「職種未経験歓迎!」「業種未経験OK!」という文言が書かれた求人を目にしたことがあると思います。
しかし、「職種と業種って何が違うの?」「未経験ってどういう状態のこと?」と疑問に感じる人も多いでしょう。
ここでは間違えやすい「職種」「業種」「業界」それぞれの違いと、職種・業種の経験を生かしたおすすめの転職戦略についてお伝えしていきます。
「職種」は職業の種類
まず「職種」とは、職業や仕事の種類のことを指します。「職」業の「種」類と覚えるとわかりやすいでしょう。営業や事務、技術など一人ひとりの社員の仕事内容を表す言葉として使われます。ですので、例えば営業スタッフの求人募集で「職種未経験歓迎!」と書かれていれば、営業の仕事が未経験の人でも歓迎するよ、という意味になります。
社内に営業部・経理部・開発部などの部署がある場合には、その部署名が職種と同一のものと考えることができます。営業部所属の人なら、職種は「営業」ですね。
職種の具体例
ちばキャリでは、以下の分類で職種を定めています。- 営業系
- 事務系
- 企画、マーケ、経営管理・企画系
- 飲食・フード・販売・サービス系
- 技術系(IT・通信)
- 技術系(電気電子・機械・半導体)
- 技術系(医薬・食品・素材)
- 建築・土木系
- 製造・設備・運輸系
- クリエイティブ系
- ビューティー系
- 医療・福祉・保育系
- その他(公務員、講師など)
「業種」「業界」は事業の種類
一人ひとりの仕事内容を表す職種に対して、会社組織全体が手がける事業の種類を指すのが「業種」です。業種をさらに細かく分類したのが、「業界」に相当します。例えば、サービス業という業種の中に、ホテル業界という業界が含まれる...というイメージです。
求人広告によっては業種・業界はほぼ同じ意味で使われることも多く、建設業の求人で「業種未経験OK!」とあれば、建設業界で働いたことのない人からの応募も受け付けている、と考えて問題ありません。
業種ごとに働き方や給与は大きく変わり、建設業界には昔ながらの慣習が根づいており、歴史の浅いIT業界では革新的な働き方を推進する企業が多く属するといった、大まかな傾向が存在します。
業種・業界の具体例
ちばキャリでは、以下のように業種が分類されています。- IT・通信・インターネット
- メーカー(機械・電気・電子)
- メーカー(素材・食品・医薬品他)
- 商社
- サービス
- 流通・小売
- マスコミ・広告・デザイン
- 金融・保険
- コンサルティング
- 不動産・建設・設備
- 運輸・交通・物流・倉庫
- その他
職種・業種を選んで転職活動に挑もう

それぞれの4パターンに分けて、転職活動の進め方を考えていきましょう。
同職種・同業種で転職する場合
同じ職種・業種で転職活動を始める場合は、これまでの経験やスキルを生かしやすく、新しい職場でも即戦力として活躍できる可能性が高くなります。仕事内容に対する理解はもちろん、業界ならではのお約束や不文律も頭に入っているため、企業側からしても採用しやすいと感じるでしょう。今の会社には不満があるが、手がけている仕事にも業界にも不満がないという場合には、こちらの戦略を選びましょう。
同職種・異業種で転職する場合
職種は同じだが別の業界にチャレンジしてみたいという場合には、業界を問わず発揮できるようなスキルをアピールすることで、採用可能性を高めることができるでしょう。例えば保険の営業から不動産営業に転職を考える場合には、「個人向け営業の経験」「高額商材を扱うスキル」などが共通点になり、アピールポイントとなります。
大まかな仕事内容は変えずに、扱う商品や取引先の変化を求める場合には、こちらの戦略が適しているでしょう。
異職種・同業種で転職する場合
同じ業界にいながら別の仕事にチャレンジしてみたいという場合、豊富な業界知識をアピールすることで別の職種でも活躍できる可能性が高まります。ただし即戦力を希望する企業からすれば、「なぜ同職種で働かないのか?」を指摘したい部分になりますので、転職理由は明確にしておくようにしましょう。
今の業界は気に入っているものの、別の仕事にも挑戦してみたいと考える人におすすめの戦略です。
異職種・異業種へ転職する場合
職種経験・業界経験いずれも持たない分野に挑戦する場合には、あなた自身が第二新卒だったり20代前半の若い年齢だったりといった、ポテンシャルを持っていることが前提条件となります。やる気や意欲をアピールできれば、まったく違うジャンルでも採用してもらえる可能性は出てくるかもしれません。
今の職種にも業界にもミスマッチを感じている場合には、その両方を変えてみるというのも有効な手段となるでしょう。
まとめ
「職種」「業種」「業界」それぞれの意味をしっかり把握しておくことで、求人を探すのが上手になっていくはずです。
同じ職種・業種に応募するのか、違う職種・業界にチャレンジしてみるのかをはっきりさせることで、最適な転職戦略を立てることにもつながるでしょう。
作成日 2019/05/17
