企業研究とは、転職における自分の志望条件や理想を叶えられる企業を見つけるために、企業の特徴を深くリサーチすることです。
転職活動において欠かせない作業の1つで、企業研究なしには転職の成功を実現することは難しいといっても言い過ぎではありません。

ただ、具体的なやり方がわからず戸惑っている人が多いのも事実。ここでは、転職活動を始めようとしている人に向けて、企業研究について包括的に解説します。

odoroki.jpg

転職でのミスマッチの原因は企業研究不足

残念ながら、「やっぱり転職しなきゃよかった」と転職後に後悔する人は少なくありません。ある調査(※1)によると、「転職して後悔したことTOP10」のうちトップ5は以下のようになっています。

1位 給料が希望と異なる
2位 経営者や社員と合わない
3位 社風が合わない
4位 経営状態や将来性が不安
5位 残業が多い

では、なぜこのようなミスマッチが生まれるのでしょうか。
要因として挙げられるのは、やはり企業研究が不足していたからでしょう。企業研究を入念に行い、給料、社風、経営状態、などについて事前に把握していれば、入社後に後悔することはなかったはずです。

こうした後悔を生まないために、企業研究では「絶対に見ておくべき企業のポイント」があります。それが以下の5つです。

企業研究で見るべき5つのポイント

企業理念・社訓

企業理念や社訓は、経営者や従業員の人柄や働き方をあらわす大切なものです。
仕事に対する向き合い方は、人によって千差万別です。企業理念や社訓に共感できる企業でなければ、業務内容や労働条件が良かったとしても、その企業は自分にマッチする企業とは言えないかもしれません。

事業内容

企業のホームページなどを見ると、「弊社は〇〇のシェア世界トップの企業です」などとPRされていることがあります。
企業研究では、こうした商品やサービスには「どういった価値があるか」、「個人向けか法人向けか」、「将来性のある事業か」といったことまで深掘りしてリサーチする必要があります。そうすることで初めて、自分の希望やスキルと照らし合わせて、マッチするか否かの判断ができます。

売上高・営業利益

売上高や営業利益などの業績を調べるのは、その会社の成長性・将来性を知るためです。
ただ前年度の売上や利益が高いからと言って、その企業がこの先長く活躍するとは限りません。もしかすると、その企業が扱う商品・サービスは、ビジネスの世界ではすでに成熟市場と位置付けられていて、将来性にはあまり期待できない事業である可能性もあるためです。

過去の売上高・営業利益の推移を見たり、同じ業界の他の企業と比較したりしながら、その企業の市場でのポジションを知ることが大切です。

労働条件

給与や残業について知っておくことは、後悔しない転職のためにとても重要です。
例えば、月給制か年俸制か、みなし残業(固定残業代制)が違法ではないか、有給休暇の取得率は何%か、といった点は特にしっかりと確認しておきましょう。これらは、いわゆるブラック企業かどうかを見分けるための基準でもあります。

企業独自の取り組み

女性の活躍やダイバーシティの推進、オフィスにカフェやコミュニティスペースを設置、柔軟な勤務形態の導入、など企業によって様々な取り組みが行われています。
こうした取り組みは社外に自社をPRするためでもありますが、転職志望者にとっては、「従業員を大切にしている企業かどうか」を判断する基準にもできます。
例えば、女性で、「将来的には役職に就きたい!」と考えている人は、女性のキャリアップ環境が充実している企業があれば、よりマッチするはずです。

ただし、独自の取り組みがない企業=従業員を大切にしていない企業、ではないので注意してください。

研究するだけでは意味がない

企業研究は、研究しただけ(調べただけ)で終わらせては意味がありません。選考を有利に進めて自分にマッチする企業に入社するために、調べた内容を活かす必要があります。そのために以下の2つのポイントを実践しましょう。

整理して比較検討する

企業ごとに調べた情報を比較検討して、より自分の希望条件にマッチした企業を選定しましょう。優先順位をつけてトップから順に応募していく、という方法も有効です。
また優先順位をつけるのが難しい場合は、劣後順位をつけましょう。消去法に似た方法で、「応募が優先されない企業」から順位をつけていきます。必然的により自分にマッチする企業が残るので、有効な方法です。

研究した内容をアピールに使う

企業研究で調べた内容は、履歴書や面接でのアピールで積極的に使いましょう。
知識をひけらかすように伝えるのではなく、所々で見せていくことで、「この人はちゃんと調べて来ているな」と思わせることができます。また入社したいという本気度をアピールすることにも繋がります。

リアルな職場の雰囲気を知るためには?

企業の情報の中には、調べるのが難しいものもあります。
代表的なのは「職場の雰囲気」でしょう。企業の求人情報には「明るい雰囲気」などと書いてあることがありますが、「暗い雰囲気です」と素直に書く企業はいないので、実際はどうかわかりません。
また中途採用では、基本的に就活のようにインターンシップを設けている企業が少ないです。そのためリアルな雰囲気を知るのは難しく、入社後にギャップを感じる理由の1つにもなり得ます。

職場の雰囲気を知るための方法は、いくつかあります。

まずは、採用担当者に直接聞いてみることです。
「職場の人間関係は良好ですか?」、「〇〇さん(採用担当者)は職場の雰囲気についてどう思われますか?」といった具合です。
「みんな黙々と集中して仕事している感じですね」、「雑談しながら仕事してプライベートでの関わりも多いですよ」など、求人情報だけでは得られない、雰囲気の特徴を答えてくれるはずです。

また口コミ・評判サイトを参考にするのもいいでしょう。実際にその企業で働いていた社員や現役の社員が、会社の良いところ・悪いところを投稿しているWEBサイトがいくつかあります。「上司のワンマン体質がひどい」など、職場のリアルな雰囲気についても書かれているので、参考になるはずです。
ただ、中には嘘や誇張の投稿もあるので、あくまで参考程度にしましょう。

※1 データ参考:DODA

千葉で転職

作成:尾崎 海(おざき かい)
東証一部化学メーカー(営業職)から転職を経てライターに転身。就活・転職活動で悩んだ自身の経験を活かし、求職者や仕事で悩んでいる人に向けた記事をメインに執筆中。

作成日 2018/09/12