企業の規模や採用人数によって、転職活動での通過率は異なってきます。しかし、「同じ一次面接を受けてどれくらい受かるんだろう?」と、自分が受けた選考への通過率は気になるものです。
そこでこの記事は、書類選考から最終面接にかけて、それぞれどんな目的で選考を行っているのか、通過率はどのくらいなのかをざっくりとした数字でお伝えしていきます。
1.書類選考の役割と通過率
企業の書類選考では、まず募集対象から大きく外れている応募者を選別します。採用基準から大きく逸脱している人物や、求める経験・スキルが明らかに足りないと判断される応募者は、この書類選考の段階で不合格となることが多いです。
何百人もの応募者が集まる人気企業の場合、すべての応募者に対して面接を行うことは時間的にも難しいため、面接しても合格する見込みのない人を弾く必要があるのです。
書類選考での通過率は、企業によってもっとも変動するポイントです。大企業の場合には、通過率10%以下ということもありうるでしょう。一般的には、20〜30%程度の通過率に収まります。10社に応募して、2〜3社の面接が受けられる、という計算です。
もちろん、企業が求めるスキルや経験を事前にリサーチし、履歴書や職務経歴書などの応募書類上でアピールすることができれば、通過率は100%に近づくことでしょう。
2.一次面接の役割と通過率
書類選考を通過し、面接での評価によっては採用の可能性ありと判断された場合、めでたく一次面接へ進むことができます。重視されるのは、社会人として基本的なビジネスマナーが身についているかどうか、円滑なコミュニケーションを取れるかどうか、など。
面接官は主に若手社員や人事部のスタッフが担当し、具体的な経歴やスキル、入社への熱意やキャリアビジョンなどを問われることは多くありません。
「二次面接を担当する上司に合わせても失礼にならないか」という基準で、言行一致しているか、受け身な姿勢ではないか、敬語を正しく使い社会人としての受け答えができるかといった点が見られます。
通過率は書類選考の段階よりもぐんと上がり、だいたい50%ほど。一次選考までたどり着くことができれば、2分の1の確率で次のステップへと進むことが可能です。
3.二次面接の役割と通過率
中小企業の場合、二次面接がそのまま最終面接となっているところがありますが、応募者が多く集まる人気企業の場合、二次面接、三次面接と評価の場が設けられていることが普通です。
面接官は人事部長や会社役員が務め、これまでのキャリアや能力について、深く質問されるのがセオリーです。「即戦力となるか」「ポテンシャルがあるか」といった点が評価されますので、自分の強みを堂々とアピールできるかがカギとなります。
二次選考の通過率は一次選考とほぼ同じ水準で、50%程度。決して低い数字ではありませんので、「二次選考まで進んだのに3回連続で落とされた...」なんてことはまずないでしょう。
4.最終面接の役割と通過率
二次面接を通過すると、管理職クラスや代表取締役など、会社を代表する人物が面接官となり、最後の面接が行なわれます。会社によっては「入社前の顔合わせ」程度の認識のところもありますが、多くの場合、入社への熱意やキャリアビジョンが問われます。
企業側としては、内定辞退の可能性も考慮して募集人数よりも多めに採用することもありますが、募集基準を満たさず少なめに採用することも考えられます。
いずれにしろ「100%通過するとは限らない」というスタンスで、最終面接対策にも手を抜かないことが重要になるでしょう。「顔合わせだから気軽に行けばいいや」なんて姿勢で臨むと、社長からの質問に答えられず不合格になる可能性だってゼロではありません。
最終面接の通過率については、一次面接・二次面接と同様に50%程度。最後まで気を抜かないよう気をつけましょう。
まとめ
以上、書類選考から最終面接までの各採用フローについて、選考の通過率について確認してきました。総合すると、書類選考(30%)、一次面接(50%)、二次面接(50%)、最終面接(50%)となり、全体の内定率は約4%となります。
かなり低い数字となりますが、決して100社受けて4社しか受からない...と決まっているわけではありません。それぞれの会社に対してしっかりとした対策を練り、自分の強みと志望動機をしっかりアピールすることで、通過率・内定率は跳ね上がります。
事前準備を怠らず、万全の用意で選考に臨むようにしましょう。
作成日 2018/08/05
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