えるための3つの手順

転職先が決定したら、退職の意思を会社に伝えていきましょう。この時「次が決まっているのでこの日までに辞めたい」という言い方は絶対にNGですあくまで会社の都合を考慮して「〇月末の退職を希望しているが、調節することは可能か」など、会社の意見を尊重する姿勢で伝えるのがマストです。

事前に組んでおいた転職スケジュールを把握しておくと「いつまでに引き継ぎ資料ができる」「この週に引き継ぎの挨拶をまわる予定」など上司に伝えやすいメリットも。色んな判断を上司に委ねるのではなく「自分ではこう考えているが、他に作成した方がいい資料はあるか」など、最後まで会社のために動きますという姿勢も、好印象で辞めることのできるポイントです。

引き継ぎ資料について

自分が辞めた後でもスムーズに業務が運ぶように引き継ぎ資料の作成を進めていきましょう。

この際は引き継ぐ後輩だけではなく、上司にも「どの引き継ぎ資料を作り、いつまでに引き継ぐ予定」「引き継ぎ資料の保管場所」といった情報を伝えておくと、後々、引き継ぎがされていないといったトラブルを防ぐことができます。

引き継ぎ資料作成に当たって、準備しておいた方がいい内容

・お取り引き先について(会社名・担当者名・連絡先・注意点など)
・自分が関わっていたプロジェクトについて
・業務マニュアル
・過去資料の保存先 など

手順1:円満で辞めたいなら繁忙期・決算前の退職は避けるべき

繁忙期や決算前の会社全体が忙しい時期や、新たな組織編成が決定・公表された後での退職交渉は、再度人員配置を考えなければならない手間や、現職の社員のモチベーションが下がるといった問題も発生しかねるため避けた方がいい時期とされています。

年末の12月や年度末の3月は決算の翌月などは退職者が比較的多いとされる時期でもあるので、このタイミングの退職を狙って退職日の相談するのもいいでしょう。

手順2:退職の1~3ヶ月前までには直属の上司に相談

内定を受けた後、勤め先に退職意思を伝えるタイミングは、早くて3ヶ月前、遅くとも退職希望日の1カ月前までを目安にしましょう。理由としては、業務の引き継ぎや取引先へのあいさつなどを考えると、退職希望日まで余裕を持って行動したほうが良いからです。

企業によっては就業規則に記載があるので、事前に確認しておくこともトラブル回避に繋がります

最初に伝える相手は、直属の上司(日常的にあなたの業務指導や管理をしてくれている人)に伝えていきましょう。タイミングとしては、月末・月初などの上司の忙しい時期をさけたり、事前に「相談があるので、今週どこかで時間を貰えないか」などアポイントのメールを入れておくといいでしょう。

手順3:退職意思の伝え方は直接言うのが理想

メールでは自分の意図が正しく伝わらない恐れがあるので、退職意思を伝えるのは、2人きりの時間を作って必ず口頭で直接伝えることが理想です。

最近ではテレワークの実施で直接会う時間が取れないケースも増えており、その場合はweb会議ツールや電話で退職意思を伝えるということも増えてきています。ですが、相手の表情を見て話すこともポイントですので、なるべくメールや電話などで簡単に済ますことは避けた方がいいでしょう

1-5 【社内外】関係者への伝え方

ここでは、退職する旨を社内外の関係者に伝えるときの「タイミング」「手段」「内容」について紹介していきます。

1-5-1 退職を伝えるタイミング

退職を伝えるタイミング

社内関係者の場合

直属の上司から指定がない場合は、後輩・上司ともに、なるべく業務に支障がない時間(定時から1時間前~退社までの時間)を狙って伝えるのがベストでしょう。

【同僚・後輩へ伝えるタイミング】

同僚・後輩へ伝えるのは退職日の決定後、伝えるタイミングも上司と相談が必須

退職というのは、一緒に頑張ってきた同僚や、慕ってくれていた後輩のモチベーションを下げてしまうことに繋がってしまう場合もあります。伝え方やタイミングについては、事前に上司とも相談をしておきましょう。「上司も了解しているし、もう退職日も決まったから」といって勝手に公表してしまう軽率な行動は、職場の雰囲気の低下や取引先との関係にも影響してくるので、絶対に避けましょう。

引き継ぎなどがある場合は、この時ではなく、改めて時間を確保し、しっかりと引き継ぎを行い今後の後輩の業務にも支障が出ない様にしましょう。

【お世話になった上司へ伝えるタイミング(直属の上司以外)】

リクルーターとしてお世話になった方や部署をまたぐ仕事でお世話になった方など、社内にはいるかもしれません。

直属の上司以外でお世話になった上司へ伝えるタイミングとしては、最終出社日の1週間前~当日でも問題はありません。いままでの感謝を伝えるタイミングでもありますが、他部署の場合は忙しい時期が所属の部署と異なる場合があるので、簡潔な挨拶でも問題ありません。

社外での関係者の場合
【お取り引き先へ伝えるタイミング】

最終出社日から1ヶ月~2週間前までに行いましょう。

長期的にお取り引きしている先や自分との関係性ができている先、今後お取り引きが大きくなっていきそうな先は、最終出社日から1ヶ月前までには後任者と共に挨拶をするのがベスト。後任者をしっかり紹介することで「計画的に仕事ができる人(会社)である」という印象や、退職後の人脈の1つとして「一緒に仕事をすすめられそうな人」という印象に繋がります。

1-5-2 退職の伝える手段

退職を伝える手段

社内関係者の場合

可能であれば、お世話になった方には短い時間でも直接挨拶するのがいいでしょう。ですが、直接会いにくい他地区(他の事業所)で働いている社員や、なかなか会えない方にはメールで挨拶しても問題ありません。

社外での関係者の場合

お取り引き先へ伝える場合は、できればお伺いして直接挨拶をするのがベストですが、一般的にはメールもしくは挨拶状にて連絡をすることが多い傾向にあります。いままでの感謝の気持ちと共に、後任者や引継ぎについても触れることでスムーズに引き継ぎができるでしょう。

大きなお取り引き先やお付き合いの長かったお取引先は、直接訪問をしてご挨拶ができるといいでしょう。その際も、可能であれば後任と一緒に訪問しきちんと挨拶できると、お取り引き先企業にも安心して取り引きが継続できるという印象に繋がります。

件数が多い場合や個別に挨拶をするまでのお付き合いがない場合は、一斉送信でもOK。シンプルな内容でお送りしましょう。

連絡時に使用できる一括送信ツール

1-5-3 「ポジティブな理由が秘訣」退職を伝える際の内容

社内外共通して、伝える際に欠かせないのが「ポジティブな退職」理由である。

仮に、退職理由が業務内容への不満であったとしても、伝える際には「新しいことにチャレンジしたい」というポジティブな言い方に変換をすれば、聞こえ方は良くなります。大事なポイントとしては、退職理由について「全てを正直に話す必要はありませんし、言いたくないこと(話す必要がないこと)は言わなくても問題ありません」お互いが気持ちよく退職できる・送り出せるように、伝え方を工夫して行きましょう。

第2章で実際に退職経験をした方の「本当の退職理由」と「実際に伝えた退職理由」を詳しくご紹介します。
▶2 【実録】みんなの転職理由と退職時に伝えた理由

転職先の会社名を言うかどうかについては、これは「聞かれても言わない方が良いこともある」です。もしかしたら良くない噂や情報を聞かされることがあったり、会社名によってはトラブルに発展してしまう可能性があります。もし聞かれた場合は「○○業界(○○職)にチャレンジしてみます」など、退職理由と相違がないような言い方でぼやかして伝えるのがベターでしょう。

社内関係者の場合
【後輩へ伝える内容】

退職理由は特に伝えずに、退職の旨を伝えるのがベストでしょう。引き継ぎがある場合は、簡単な引き継ぎ内容や後日打ち合わせを実施する場合はその日程、何かあった場合の連絡先などをしっかり伝えておきましょう。

【お世話になった上司へ伝える内容(直属の上司以外)】

個人的にお礼を言いたい場合は、直接時間を設けてもらい簡潔に伝えるのがいいでしょう。この際は「感謝をしている」といった内容を中心に、仕事でのエピソードや思い出話、相手から何を学んだのか伝えるのもいいかもしれません。

愚痴や苦言になってしまうと印象が悪くなる場合や、人伝えで誤解を招く場合もあるので、この際も退職理由について詳細を伝えるのではなく、「ポジティブな理由」や「一身上の都合」などにしておきましょう。

社外での関係者の場合
【お取り引き先へ伝える内容】

お取引先への伝え方内容は「一身上の都合での退職」がいいでしょう。伝える際はメール・直接どちらの場合でも「退職日」をしっかり伝えることを忘れないようにするのが大事です。「退職の連絡を受けて連絡をしてみたら、辞めた後だった」というパターンは失礼にあたってしまうので、事前に防ぎましょう。

【社外向け】退職ご挨拶のメール例

◆個人に対してお送りする場合

退職挨拶メールサンプル(個人)

一斉送信する場合

退職挨拶メールサンプル(一斉)

1-6 退職届の提出は、退職日の決定後

1-6-1 退職届・退職願の違いは

退職願は提出が必須な書類ではなく「退職意思」を示すもの、退職届は退職日の確定後に提出する書類となります。退職届の提出先や提出方法については会社によって異なりますので、退職日決定後に上司や人事担当者に相談するのが無難でしょう。


退職願:退職(労働契約の解除)を会社に願い出るための書類
※一般的に、退職願は提出しないパターンが多いです。
退職届:退職の確定後、退職を会社に対して届け出るための書類

1-6-2 「退職届」の書き方例

用紙サイズはB5かA4。基本的には手書きで白い便箋を使用、罫線入りを使う場合はビジネス用のシンプルなものを選ぶと良いでしょう。白無地の封筒(郵便番号枠なし)で提出するのが一般的に良いとされています。


企業によっては就業規定に記載がある場合もあるので、念のため確認をしておきましょう。

 

◆退職届の記載例

退職届サンプル

1-7 退職までのチェックリスト

第1の章では「円満に退職する方法」を紹介してきました。ここでは、退職~転職までのチェックリストをご用意!ぜひ、参考にしてください。

転職~退職までのチェックリスト

2 【実録】みんなの転職理由と退職時に伝えた理由

2章では、ちばキャリを使用して転職をした方たちに聞いた、転職理由の本音と実際に伝えた内容をご紹介します。

【パターン1:仕事内容に不満⇒キャリアを広げたいに変換】

本音:
色んな仕事を頼まれる何でも屋さんポジションで、急依頼も多くやらされ仕事と感じてしまった。広く浅くしか関われないので、いまの知識だけでは他の会社では評価されない気がする。尊敬していた上司も退職してしまったし、20代のうちに会社変えたい。しっかりとどの会社でもやっていける専門知識を身につけたい。

○○(社名)に入って得意分野を活かしてもらい、また、社内外でその能力を発揮する機会を頂き、成果を評価頂いたことは感謝しています。○○さんが背中を押してくれたからこそ、他部署・他地区の方とも交流が多くでき、自分の得意分野以外の知識も増やすことができました。その中で、やっていくうちにwebデザインやwebマーケティング分野に興味をもち、より専門知識を身につけてみたいと感じました。

⇒会社が新しいことに挑戦する機会を与えてくれたからこそ、もっとキャリアを広げてみたくなったと伝える

【パターン2:上司を見てこの先も会社で働く未来を想像できない⇒経験を活かしてステップアップに変換】

本音:
社会的意義のあるとても素晴らしい仕事だと思っているが、自分のワークライフバランスが全く確保されず、23時に振り返りの電話を上司とするなど、社員を大切にしていると全く感じられなかった。子どもがいる上司も土日しか家に帰れず、自分の10年後を想像した時にこの会社で働いている未来が見えないので退職を決意。

社会的意義のあるとても素晴らしい仕事だと思っている。教育制度や仕組みが整っているからこそ、学べたことは多くあった。また○○(社名)だからこそお付き合いができたお取引先もあり、この期間は自分自身の成長に繋がりました。新卒で入社してからずっと多くのことを学ばせてもらったからこそ、次は自分自身の力でどこまでできるかチャレンジしたいと思っている。いつか独立したいという夢もあり、ネームバリュー関係なしにどこまでできるかやってみたい。

⇒将来が見えないという本音は隠しつつ、会社で学んだ知識を活かして新しい環境で自分の可能性を伸ばしたいと伝える

【パターン3:入社当時と働く条件が違う・会社の風土に疑問⇒専門知識を活かして、キャリアチェンジ】

本音:
県内の事業所配属で入社したのに、事業所縮小に伴い片道1時間半の事業所へ配属になってしまった。入社当時に聞いていた条件と物理的に異なる環境で続けることが難しくなってきた。また、売り上げ至上主義な風土の中があり、お客様のためのサービス提供をしているのかを疑問に感じてしまった。

仕事をする中で様々なお客様の採用課題を耳にしていくうちに、求職者との接点を含め、より深い部分で採用支援を行っていきたいと感じました。求職者サイドの支援にも興味があり、自分の視野を広げたいと感じている。

⇒当初と配属が異なっていた部分で通勤困難は正直ベースに伝えつつ、仕事を行う中で興味を持った分野に特化して、より専門性を高めたいということを強めに伝える。

【パターン4:ライフステージの変化を機に転職】

ライフステージの変化を機に、いまの会社に通うことが難しくなった場合。結婚や出産、介護などは言い換えをせずにハッキリと伝えるのがいいでしょう。きちんと伝えてしまった方が退職までのスケジュールも事前に把握しやすいと感じます。時間に余裕を持って引き継ぎを行うことが円満退職の秘訣です。

女性で妊娠・出産を機に退職を検討する場合は「安定期に入るまで公表しない」という選択を取る方もいるかと思います。ですが、つわりなど酷い場合は体調面検討して、実際に産休実績のある先輩社員や女性上司に相談してみるのもいいでしょう。

⇒結婚や介護など家庭の事情は言い換えをせずに、ハッキリと伝えるのがいいでしょう。急な退職になるパターンは少ないと思うので、引き継ぎ時間をしっかりと確保することが大事です。

3 起こりがちな退職時のトラブルと対処法

3章では、退職時に起こりがちなトラブルと対処法についてご紹介します。

3-1 退職が引き留められた時の対処法

退職の意思を伝えた際に、引き止めに合う場合もあります。引き止めの理由には上司から成長を思っての「もう少し頑張ってみないか?」という内容から「お前がいま抜けたらこの仕事を誰がやるんだ」「お前がいない分、後輩がきつくなるんだ」などの圧力まで様々です。

対処法

「辞める意思の固さを丁寧に伝える」ことを意識して話し合いを進めましょう。

3-2 感情的になってしまい、話にならない場合

辞める意思を伝えてから職場でパワハラ・モラハラをされた、上司が感情的になってしまい話を聞いてくれない、退職相談を感じ取って話し合いの場を設けてくれないなど、一切対応してもらえない場合。

対処法1

直属の上司だと話ができそうにない・話し合いの場を設けて貰えないと感じてしまった場合は、人事担当の方や役職クラスの方に直接相談するのも手かもしれません。万が一、会社の誰にも取り合ってもらえない場合は、労働基準監督署など公共機関に相談するという選択肢も入れてもいいでしょう。

対処法2

退職代行の利用を検討する。これは会社の誰ともまともに話ができなくなってしまった場合、耐えきれないパワハラがあった場合、即退職したい場合に使用する手段の1つであります。


退職代行サービスを提供している会社も増えてきていますが、オススメするのは「弁護士事務所が行っている退職代行サービス」。金額は民間企業よりが少し高く感じるかもしれませんが、きちんと資格を持っている方に依頼することで「法的に自分を守る」ことも大事です。

窓口は全て弁護士ですので、勤め先と連絡を取らずに済む、有給取得の交渉をしてもらえる、依頼した翌日に即退社できるメリットがあります。

3-3 退職が周囲にバレてしまった時の対処法

隠していても何かのはずみで退職することがバレてしまう場合もあります。あなたが辞めることで業務量が多くなってしまう人もおり快く受け止めてくれない人もいたりと、変な噂が流れてしまった。

対処法

余計なことは言わずに、まずは上司に相談するのがいいでしょう。辞めることの後ろめたさを感じてしまう時もあるかもしれません。ですが、時間に余裕を持ってきちんと業務を引き継ぐ姿勢や、辞めることを周囲には触れずに残りの業務をこなすことで印象良く辞めることを意識しましょう。

3-4 有給が貰えない

有給が余っているので、取得したいが悩んでいる。上司からは「有給を取るつもりのか?」とも言われてしまった。

対処法

有給休暇については、有給取得は労働者の権利でもあるので会社側は労働者から申請があった場合は拒否することはできません。ですが、退職希望日まで時間がない・引き継ぎが全く終わっていないなど、業務に支障をきたしてしまう場合は渋られる場合もあります。円満退職かつ有給もしっかり取得したい場合には、あらかじめ上司と相談をしたうえで、計画的に取得することいいでしょう。

余談にはなりますが、退職の意思を伝えた後にも「賞与って貰えるの??」と疑問を持つ方もいると思います。賞与の支給条件は就業規則で定められている場合が多いので、事前に確認をしておくことが大事です。

ただ、一般的に賞与は、会社の業績や個人の業績の良し悪しを査定され、支給されるものですので、必ず貰えるということはありません。事前に確認しておくことや、賞与支給後に退職意思を伝えるなどを時期を見ることも大事でしょう。

4 退職の手続きについて

4-1 退職時に会社に提出するもの

一般的に、退職時に会社に提出するものはこちらを参考にしてください。

退職時に返却するものリスト

なにを返却したかなど勤め先も把握しやすいように、返却書類と併せてこちらのチェックリストの提出をオススメ!可視化することで、返した・返していない問題を事前に防ぐことにも繋がります。

▶ダウンロードはこちらをクリック!カスタムしてご利用ください。

4-2 退職時に会社から受け取るもの

一般的に、退職時に会社から受け取るものはこちらを参考にしてください。

退職時に受け取るものリスト
ここから少しだけ余談として「覚えておくと得する豆知識」ご紹介。
特に必要ないよ!という方は、こちらをクリックし、5章まで飛んでください!
▶5 退職日当日の流れ

◆◇覚えておくと得するマメ知識◇◆

①保険の手続きについて
退職すると、それまで勤務先で加入していた健康保険の被保険者資格はなくなります。

【すぐに転職先勤められる場合】

退職時に健康保険証を返却し、勤め先より健康保険資格喪失証明書を受け取ります。これを転職先に提出しましょう。時期にもよりますが2週間~1ヶ月前後で手元に保険証が届きます。

【転職先に勤めるまで1日でも期間が空く場合】

転職先が決まっていない、または退職から次の職場への入社まで期間が空くような場合には、国民健康保険への加入・任意継続制度の利用・家族の扶養に入るのいずれかの手続きが必要です。

保険切り替え早見表

※家族(配偶者・親)の扶養に入る場合の注意点※
退職後すぐに転職をしないのであれば、配偶者の扶養になる、未婚の場合は親の扶養に入ることも可能です。手続き方法は「扶養に入る家族(配偶者や親)の会社に申告のみ」ですが、扶養に入るためには、家族が健康保険の被保険者であり、自身の年収が130万円未満の場合などの条件がいくつかあるので、気を付けましょう。

②確定拠出年金について
毎月一定額を積み立てていき60歳から受け取れる資金作りのひとつである「確定拠出年金」。勤め先で企業型拠出年金(企業型DC)や確定拠出年金(iDeCo)に加入している人もいるでしょう。転職時のそれぞれの手続き方法について簡単にご紹介します

  • 企業型拠出年金(企業型DC)
    転職先に企業型確定拠出年金の制度がある場合のみ引き継ぐことができるので、次に転職する会社の人事部などに問い合わせてみましょう。

    注意点:転職後6ヶ月以内に手続きが必要かつ、どの会社でもある制度ではありませんので注意しよう。転職先で企業型DCを行っていない場合:個人型確定拠出年金(iDeCo)に切り替えることが可能。個人別管理資産移管依頼書を新しく選んだ個人型確定拠出年金の運営管理している機関へ提出しましょう。

  • 確定拠出年金(iDeCo)
    iDeCoは転職することになったとしても、運用をそのまま継続できるという特徴があります。ただし、お勤め先の変更、国民年金の被保険者種別の変更などの手続きが必要です。

③失業保険について
「就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない」という、ハローワークが定める失業の状態にある人が貰える手当となります。自分が望む仕事内容・待遇を求めての転職や独立など、自己都合による退職が該当します。必要書類を持参し、お住いの近くのハローワークへ行きましょう。

条件:離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12カ月以上あること
注意点:失業手当がもらえる期間は離職理由や年齢、被保険者だった期間などによって異なります。

5 退職日当日の流れ

5-1 円満な退職時の挨拶

ここでは、退職当日の社内関係者への最後の挨拶の「タイミング」「内容」について紹介していきます。退職日当日の午前中までに仕事を終わらせ、午後は上司・後輩への挨拶や、身の回りの後片付けに専念できるといいでしょう。

5-1  役員・上司へ挨拶。全体挨拶は上司の指示があればでOK

役員、お世話になった上司に挨拶をするのはベストでしょう。この時、役員への挨拶は直属の上司と行く場合もありますので、事前に上司と話をしておきましょう。お世話になった他事業所への方への挨拶は、電話やメールで済ませる場合も多くあります。

5-1-2 タイミングはお昼~定時の1時間前がベスト

時間帯としてはお昼~定時1時間前までの午後の時間帯。この時も、声をかけたい相手の共有されているスケジュールを確認したり、落ち着いているタイミングを見計らって挨拶に行くのがベストです。

この時、退職を伝えるタイミングと同様に朝一番、加えて、相手が定時に帰宅するなどの都合を考え、退勤時間直前に行くのは避けたほうがいいでしょう。

5-1-3 立場別の挨拶例をご紹介

意識してほしいのことは「ダラダラと話すのではなく簡潔に」ということ。その中で、感謝の気持ちと具体的にお世話になった(印象に残っているエピソード)などを話してもいいでしょう。

この時、一番お世話になった直属の上司やチーム員への挨拶は最後に行い、最後までお世話になった感謝を誠心誠意伝えていきましょう。

5-2 円満に辞めるなら菓子折りは持っていこう

菓子折りを持っていくことはマストではないが、丁寧な印象を与えます。個別に渡すのではなく、大箱で「皆さんで食べてください」など、上司に渡す形でも問題はありません。

中規模~大規模会社であれば、所属していた部署のみでもいいかと思います。あくまで気持ちですので、無理に高いのもや全員に買っていこうなどと考える必要はありません。もし渡すのであれば「個包装で、日持ちするもの」が好まれます。大箱を誰に渡すか悩んだ場合は、所属部署の役員(トップ)に渡すのが無難です。

菓子折りの相場・菓子折り例

菓子折りの相場:2,000円~3,000円程度
実際に渡した・渡されたことのあるお菓子例としては…


特に仕事でお世話になった方や、親しくしていた同僚・後輩には、菓子折りという形にこだわらず、退職時になにか別の贈り物を準備しておくといいかもしれません。全員に渡すものではないので、この場合は、人の目に触れずにこっそり渡すのがいいでしょう。

まとめ

ここまで「円満退職するために必要な方法」についてお話してきましたが、

忘れて欲しくない大事なことは
①自分自身の転職~退職までのスケジューリングを行うこと
②勤めてきた会社、お世話になった人たちへの感謝の気持ちを表す

この2つです。

「焦って転職」「思い付きで退職」をするのは、あなた自身のいままでの「信頼関係」をゼロにする行動に繋がってしまいます。退職後にいま働いている会社の人と繋がる可能性、また、転職先でいまのお取引先の企業様と再度お取引が発生することもあるかもしれません。

実際に、筆者も前職でお付き合いのあった担当者さんと、転職先でもお付き合いをさせていただいた経験があります。

あなただけでなく、周りの方にも「この人と働けて良かった。次の会社でも応援したい」と思っていただけるように、この記事でお教えしてきたことを実践してほしいと思います。

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