企業から「採用通知書」や「内定通知書」をもらった時点で、転職活動はゴールに到達です。しかし新たなキャリアが始まるという意味では、スタート地点に過ぎないとも言えます。万全のスタートを切るためには、内定前後の悩みやモヤモヤを解決しておくのが大切。
ここでは「採用通知書」「内定通知書」の違いと見るべきポイント、頭に入れておきたい内定後の流れについて紹介していきます。
内定通知書ってどんな書類?
書類選考や面接を通過すると、企業から内定の連絡を受けることになります。電話で連絡するところもあれば、メールで通知されるところもあるようです。この段階では、まだ給与・配属などの労働条件は知らされてはいません。まず内定が出たら「内定通知書」という書類が送付されます。内定通知書とは、応募者からの「御社に入社したいです」という希望に対し、企業が「許可しますよ」という意思を伝えるための証拠となる書類となります。
ただし内定通知書は法律で発行が義務付けられているわけではなく、記載項目が決まっているわけでもありません。なので会社によっては内定通知書をそもそも発行しないというケースや、記載内容にバラつきがあるという場合もありますので注意しましょう。
内定通知書には、一般的に次の3点が記載されています。
- 入社日
- 入社日までに用意すべき書類
- 内定取消事由
内定通知書をもらえなかった場合には
内定通知書を保管しておくことにより、後々のトラブルを未然に防止できるというメリットがあります。電話で口頭で言われただけだと、内定をもらえたという事実を客観的に証明することが難しくなります。極端に言えば、電話では内定が決まったと告げられたけど、1週間後に連絡すると「そんな通知はしていませんよ」と言われてしまう可能性もゼロではありません。
ですので、内定通知書をわざわざ発行しない企業も中にはありますが、内定の連絡を受け取った際に「内定通知書をいただけますでしょうか」とお願いしてみるのが安心です。
内定通知書、採用通知書はどう違う?
内定通知書とよく似た書類に、「採用通知書」というものがあります。会社によっては、内定通知書ではなく採用通知書を発行するというところも出てくるはずです。「何が違うんだろう?」と疑問に思う方も多いと思いますが、実は明確な違いはありません。内定通知書や採用通知書は、発行を義務付けられているものではないため、その呼び方も企業ごとに異なります。そのため「入社を許可しますよ」という同じ趣旨の内容が書かれているにも関わらず、ある企業では内定通知書であり、別の企業では採用通知書であるというケースが起こりうるわけです。
内定通知書ではなく採用通知書を受け取ったからといって、内定後・入社前の段階で応募者に不利になったりすることはありませんので安心してください。
内定取消事由をしっかり確認し、返事・契約へ

もし受け取った内定通知書に内定取消事由の欄があった場合には、まずここを確認しておきましょう。入社にあたっては、新卒入社の場合の「学校を卒業すること」のように、入社の前提となる条件が決まっていることがあります。もし留年することになってしまえば、内定取消が起こりうるということを、内定取消事由として定めるのがこの項目の目的です。
中途採用であれば「指定の免許・資格の取得」などと定められていることもありますので、この欄をチェックして会社との約束を守り、内定取消事由に触れてしまわないように注意する必要があります。
内定通知書を受け取ったら返事を
内定通知書を受け取ったら、次にやるべきは承諾・辞退の返事です。入社する意思があるのであれば承諾、別の企業への入社を決めているのであれば辞退の連絡をしましょう。労働条件が明記された「労働条件通知書」「雇用契約書」なども発行されますので、内容をよく確認して問題がないかチェックすることも大切です。
まとめ
内定通知書と採用通知書は同じものであり、会社によってどちらを発行するかに違いはあるが、どちらを受け取っても特に問題はありません。ですが「内定取消事由」が設けられている場合には、内容をチェックして抵触してしまわないよう注意してください。
作成日 2019/05/29

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