よかれと思って発した言葉や行動であっても、企業の採用担当者からすれば「この人は不採用にしよう」と考える要因になってしまうことはしばしばあります。事業内容や募集職種といった基本的な情報について質問することも、その最たる例です。
ここでは面接の際に注意したい「NGマナー」について取り上げていきます。マイナス印象につながる言動を避け、内定を勝ち取れる可能性を高めましょう。
面接時間に遅れる・早すぎる
約束の時間を守らず遅刻してしまうのは、大きなマイナスポイントになります。「社会人としてのマナーが身についていない」「学生気分が抜けていないのではないか」と思われてしまい、採用の可能性は低くなってしまうでしょう。
とはいえ、交通機関の遅れなどのやむをえない理由で時間に遅れてしまうケースも考えられます。そんな時にはできるだけ早い段階で送れる旨を企業に告げ、遅延証明書なども持参するようにしてください。
一方で、面接の時間よりも早くに来社してしまうというのもNGポイントです。というのも、面接の準備ができていない段階で応募者が来てしまうと、その対応に追われ採用担当者の負担を増やすことになるからです。
万一のトラブルに備えて早めに面接会場に足を運ぶのはよいことですが、会場の中に入ったり受付の方に話しかけたりといった行動は控えるようにしましょう。余裕を持って自宅を出発しつつ、会場周辺のカフェなどで待ち時間を過ごすのが理想です。
一方通行なコミュニケーション
面接は、いわば応募者と企業の「お見合い」。採用担当者からの質問に答えるだけ、関係のない話題でひたすら話し続ける、というのは悪印象につながりかねません。面接官からの質問に答えつつ、時にはこちらから質問を投げかけることで会話のキャッチボールを目指すとよいでしょう。「たくさん自己アピールしなきゃ!」という気持ちが先走りすぎて、面接官の顔色を伺うことなく自分の話ばかりを喋り続けることもよくあることです。質問への答えは、要点を踏まえた端的なものにまとめ、必要以上にダラダラ話しすぎないように注意しましょう。
もし面接官からの質問の意図がよくわからないなど、疑問に思うところがあれば気兼ねなく質問して構いません。むしろ応募者からの質問があった方が、面接官からすれば「意欲がある人物だろう」「ミスマッチを減らせそうだ」という好印象につながる可能性も高いです。
ネガティブな発言が多い
前職の愚痴だったり、後ろ向きな転職理由だったりと、ネガティブな発言が多い人は自然と不採用の可能性が高くなります。過去に固執する後ろ向きな人間よりも、これからのことを見据えてアクティブに行動できる前向きな人間と、一緒に働きたいと考えるからです。特に前職についての文句はご法度。「うちに入社しても、同じように愚痴を言いながらやめてしまうのでは?」という印象につながり、自分で自分の首を絞めてしまう結果になりかねません。
「優柔不断」は、「協調性がある」と言い換えることができます。「経験に乏しい」ことは「これからいろんなことを学ぶ意欲がある」ことの裏返しです。ついネガティブなことを言いたくなった時にも、逆を考えてポジティブに言い直すことで、明るく元気な人物というイメージにつながるのです。
逆質問で答えられない

逆質問をうまく活用することで、自分のやる気や意欲を効果的にアピールできる一方、準備不足で質問してしまうと、「この人は基本的なことを自分で調べられないのかな」「後ろ向きで自信がない人なのかな」という気持ちを面接官に抱かせる可能性もあります。
例えば、「御社の事業内容は?」「入社してから勉強すれば大丈夫でしょうか?」といった質問が該当します。このような逆質問は避けるべきと言えるでしょう。
プラスの印象を与える定石の質問としては「今回の面接に関してフィードバックをいただけないでしょうか?」「入社までに学ぶべき課題がありましたら教えてください」といったものがあります。 できるだけ謙虚な姿勢で、学ぶ意欲をアピールする逆質問を投げかけることができると、面接官の印象はグッと高まりますよ。
給料などの待遇面ばかり気にかける
給料、残業時間、研修制度など。入社する前に福利厚生について詳しく知りたいと考える方は多いと思います。しかし面接の初期段階で待遇面ばかりを気にする姿勢を見せてしまうと、「この人は本当にやる気があるのかな?」というマイナスイメージに結びつくこともあります。二次面接、三次面接と回数を重ねるにつれて、自然と給料や待遇の話題になるタイミングがあるはずです。面接官から待遇面について話を振ってきたところを見計らって、疑問点や不安なところを質問するのがベターです。
「残業や休日出勤はしたくありません」「スキルアップできますか?」など、自分の都合を押し付けるような発言もNGです。入社後に腕を磨いて、独力で理想の働き方を実現しようとするスタンスで選考に挑みましょう。
まとめ
ここまで面接でマイナス要因となるNG言動について解説してきましたが、基本的には「前向きかつポジティブに。自分がされて不快に思わない言動を心がけよう」という気持ちで臨めば、大きくマイナスになることはありません。
面接官からの好印象を勝ち取って、選考を有利に進めましょう。
作成日 2019/04/15
