転職に有利なタイミングとは？中途人材ニーズが高まる時期を知ろう

新卒採用なら大学3年や4年から就職活動を始めて、卒業後の4月に入社して働き始めるのが一般的です。一方で中途採用になると、退職時期も入社時期もそれぞれバラバラ。年度の変わり目に入社することもあれば、年末年始に内定をもらうケースも珍しくありません。

基本的に中途採用は通年で採用活動を行っていることがほとんどですが、一年中同程度の求人数があるというわけではなく、時期ごとに偏りが出てきます。求人が多く集まる時期に転職活動を始めれば、理想の会社に転職できる可能性は高くなるでしょう。

では、具体的にはいつ頃転職活動を始めるべきなのでしょうか？この記事では転職を有利に進められるタイミングについて取り上げていきます。

3～4月、9～10月に求人数が増加

毎年3～4月、または9～10月ごろになると、求人数が増加し中途採用が活発になる傾向があります。日本では多くの企業が3月決算としているため、4月から上半期が始まり、10月から下半期が始まるというスケジュールのところが多くなります。この半期ごとの切り替わるタイミングで人事異動が行われ、新たな人材を募集する企業も増えてくるのです。

求人数が増加する背景とは

この時期に求人数が増える理由として、(1)ボーナス支給後である、(2)新卒社員と一緒に研修を行うため、といった背景も考えられます。

(1)ボーナス支給後である
転職活動を始めようと考える場合、「どうせならボーナスをもらってから退職しよう」と考える人が多くなります。大半の企業では6月、12月にボーナスを支給していますので、賞与を受け取った後に退職届を提出し、会社が欠員補充を行うタイミングとして2～3ヶ月後の春・秋にずれ込むというわけです。

(2)新卒社員と一緒に研修を行うため
特に3～4月に中途採用の募集を出す企業からすると、毎年採用している新卒社員と同じタイミングで新人研修を行いたいと考える場合も出てきます。新卒社員が入社する4月に合わせて、中途社員の入社時期も4月に定めれば、新卒・中途を区別することなく研修を実施できるため、企業側からすれば非常に都合が良いのです。

あえてタイミングを外して競争を避ける手も

ただし注意しなければならないのは、求人数が一番多くなるのが3～4月、9～10月であると同時に、転職者数が一番多くなるのも3～4月、9～10月であるという点です。求人数が多くなることからいろんな業界・企業の求人をチェックできるメリットがありますが、その反面ライバルが多く人気求人の競争率が高くなってしまうというデメリットも存在するのです。

そう言われると、「結局、どのタイミングで転職したらいいの？」と悩んでしまいますよね。

ベストな転職のタイミングは一人ひとりによって変わりますが、(1)未経験からスタートしたい場合、(2)同業界・同職種でステップアップを狙う場合、このどちらで転職活動を行うかによって、最適なタイミングを判断することができます。

(1)未経験からスタートしたい場合
まず未経験の業界・職種で新たなスタートを切りたいと考える場合には、求人数が多くなる3～4月、9～10月を迷わず選ぶことをおすすめします。求人数が多くなるということは、未経験OKの求人も多く出回るということなので、他の時期よりも内定を取れる可能性がアップします。

(2)同業界・同職種でステップアップを狙う場合
未経験の求人ではなく、同業界・同職種の求人に応募して、キャリアアップや年収アップを期待したいと考える場合には、ライバルが多くなる3～4月、9～10月は避けたほうが良いでしょう。これ以外の時期を狙って転職活動を始めると、面接で時間を気にせず話を聞けたり、高待遇を用意している求人に巡り合えたりすることが多くなります。

現職に迷惑をかけない転職時期とは

転職活動を開始するにあたっては、一人の社会人として現職の会社にできるだけ迷惑がかからない方法を選びましょう。ネガティブな印象を残して会社を去ることになれば、将来的にクライアントや協力業者としてその会社とやりとりすることになった際に悪影響が生じます。

具体的には、(1)引き継ぎに十分な時間をかける、(2)繁忙期に退職しない、の2点がポイントになります。

(1)引き継ぎに十分な時間をかける
早く会社を辞めたいからといって、退職の1週間や2週間前に退職届を出すことはNGです。社内外へのあいさつや、今携わっている仕事の引き継ぎには数週間から数ヶ月の期間が必要となりますので、1～2ヶ月前などできるだけ早い段階で退職する旨を伝えましょう。

(2)繁忙期に退職しない
プロジェクトが佳境に入った時期や、発注が多くなり業務量が増える時期など、企業の繁忙期に退職することも避けましょう。残る社員に大きな迷惑をかけるだけでなく、場合によっては会社に大きな損失を与える可能性も出てくるからです。

社会人のマナーとして、「立つ鳥跡を濁さず」の気持ちを持って転職するようにしましょう。

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