求人広告の中には、「未経験OK」「未経験歓迎」を掲げているものも多くあります。
特に職種・業界ともに未経験可となっている募集には、異職種・異業界からも転職しやすいために人気が集まることも珍しくありません。
しかし、中には「未経験OKの求人なのに書類選考で落ちてしまった!」という経験がある方もいます。
一見難易度の低そうな求人にも関わらず、なぜ内定をもらえないのでしょうか?
経験豊富なライバルもいることを忘れている
「未経験可」と求人広告に書かれているからといって、未経験の応募者しか集まらないというわけではありません。その仕事や業界について豊富な経験を持つライバルも多数応募してくるのが普通です。にも関わらず、「他のみんなも私と同じように未経験なんだから、きっと受かりやすいはずだ」と楽観的に考えていると、足元をすくわれる結果になりかねません。
企業からすれば、「本当は経験者を採りたいけど、間口を広げるために未経験OKにしている」と考えているケースも少なくないのです。
したがって、「未経験OKの募集だけど、経験者のライバルと競わなければいけないんだ」という気持ちを持って、普段以上に面接対策や応募書類の作成に力を入れる必要があるでしょう。
複数の企業で応募書類を使いまわしている
「未経験OKの募集なら、少しくらい手を抜いてもいいだろう」と考えて、履歴書や職務経歴書に書く自己PRを使い回したりはしていませんか?応募書類の中でも自己PRは、自分自身の強みをアピールするためにもっとも重要なポイントになります。
にもかかわらず、一つひとつの企業に合わせて書くのではなく、過去に使った自己PRの使い回しをしているようでは、効果的な自己アピールには繋がりません。
場合によっては採用担当者にちぐはぐな印象を与えてしまうこともあるでしょう。
もちろん、企業によって内容を変える必要がない部分は流用してしまっても構いません。住所や経歴を書くにあたっては、過去のものを丸ごとコピーしてしまった方が効率的です。
しかし有している資格や自己PRの欄は、応募先の企業ごとにオリジナルな内容を書くべきです。
英語を使う可能性が高い仕事であれば、語学関連の資格を多めに記載すると効果的でしょう。事務系の仕事なら、簿記や秘書検定の資格を書き連ねたほうが評価がアップするはずです。
同じように自己PRで書く内容についても、それぞれの会社の事業内容や求める人物などを加味して、採用担当者の目に留まるような内容を目指すべきです。
企業の立場になって考える視点が欠落している
「企業はなぜ未経験OKの求人を出しているのか?」と、相手の視点に立って考えたことはあるでしょうか?企業が未経験可の募集を出す理由としては、以下のようなものがあげられます。
- 応募者の母数を増やしたい
- 第二新卒などの若手を採用して教育したい
- ハードルを低くして、経験者を積極的に採用したい
そのニーズや期待に応えられる人材になろうと努力することが、採用可能性を高めるための最短ルートです。
具体的には、
といった対策が有効になるはずです。ぜひ一度「企業の立場になって考える」ことを試してみてください。具体的には、
- 企業が求めているであろうスキルを予想して箇条書きにしてみる
- 若手を求めていると見込んで、やる気や熱意をアピールする
- 仕事内容とマッチしそうな経験、スキルを重点的に押し出す
志望動機を明確に答えられない
未経験可の募集で、他のライバルと差別化要因にできるのは「志望動機」「意欲」「コミュニケーション力」などが筆頭にあげられます。経験やスキルを持たない応募者が多い中でも、これらの要素を強みとしてアピールすれば採用担当者の印象に残りやすくなります。
中でも重要なのが、志望動機。
未経験OKの募集でも内定をもらえない人の多くに共通するのは、明確な志望動機を答えられていないという点です。
「なぜ弊社に応募したのですか?」
という質問に論理的に答えることができなければ、面接官からの評価も下降してしまうでしょう。
逆に言えば、明確な志望動機のアピールに成功すれば、それだけでライバルに競り勝つ可能性がアップするということでもあります。
もう一度志望動機について改めて考えてみて、相手を納得させられるだけのロジックを組み込んでみましょう。
意欲や向上心が伝わっていない
未経験歓迎の募集の中には、ポテンシャルのある若手を採用し、社内でじっくりと育てることで将来の幹部候補を育成しようと考えているところも少なくありません。新卒で就職活動をしていた頃を思い出してほしいのですが、当時は経験・スキルはほとんど求められなかったと思います。
それよりもむしろ、「学ぶ意欲はあるか?」「周囲と協力する協調性はあるか?」「向上心を持って仕事を続けられるか?」といった、性格や人柄の評価が主だったはずです。
未経験可の求人を通じて、第二新卒を含めた若手を採用したいと考えている企業に応募する場合には、そのことを念頭に置いて「意欲」「向上心」といった部分を積極的にアピールするべきなのです。
「アピールできる経験やスキルが少ない...」という方は、やる気や積極性を前面に押し出す戦略を持って選考に臨むとよいでしょう。
まとめ
「未経験OK」と書かれていた求人であっても、内定率が100%とは限りません。時には落とされることもあるはず。
「未経験でもいいって言ってたのにどうして?」と考えてしまう気持ちもわかりますが、気分を切り替えて落ちてしまった理由を冷静に分析してみましょう。
それが転職活動を成功に導くカギとなるはずですよ。
作成日 2019/04/08
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