「20代」という年代は、若手の人材不足に陥っている多くの企業にとって、魅力的なブランドです。ただ、若いからという理由だけで採用されるほど甘くはありません。
20代であっても、いくつかの注意点を押さえた上で転職活動を進めることが成功のカギとなります。ここでは、そのポイントについて5つの視点からご紹介します。
20代の転職 不安なのは当たり前
20代では、初めて転職を経験する人がほとんどです。転職は「一人でスケジュールを立てる必要がある」、「前職での経験をアピールする必要がある」など新卒の就活とは違う点がいくつかあります。ですから、「何から取り組めばいいのかわからない」と不安を抱えている人は多いはずです。
こうした不安は20代に限ることではありません。実際、厚生労働省が行ったアンケート調査によると、実に87%の人が「転職・就職に向けて正直何をすればいいかわからない」と回答(※1)しているのが実情です。
20代という魅力的なブランドを最大限発揮して内定を勝ち取るためには、次の5つのポイントに留意しながら転職活動を進める必要があります。
20代の転職で注意したいポイント5つ
1.まずは転職の目的を明確にする
20代のうちは「本当はこんな仕事がしたい!」など今とは別の仕事に魅力を感じやすいものです。もちろんそれ自体は悪いことではないのですが、特に仕事で嫌なことが会った時などは隣の芝が青く見えるものです。一時期だけの感情で転職を実行に移すのは避けましょう。
まずは「何のために転職するのか」の目的を明確化することが重要です。
「直接人に関わる仕事をして社会貢献したい」、「将来独立・起業するため」など人によってさまざまでしょう。もし明確な目的が見つからないまま転職してしまうと、後々、転職したことを後悔する可能性もあります。
2.アピールでは"背伸び"をしない
転職活動を進める上で避けて通れないのが、履歴書の提出と面接です。こうした場面でつい自分を大きく見せようとして過剰なアピールをしてしまう人がいます。
ですが20代の転職で評価されやすいのは、仕事の実績やスキルよりも「ポテンシャル(伸び代)」です。特に20前半から半ばの社会人には、高い実績やスキルが備わっていないことは企業の採用担当者も理解しています。
無理に背伸びをして難しいアピールをしようとせず、「強み」や「目標・夢」などを積極的にアピールしてきましょう。
3.条件にはできるだけ妥協しない
20代の転職で入社した企業は、将来的な自身のキャリアを育てる場になります。前職より条件の低い会社に入ってしまうことは、転職を成功させたとは言えません。
転職活動に疲れたりなかなか内定がもらえなかったりして焦ると、つい妥協してしまう人が少なくありません。そんな時は転職活動を一時中断しましょう。改めてモチベーションを高め直して、最大限の条件(希望)が叶えられる企業を目指すことが大切です。
4.未経験の業種・職種でも物怖じしない
「未経験の業種・職種でも採用されやすい」という点は、20代から転職するメリットの1つです。経験がないからといってそれだけで転職を諦める必要はありません。
先ほども言ったように、採用担当者から評価されやすいのは「ポテンシャル」です。この点をどう活かせるかをしっかりアピールすることができれば、採用される可能性は大いにあります。
もちろん、前職で培った経験やスキルで活かせるものがあれば、自分の強みと織り交ぜて伝えましょう。
5.転職エージェントを有効活用する
転職サイトや転職エージェントにはたくさんの種類があります。中には「20代の転職に特化した種類」があることはご存知でしょうか。
こうしたツールを有効に活用することで、忙しい仕事の合間をぬって行う転職活動をより効率的に進めることができます。エージェントからの専門的なアドバイスを受けられたり、20代ならではの履歴書・面接のポイントが載っているコンテンツを無料で読めたりできる点も、お勧めする理由です。
20代後半からの転職で気をつけたいこと
20代といっても、20代前半と20代後半では社会人としての実績やスキルに差があります。ここまでは主に実績やスキルが未熟な20代前半〜半ばの人向けのアドバイスでした。
しかし、28歳、29歳では、企業からはもう少し高いレベルが求められる場合があります。例えば、30代の転職と同じように「提示できる具体的な実績」や「即戦力となるスキル」といったことです。
企業によってはポテンシャルを重視するところもあるようですが、30代の転職で求められる要素に近いものを求める企業が多いことは、覚悟しておいたほうがいいでしょう。
ただし、高いレベルが求められるのは決して不利なことではありません。実績やスキルを十分にアピールすることができれば、20代前半からの転職に比べて、高待遇かつキャリアアップにつながる仕事に就ける可能性が大いにあるからです。
ですから、人によっては20代前半のうちは今の会社で実力を磨くことも選択肢の1つです。20代後半になってアピールできる材料が揃った時点で、本格的に転職活動を開始する人も多くいます。
※1 データ参考:厚生労働省「おしごとアドバイザー」
作成:尾崎 海(おざき かい)
東証一部化学メーカー(営業職)から転職を経てライターに転身。就活・転職活動で悩んだ自身の経験を活かし、求職者や仕事で悩んでいる人に向けた記事をメインに執筆中。
作成日 2018/06/21
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