転職活動といえば、別の企業に入社して働くというのが一般的です。しかし最近では働き方が多様化したことで「フリーランス」という働き方を選ぶ人が多くなっています。
ここでは転職先の一つとしてフリーランスを候補に考えている人に向けて、フリーランスのメリット・デメリット、必要なスキルなどについて解説していきます。
フリーランスとは?どうやったらなれる?
会社に雇われて働くサラリーマンとは異なり、一つの会社と雇用関係をすることなく一人の個人事業主として働くのが、フリーランスという存在です。エンジニアやデザイナー、ライターなど、成果物を納品することで報酬がもらえる職種と相性が良く、働く場所や労働時間が縛られないことから大きな注目を集めています。開業届を出すだけでOK
そんなフリーランスになるためには、特に資格や条件が必要というわけではありません。前の職場を辞めて転職活動も中止し、「フリーランスになるぞ!」と決めた瞬間から、フリーランスになることができます。ただしフリーランスは毎年の収入を自分で計算して納税する「確定申告」を行う必要があります。確定申告のためには、フリーランスとなった後、1ヶ月以内に最寄りの税務署へ行って「開業届」を出さなければいけません。
社会保険を脱退し、国民健康保険・国民年金に加入
会社で働いていた時には、住民税・所得税の納税、健康保険・年金の支払いはすべて会社がまとめてやってくれていました。しかしフリーランスになると、これらの支払いもすべて自分でやらなければいけなくなります。特に健康保険に関しては、これまで会社で加入していた健康保険を2年間継続して保険料を節約できる「任意継続制度」などがありますので、よく考えて加入する必要があります。
フリーランスになることで得られるメリット
続いてフリーランスのメリットについても解説していきましょう。仕事の取捨選択権が自分にある
フリーランスとして働くことの一番のメリットは、自分の仕事内容を自分で決められるという点にあります。不得意な仕事や忙しい時期の依頼は断ることが可能で、プライベートの時間を大切にできるという利点があります。働く場所・時間も自由になる
フリーランスの仕事の中には特定の企業に常駐して働くタイプのものもありますが、基本的には働く場所や就労時間はあなた自身の手に委ねられます。毎日自宅で働いてもいいですし、カフェや図書館、あるいは旅行先で仕事を手掛けることも可能です。静かな環境の方が集中できるタイプの人は、早朝や深夜に働く時間を確保することで、会社に勤めていた頃よりも高い生産性を発揮できるようになるかもしれません。
フリーランスにはこんなデメリットもある
自由度の高さが魅力のフリーランスですが、もちろんいいことばかりというわけではありません。次にフリーランスが抱えるデメリットについても見ていきましょう。福利厚生が利用できない
会社に勤めていれば、社食を利用できたり社内割引を使えたりと、さまざまな福利厚生制度を利用できます。しかしフリーランスになればそうした福利厚生とは無縁となってしまいます。住宅手当や社宅など、今の会社で利用している福利厚生が今の暮らしに不可欠のものとなっていて、フリーランスで得られる収入を上回るだけの価値があると思える場合には要注意です。
ケガや病気で収入がゼロになるリスクも
交通事故や急な病気などで働けなくなってしまった場合、有給休暇などを使って働けなかった時期の収入をカバーすることが可能でした。しかしフリーランスになると、いい意味でも悪い意味でも自分の身一つで生活をやりくりしていくことになるので、働けない時期が出てくると家計に大打撃を与えてしまうこともあります。
フリーランスとして失敗しないために
続いて、フリーランスになろうと考えるなら押さえておきたい注意点についても見ていきましょう。十分な貯金と、資金繰りの見通しを確実に
フリーランスになると会社のサポートを受けることはできず、自分のスキルや貯金だけが頼りになります。交通事故や病気などで働けなくなった場合にも生活費が確保できるよう、十分な貯金を確保することが大切になってきます。「自分のスキルに将来性はあるか、需要はあるか」「月々の生活費や保険料、税金の支払いには問題ないか」など、収入と支出の見通しをしっかり持っておくことも不可欠です。
クレジットカード発行、ローンの手続きは事前に
会社に勤めるサラリーマンとは異なり、フリーランスは一般的に社会的信用が低いとされます。これがどう影響してくるかというと、クレジットカードを新たに作りにくくなったり、ローンの審査に通過しづらくなったりというケースが出てきます。今後新しいクレジットカードを作ろうと考えている場合や、車・家のローンを組むことを予定している場合には、フリーランスになる前にこれらの手続きをすませておくことが大切になります。
まとめ
ここまではフリーランスになるうえでのポイントについて紹介してきましたが、一人で働くというフリーランスのワークスタイルがマッチする人も、会社で多くの仲間に囲まれながら働くワークスタイルがマッチする人も、どちらも存在します。
自分がどちらのタイプなのかを考えてみて、企業への転職か、それともフリーランスとして独立するか、慎重に検討してみましょう。
作成日 2019/05/25
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