同じ業界、同じ職種で転職することで、キャリアアップや年収アップを狙うことができます。一方で異なる業界、異なる職種にチャレンジしてみることで、世界が広がって理想のキャリア探しに役立つ可能性もあります。
これまでに経験したことのない業界・職種の求人で内定をもらうためには、「未経験歓迎」「未経験でもOK」などと書かれたものを探さなければなりません。では、未経験でも応募できる求人は、どんな業界、どんな職種に多いのでしょうか?
今回は、企業が中途採用で即戦力人材ではなく、未経験の人材を求める理由と合わせて紹介していきます。
職種未経験歓迎が多いおすすめ職種
まずは未経験から転職しやすい「職種」についてみていきましょう。旅行・ホテル系
旅行に関する添乗員や営業スタッフ、ホテルで働くフロントやウェイターなどの職種は、未経験を歓迎する傾向が特に強いジャンルです。というのも、訪日外国人が増加傾向にあり、観光客からの需要に対して人員が不足していることが背景にあります。今では世界各国から旅行客が訪れるのが日本ですから、そんな訪日客に向けたサービスのニーズは急上昇。特に英語や中国語が話せるスタッフが重宝されている現状です。これらの職種を募集している企業は、業績が好調なことも多いため、未経験からでも高収入や高待遇を手にできる可能性も高くなります。
販売系
個人のお客さんと接する販売系の職種は、経歴や実績よりも、人柄を重視して採用する傾向にあります。商品知識や接客のノウハウについては入社後に身につけていくことは可能ですが、お客さんに好まれる人物かどうかは変えることが難しくなります。したがって、販売系の職種を募集する企業では、未経験も含めてより多くの人と面接し、人物評価をもとに採用を決定していく傾向にあるのです。
技術系
専門的な知識や技術を必要とする職種は、一見すると未経験人材を採用しておらず、即戦力の人材だけを募集しているようなイメージがあります。ですが、実は技術系の職種を募集している企業にも、未経験者からの応募を歓迎しているところが多いのです。なぜなら、専門性の高い仕事だと経験者がなかなか集まりにくい問題があるため、むしろ未経験の若い人材を採用し、社内でイチから育てようとするモチベーションが働くからです。求職者からしても「手に職」をつけられるため、技術系は隠れた人気職種だったりもします。
業界未経験歓迎が多いおすすめ業界

物流業界
ネット通販が私たちの暮らしに欠かせないものとなるにつれて、荷物や商品の運送を手がける物流業界では、人手不足が深刻化しています。物流拠点を新設したり、営業エリアを広げたりする際には、新たな人員が欠かせません。物流業界の仕事は高度にマニュアル化されていることが多く、未経験でも仕事が始めやすいという特徴も持ちます。大型の家具や金属製品を扱うところ以外では体力面での負担も少ないため、未経験者を積極的に採用する傾向にあるようです。
商社業界
新卒では人気業界の上位にランクインする商社ですが、実は未経験者を多く採用している実情があります。商社の仕事を簡単に表せば、「メーカーから仕入れた商品を販売店に売る」ことなので、専門知識や経験というよりも、人柄やコミュニケーション力が重視されます。また、異なる業界で活躍してきた経験を持つ人なら、その経験を活かして○○業界に強い営業マンとして実績を残せる可能性も出てきます。バックグラウンドを問わず業界未経験者を採用するのは、取引先との友好な関係を築く狙いがあるのです。
小売業界
アパレルや食品など、商品を消費者に売る小売業界でも、未経験者が積極的に採用されています。こちらも知識・経験よりも、人柄やヒューマンスキルが重視される仕事ですので、未経験者を集めて面接でじっくりと話を聞き、採用を決めることが多くなります。これまでの経験に関わらず、人柄や性格といった面を重視して採用活動を行うのが、「未経験歓迎」の求人を出す会社の特徴といえます。
未経験を募集する背景を推測して応募を
最近では未経験を歓迎する求人が非常に多くなっていますが、だからといってなんの努力もせずに内定をもらえるというわけではありません。企業が未経験者を採用しようと考えるということは、その裏に何らかの理由があるはず。たとえば業績好調で組織力を強化したいのかもしれませんし、人物重視で採用活動を行いたいと考えているのかもしれません。あるいは、社内の教育制度に自信があって未経験者を育てようとする狙いを持っている可能性もあります。
その企業がどんな目的を持って求人を出しているのかは、求人の「仕事内容」「求める人物像」といった項目で読み取ることができます。人材を採用する企業の立場になって、「この会社が求めるのはどんな人か?」を考えることで、選考を通過できる確率はぐんと高まるでしょう。
まとめ
未経験からでも転職しやすい職種・業界はいくつもあります。その背景には、人手不足や好調な業績、人柄を重視する方針などさまざまな理由があります。
「この企業はなぜ未経験者を募集しているのか?」と常に疑問を持つことが内定を勝ち取るポイントになりますので、ぜひ意識するようにしてみてください。
作成日 2019/06/28

- SIerとは?IT業界でシステム開発を手がける企業の仕事内容
- 【建設業界】2020年を前に需要拡大!建物をつくる仕事の特徴
- 【金融業界】銀行・労働金庫・信託銀行の違いとは?事業内容を解説
- 「職種」「業種」「業界」の違いを答えられる?それぞれを解説
- 『ものづくり企業』に転職したい!メーカー業界のやりがいと職種
- 20〜30代に人気!IT業界への転職を成功させるためには?
- 業界ごとに違う業界研究の方法 具体例も紹介
- 転職活動で必ず必要な業界研究と企業研究とは?違いや順番について
- 【2018年】転職先として人気の業界 5選
- 企業研究で絶対に見るべき企業情報について
- 合同説明会は不参加でもOK。単独説明会には絶対に参加しよう!
- 業界や企業のリサーチに疲れた人がやるべき5つの対処法
- 企業研究を効率的に進めるコツ5つ
- 業界研究を効率的に進めるコツ5つ
- 業界研究と企業研究 それぞれを徹底的にするべき理由