「転職しよう!」と思い立ってまずするべきことは、履歴書や職務経歴書を書くことではありません。まずはなぜ転職しようと考えたのか、どのくらいの期間で内定を目指すのかといった事前準備が大切になります。
今回ご紹介するのは、企業へ応募する前にやっておきたい転職活動の事前準備です。全部で5つ取り上げますので、転職活動前のタイミングで役立ててください。
1.転職する目的を明確にする
最初に確認しておきたいのが、転職活動を始める動機です。自分がどんな目的を持って今いる会社を去り、新しい職場で仕事に就こうとしているのか、もう一度明確にしておかなければいけません。
というのも、転職の目的を明確にしないまま企業の選考に進んでしまうと、志望動機をうまくまとめられなかったり、転職理由について質問されても返答に詰まってしまう可能性があるからです。
また、望まない条件の企業に嫌々就職したり、理想の条件の企業からの内定を落としてしまうことも考えられます。転職活動に対するやる気を保つことができず、挫折してしまうケースも少なくありません。
「なぜ今転職したいと思うのか」「転職によって手に入れたいものはなにか」「転職してどんなことを実現したいのか」の3つのポイントに沿って、転職したいという気持ちを深掘りしていきましょう。
2.転職活動のスケジュールを立てる
大まかな計画で構いませんので、まずは転職活動のスケジュールを組んでみると動きやすくなります。ひとまず3ヶ月を転職活動にあてると考えて、何社ぐらい受けるか、現職の繁忙期と被らないかなどをチェックしておきましょう。
大切になるのは、いつごろ次の企業に就職したいかを最初に決めること。たとえば9月に新しい職場で働きたいと考えるなら、遅くても5月・6月くらいから準備を進める必要があるでしょう。あらかじめ入社する時期というゴールを決めてから、逆算して動き始めるタイミングを計算するのがおすすめです。
一般的には、1社あたり1〜3回の面接がありますので、受けたい会社の分だけ日程調整が必要となります。もし現職で勤務時間が長く、有休も取りにくいようでしたら、余裕を持って転職活動をスタートするとよいでしょう。
3.自己分析とキャリアの棚卸しをする
これまで自分が学んできたことや、取り組んできた仕事、取得した資格などを一覧にして書き出し、これまでのキャリアを棚卸ししてみると、自分の強みやアピールポイントの材料になります。
「特殊なスキルなんて無い...」という方も、自分がどんな価値観を大切にしているか、向き不向きはあるかを再確認する機会になりますので、少しずつ書き出していくことをおすすめします。
丁寧に自己分析とキャリアの振り返りを実施すると、転職の失敗を防ぐことにもつながります。現実的に今の自分を見つめ直すことになりますので、新しい職場に過剰な期待を寄せることを防ぐことができ、企業とのミスマッチ防止につながるのです。
虚勢を張らず、自分との対話だと思って正直な態度で棚卸ししてみましょう。
4.転職活動に必要な時間とお金を計算しておく
見落とされがちなことではありますが、転職活動には予想以上の出費がともなうものです。早くても1ヶ月、長ければ半年以上のスパンが必要になりますので、その間の電車賃や外食代、場合によっては新幹線代や飛行機代に加えて宿泊費がかかるケースも考えられます。
現職を続けながらの転職活動であれば比較的資金には余裕があるかと思いますが、会社を辞めてから転職活動に取り組む場合、少なくとも6ヶ月分の生活費の貯金がないと選考に専念することができません。
さらに、入社後にも大きな出費が控えている可能性があります。転職にともなって引っ越しが必要になれば、転居のための費用がかかってきます。新たな制服やスーツを購入する予算も必要でしょう。社会保険料や税金も支払わなければいけません。
あらかじめ転職活動の前後にかかる費用を考え、予算を立てておくことを忘れないようにしましょう。
5.履歴書や職務経歴書を用意する
転職活動の事前準備として、最後に取り組みたいのが履歴書・職務経歴書などの応募書類の作成です。単なる書類とはいえ、自己PRや志望動機に力を入れて作成するためには、それなりの努力と時間を要します。
職歴や学歴を記載する履歴書はすぐに書けるかもしれませんが、形式が決まっていない職務経歴書は、作成に手間と時間がかかります。特に初めての転職の場合、職務経歴書を書くのも初めてというケースがほとんどですので、余裕を持って作成に取りかかる必要があります。
同時に、履歴書に貼る写真を撮影しておくのも忘れないようにしましょう。最近ではスマホで証明写真を撮ることができるアプリも出ていますが、最低でもスピード写真機、できれば写真館でプロのカメラマンに撮ってもらうことをおすすめします。
まとめ
以上、転職活動の事前準備として、応募前にやっておきたい5つの行動を紹介してきました。転職を始めようとすると、いきなり履歴書や職務経歴書の作成に取りかかってしまう方がいますが、できれば転職の目的やスケジューリングを優先したいところです。
じっくりと事前準備に取り組むことによって、余裕を持って企業の面接に臨むことができ、希望する会社に短期間で入社できる可能性が高まるのです。ぜひ参考にしてみてください。
作成日 2018/08/22
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