履歴書や職務経歴書、エントリーシートなどでは、人事担当者がじっくり見るポイントとそうでないポイントとがあります。会社が重視するポイントを押さえれば、効率的に書類選考に通りやすい応募書類を書き上げることができます。
ここでは人事担当者が重視するポイントについて紹介していきます。
1.人事が履歴書をチェックする理由を知ろう
そもそも、人事担当者はどんな目的を持って履歴書などの応募書類を読んでいるのでしょうか。その内訳は会社によって差はありますが、大きく分けると次の3つに集約されます。
1つ目は、必須要件を満たす人のみを選考するため、という目的
多くの企業では、書類選考で合否を決めることは少なく、面接での評価を重視してます。なので応募書類で候補を絞ることは多くありません。
応募資格を満たす求職者には全員面接をおこなうというスタンスの会社なら、ほぼ全員が書類選考を通過することになります。書類選考で落とされるのは、経験者採用の場合の未経験者や、クルマの運転が必須なのに免許を持っていないなど、ごく少数のケースに限られます。
2つ目は、読み手の気持ちになって書類を作成できるかという点
ビジネスシーンではお客様と書類の交換をしながら仕事を進めることが多くなります。近年ではメールを使ったやりとりが主流ではありますが、「読みやすくわかりやすい文章を書けるか」はなおも重要なスキルとなります。
履歴書などの応募書類は、そのスキルを測るための絶好の機会。読む人のことを意識して書類を作成し、強調すべきところは強調されているか、適度な空白があるか、漢字とひらがなのバランスは偏ってないか、丁寧な字が書けるか、といったことをチェックしているのです。
3つ目は、経歴と志望動機が自社とマッチしているかどうかの簡単な選考
採用活動の初期ステップとして、主に経歴や志望動機、自己PR欄などをチェックします。
最終的には面接での評価を重視するものの、自社の方向性に合う人材かどうかは、経歴をチェックすることでおおまかに把握することができます。まったく違う業界から転職しようとしている人なら、なぜ自社を志望するのかが明確に書かれていないと不安を覚えるものです。
2.転職理由と志望動機、自己PRは特に見られるポイント
人事担当者が一番重きを置いて読んでいるのは、転職理由(退職理由)と志望動機、自己PRといったオリジナリティが出る部分です。
転職理由は、入社後に長く働いてくれる可能性を判断する材料となります。転職理由があいまいなものだと、「すぐに辞めてしまうんじゃないか」と思われてしまうのは当然です。ただ、転職活動をしている人の多くは退職した理由を避けて書かない傾向にありますので、前向きな理由とともに書いておけば差別化ポイントとなりうるでしょう。
志望動機は、会社と求職者のミスマッチを防ぐために重視されます。「エンジニアになりたいので」という動機で入社しようとしている人に対し、自社は営業職しか募集していないとなれば、「今は募集していませんよ」と告げることができます。
具体的な志望動機が書かれていれば、企業にとっても応募者にとっても、時間の節約につながる可能性が高くなるのです。できるだけテンプレートを真似ることなく自分なりの独自の文章を書けるよう心がけましょう。
自己PRは、どれだけやる気や意欲をアピールしているかを見ています。消極的な理由で自社を選ぶ人よりも、「御社でこれがやりたい!」「御社のこういうところに惹かれました!」とガツガツアピールしてくれる人のほうが、人事担当者は安心して採用できるものです。
さらに論理的な文章を書くことができれば、説得力ある自己PRとなるでしょう。「学生時代や前職ではこんなことを身につけた。それを活かした仕事ができる御社で働きたい。」のように、時系列やストーリー、文章のつながりを意識したアピール文を作成しましょう。
3.意外と細かいところも審査されている
人事担当者は、履歴書に書かれている内容はもちろん、それ以外の要素にも意外と目を配っているものです。たとえば、履歴書の用紙や封筒はヨレヨレになっていないか、シワがなくパリッとしているか、といったポイントは好感度を上げる要素です。
逆に、書類提出日や送り主の記載漏れといったケアレスミスも意外と見られています。一般常識として履歴書や封筒の書き方を間違ってしまう人は、選考に進める可能性がどうしても低くなってしまいます。
誤字や脱字に注意して文章を書き、具体的かつ要点を押さえた履歴書は、それだけで「仕事ができそう」という印象を与えることができます。たとえ同時に複数の会社に応募している場合でも、手を抜かず書類を作成するようにしましょう。
まとめ
以上、人事担当者が注意して見る応募書類のポイントについて紹介してきました。会社がどんな目的を持って応募書類をチェックしているのかも合わせて紹介してきたので、丁寧に履歴書を書くことに大切さがわかったのではないかと思います。
また、細かい部分にも気を配った履歴書は、「仕事ができる人」という印象を与えることも可能です。特に転職理由と志望動機、自己PR欄は力を入れて書き、選考を有利に進めましょう。
作成日 2018/05/29
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